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そのまましまってない? 冬用登山ギアの「ケアと保管」まるわかり辞典(2ページ目)

裏ワザ!サビ止めを駆使せよ

アイゼン

撮影:YAMA HACK編集部(写真のように、こうしている間にもきっと細かい傷に水が……)

編:とにかくしっかり乾燥させろ!ということですね。

植田さん:そう。拭かないと、水が残ることによって赤茶けてサビてしまうんです。そこで裏ワザなんですが、サビ止めを塗ってあげるのがおすすめです。

サビどめ

撮影:YAMA HACK編集部(スキー・スノーボードのエッジに塗るサビ止めでOK)

編:え、アイゼンってサビ止め塗ってもいいんですか? というか、アイゼンにサビ止めを塗るという発想がなかった……! やったことないです。

植田さん:これ、結構大事ですよ。意外と知らない方も多いと思いますが、ホームセンターで売っているCRCというサビ止めとか、スキーのエッジに塗るサビ止めを塗ってあげるといいです。ただし鉄の部分にだけ!汚れを落として、しっかり乾燥させてから仕上げに塗ってあげてください。

爪は丸まる!来シーズンに備えて研ぐべし

アイゼンをつけるところ

撮影:YAMA HACK編集部

植田さん:あと、長期保管をする前なら研いでおくのもアリですね。

編:研ぐ……? と言いますと?

植田さん:やっぱり石の上歩いちゃうと、目に見えるくらい爪が丸まっちゃうんですよ。そんな時は、「研ぐ」というケアも頭の片隅に入れておいてください。慣れないと時間がかかるけど、長期保管の前にそういうメンテナンスをやっちゃうのがいいと思います。

エッジのやすり

撮影:YAMA HACK編集部(スキーのエッジシャープナー)

植田さん:たとえば、これはスキーのエッジを研ぐものなんですが、こういったものでOKです。研ぎ方としては、面の狭いところだけを研ぐようにしてください。面の広いところを研いじゃうと、単純に爪が薄くなっちゃいますので……。

編:これ、どれくらいの頻度で研ぐのがいいんでしょうか? もちろん行く居場所や頻度にもよるんでしょうけど……。1年に1度冬山で使う、というくらいなら頻繁に研がなくてもいい?

植田さん:そうですね。あとは靴のソールと同じで歩き方や脚力にもよるんですよ。たしかに研げば研ぐほど減るんですが、ちょっとくらい丸まってきても、踏ん張れる脚力のある人は大丈夫かもしれない。逆に「研がないと効かなくて危ない、不安だ」という方はこまめに刃の様子を確認したほうがいいですね。

ピッケル

撮影:YAMA HACK編集部

植田さん:ピッケルも、基本的なお手入れはアイゼンと同じです。スノーシューなども同じですね。ピッケルは石突のほうを良く使うと思うんですが、ただ、アイゼンに比べて丸まるってことが少ないかと思います。

編:ピッケルにもサビ止めって使っていいんですか?

植田さん:はい、大丈夫ですよ。保管をする場合は、紫外線は道具を傷める原因になるので、家の中の風通しの良いところで保管してください。乾かす時も陰干しをおすすめします!

ポイント!
①アイゼンはジャバジャバ水で洗って汚れを落とす
②拭いて、その後直射日光の当たらない場所でしっかり乾かす
③仕上げに鉄の部分にのみサビ止めを
④必要であれば、丸まっている箇所は研いで風通しの良い場所に保管!
※ピッケルやスノーシューも基本的に同じお手入れです。

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