「Rubyアソシエーションで国際標準化に向けた活動を計画している」---まつもとゆきひろ氏は2008年6月21日に開催された日本Ruby会議2008で,Rubyを標準化する意向を明らかにした。
国際標準化の目的は,複数のRuby実装の間での互換性の向上と,政府調達への対応である。JRubyやIronRubyなど,まつもと氏以外の手になるRubyの処理系がここにきて増えてきている。また2007年の「情報システムに係る政府調達の基本指針」では,要求要件の記載を特有の製品名ではなく,国際規格などのオープンな標準を優先すると記述している。Rubyを国際標準規格とすることで,電子政府システムなどに採用しやすくする。独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)と協力し,ISO(国際標準化機構)への提出を目指している。
ただし,具体的な時期などは未定であり,標準化までには「少なくとも数年かかる」(まつもと氏)見込みである。
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