歴史的価値高い町並みの防災対策 全国の自治体が会合 長野市

歴史的価値が高い町並みの保存や活用に取り組む全国の自治体が長野市で会合を開き、防災対策などをテーマに報告を行いました。

この会合は、国の「重要伝統的建造物群保存地区」がある自治体が毎年持ち回りで開いていて、23日は長野市の会場に全国75の市町村からおよそ290人が集まりました。
会合では、能登半島地震で甚大な被害を受けた、伝統的な黒瓦の景観で知られる石川県輪島市の黒島地区の事例が取り上げられました。
この中で、金沢市の担当者は輪島市に応援の職員3人を派遣し、およそ150棟の被害状況を調査票にまとめたことを報告しました。
このほか、工学院大学の後藤治教授はかやぶき屋根の宿坊が建ち並ぶ長野市戸隠地区の防災対策を紹介し、住民が扱いやすいよう消火設備を改良していることや、住民が防災訓練に参加して消火ポンプの使い方を学んでいることなどを説明しました。
長野市文化財課の高田園也課長は「伝統的な町並みを後世に伝えていくためには防災対策は重要です。能登半島地震を踏まえて今後は全国の自治体の横のつながりを強め、支援態勢の構築を目指したいです」と話していました。