政府は2025年3月7日、マイナンバーカードを使って手続きや証明ができる国家資格を広げるマイナンバー法改正案を閣議決定した。公認会計士や司法書士、獣医師など44の資格を追加することを柱とする。
法改正後は、政府がマイナンバーを使って対象資格と本人をひも付けて管理できるようになる。マイナンバーで国家資格と本人をひも付けて管理するシステムは、デジタル庁が2024年8月に稼働済み。ひも付けは、希望する資格保有者がマイナポータルを通じて自ら手続きする。ひも付けた後は資格の更新や変更、免許登録、デジタルでの資格証明発行などの手続きがオンラインで可能になる。
国家資格とマイナンバーをひも付け可能にする法改正は、2021年と2023年にも実施している。医師や美容師、理容師など80以上の資格が、法的にはひも付け可能になっている。その上でデジタル庁は資格を管理する関連団体とシステム対応の準備を進めている。
計画では2024年中に約30、2025年3月ごろまでに40強の資格をオンライン手続きに対応させるとしていた。ただし準備に時間を要しており、現時点で実際にオンライン手続きが可能な資格は7つにとどまる。