五輪サーフィン会場の町 選手の検査協力断る “対応できない”
東京オリンピックのサーフィンの会場がある千葉県一宮町がブラジルの代表チームから大会期間中、町内に拠点を置きたいとして感染対策に必要な選手の検査への協力などを打診されましたが、町は対応できる医療機関がないことなどを理由に断っていたことが分かりました。一宮町と同様に選手村から離れた地方の競技会場や事前合宿地の中には検査態勢の整備が難しい地域もあり、選手へのコロナ対策の難しさが改めて浮き彫りになっています。
28日、IOC=国際オリンピック委員会や大会組織委員会などが、選手向けの感染対策やルールをまとめた「プレーブック」の更新版を発表し、選手やコーチが海外から入国したあとは選手村などの専用のエリアで原則として毎日検査を受けるように求めています。
こうした中、サーフィンの強豪、ブラジルの代表チームは、競技会場がある千葉県一宮町が選手村から片道2時間ほどかかることもあり、チーム独自に町内のホテルを確保し、事前合宿や最大8日間の大会期間中の拠点とすることを計画していました。
一宮町は4月上旬になってブラジルのオリンピック委員会から、日本の関係機関を通じて選手などに求められる検査態勢の確保や陽性者が出た場合の対応などへの協力を打診されましたが、対応できる医療機関がないことなどを理由に断っていたことが分かりました。
大会組織委員会などは、選手村から離れている地方の競技会場や事前合宿地での具体的な検査方法を検討していますが、今回の一宮町のケースと同様に検査態勢の整備が難しい地域もあり、選手へのコロナ対策の難しさが改めて浮き彫りになっています。