東京都 新型コロナ 7377人感染確認 去年8月を上回り過去最多に
東京都内の19日の感染確認は7377人で、これまでで最も多かった去年8月13日の5908人を1500人近く上回り、過去最多となりました。
感染経路別でみると、学校や高齢者施設などの「施設内感染」が、3日連続で過去最多を更新しました。
東京都は、19日、都内で新たに「10歳未満」から「100歳以上」までの男女合わせて7377人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。
都内の1日の感染確認としては、これまでで最も多かった去年8月13日の5908人を1469人上回り、過去最多となりました。
また、1週間前の水曜日よりも5179人増え、3倍あまりとなりました。
19日までの7日間の平均は4598.4人で、前の週の4倍となりました。7日間平均が4000人を超えるのは去年8月28日以来です。
19日、感染が確認された7377人の年代別をみると、10歳未満が700人、10代が939人、20代が最も多い2120人、30代が1305人、40代が1043人、50代が654人、60代が301人、70代が171人、80代が98人、90代が44人、100歳以上が2人です。
10歳未満から30代までを合わせると全体の7割近くを占めています。
19日は、50代と80代を除くすべての年代でそれぞれ過去最多となりました。
また、19日、感染が確認された7377人のおよそ46%にあたる3408人がワクチンを2回、接種していました。
さらに、感染経路がわかっている2652人のうち、最も多いのは「家庭内」の1449人で、およそ54%にあたります。
次いで、「施設内」が558人で、3日連続で最多を更新しました。
このうち、196人は保育園や幼稚園の職員や園児だということです。
また、自宅で療養している人は18日からさらに2000人あまり増えて、1万5458人となりました。
都の担当者は、「若い人の中にはオミクロン株は軽症で自分は大丈夫だと思っている人もいるかもしれないが、感染力が極めて強く高齢者や基礎疾患がある人にうつしてしまうこともある。自分のことだけを考えずに、人の集まるところを避け、手洗いなどの取り組みを続けて意識も行動も変え、感染しないように気をつけてほしい」と話していました。
一方、都の基準で集計した19日時点の重症の患者は18日よりも3人増えて10人でした。
重症の患者が10人となったのは、去年11月18日以来です。
さらに、都は、感染が確認された70代の男性と50代の男性の合わせて2人が死亡したことを明らかにしました。
都内 今月これまでにないペースで急増
都内の一日の感染確認は、去年10月9日から今月2日までのおよそ3か月、100人を下回る日が続きました。
ところが、今月3日に100人を超えると、5日後の8日には1000人を超えて1224人となり、急速に増加します。
さらに、12日に2198人、13日に3124人、14日に4051人と、3日連続で前の日を1000人前後上回るなど、増加のペースが一気に加速しました。
7日間平均は、今月1日の時点では60.1人だったのに対し、18日時点では3858.6人に上り、半月ほどで60倍余りになっています。
7日間平均の前の週との比較を見ても、これまでにないペースで増加していることがわかります。
第3波で最も高かったのが207.1%、第5波で最も高かったのが219.8%と、いずれも2倍余りでした。
それが、今月は最も高い10日に1023%となり10倍を超えました。
また、18日時点でも433.4%と4倍を超える水準で、急増が続いています。
都内の病床使用率 25.9%
都は、都内の病床使用率が50%になった段階で緊急事態宣言の発出について、国への要請を検討することにしていますが、19日時点で半分の25%を超えました。
また、重症患者用の病床使用率は19日時点で2%となり、18日から0.6ポイント上昇しました。
急激な増加に戸惑う声も
このうち59歳の女性は、「きょう行かないといけない場所があったので外出したがあすからは外出をやめようという気持ちになった。年末年始に多くの人が移動したので感染が増えると予想していた。医療のひっ迫が心配なので対策することが医療のためにも自分のためにもなる」と話していました。
また17歳の女子高校生は「オミクロン株の感染力がそれだけ強いのだと思う。人と会食をしないようにしているが、飲食以外の場面でもリスクがあるのと感じた。持病がある人に感染させないことが大事だと思う」と話していました。
23歳の男性は「新年になり、急に増えたという印象だ。身近に感染した人がいて、いよいよひとごとではなくなってきた。一人一人が自覚を持って外出や大人数の会食を控えるべきだ」と話していました。