seatとは? わかりやすく解説

seat

別表記:シート

「seat」の意味

「seat」は、主に座る場所や椅子意味する名詞である。また、場所や地位を示す際にも用いられる具体的には、劇場スタジアム座席、車やバス座席政治的な地位などを指すことがある

「seat」の発音・読み方

「seat」の発音は、IPA表記では/siːt/であり、カタカナ表記では「シート」となる。日本人発音する際のカタカナ英語では「シート」と読む。

「seat」の定義を英語で解説

A "seat" is a place, surface, or object designed for sitting on, such as a chair or bench. It can also refer to a location or position, especially in the context of politics or organizations.

「seat」の類語

「seat」の類語には、"chair", "bench", "stool", "sofa", "couch"などがある。これらはいずれも座るための家具や場所を指すが、形状用途によって異なる。

「seat」に関連する用語・表現

「seat」に関連する用語表現には、"seating capacity"(座席数)、"window seat"(窓側の席)、"aisle seat"(通路側の席)、"reserved seat"(指定席)、"seat belt"(シートベルト)などがある。

「seat」の例文

1. Please take a seat.(どうぞお座りください。)
2. I reserved a window seat on the train.(電車窓側の席を予約した。)
3. The theater has a seating capacity of 500.(その劇場座席数500席である。)
4. Fasten your seat belt before driving.(運転する前にシートベルト締めてください。)
5. The city is the seat of the county government.(その都市は郡政府所在地である。)
6. The chair has a comfortable seat.(その椅子座り心地良い。)
7. She took her seat in the front row.(彼女は前列の席に座った。)
8. The bus has 40 seats.(バスには40席ある。)
9. He lost his seat in the election.(彼は選挙議席失った。)
10. I prefer an aisle seat when flying.(飛行機では通路側の席が好きだ。

シート【seat】

読み方:しーと

席。座席

野球バレーボールなどで、選手守備位置


Seat

名前 シィート

セアト

(seat から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/12 19:49 UTC 版)

セアトSEAT S.A.)は、スペインカタルーニャ州に本拠を持つ自動車会社。フォルクスワーゲン・グループの傘下にある。

社名は、Sociedad Española de Automóviles de Turismo(スペイン乗用自動車会社)を表す。1999年に正式社名が"SEAT S.A."となった。同ブランドの日本への正規輸入・販売は行われていないが、同社によって製造された他ブランドの製品が販売されている[注釈 1]

概要と沿革

独自車種もしばし見られるものの、歴史的には伊フィアットのライセンス生産や、独フォルクスワーゲン(VW)/アウディの兄弟車を生産する会社となっている。

1950年に時のフランコ政権下、政府の産業振興機関と銀行7行、さらにフィアットの出資による国策自動車会社としてセアトは創設された。フィアットの技術供与を受けながら1953年に中型車「1400」を発売。1963年発売の小型車「600」の成功により、スペインのモータリゼーションに貢献した。以来1980年まで一貫してフィアットのモデルをライセンス生産したほか、独自車種もいくつか手掛け、スペイン最大の乗用車メーカーとしての地位を維持した。

フィアット撤収の2年後となる1982年に、VWの傘下入りを果たす。1984年にはジョルジェット・ジウジアーロポルシェカルマンの協力の元、初代「イビーサ」を完成させる。この頃日本にも並行輸入車の業界団体、外国自動車輸入協同組合(Faia)によって合計数百台が輸入された。

1991年にはVW・ゴルフ(第2世代)のプラットフォームを流用した初代「トレド」が好評を得、ドイツ車の技術とラテンのセンスが融合したブランドとして認知された。

1993年にVWによって完全子会社化された。

2018年、もともとグレード名だった「クプラ」を高性能車のサブブランドに昇華させた[1]

車種

年代順一覧

1950−1960年代

この頃スペインでは、内戦から復興しつつあり、自動車産業を含めて重工業界が成長へ歩み始め、セアトの競合企業としてFASA・ルノー(ルノーの関連拠点)、バレイロス(のちのクライスラー・エスパーニャ)などがあった。

  • 1400 - セアト初の生産車。フィアット設計の中型4ドアセダン(1953年)。
  • 600/800 - リアエンジンの小型車で、フィアット設計(1963年)。800はセアト独自の4ドア版。後に750ccのエンジンも搭載された。
  • 1500 - 1400の後継車(1960年代)。フィアットでは1800/2100/2300に対応した中型車。メカニズムはフィアット版と比べて簡素化されていた。メルセデス・ベンツのディーゼルエンジンも搭載された。
  • 850 - 600/800の後継車(1960年代中期)。2ドアだけでなく、4ドアも用意された。
  • 124/1430 - 当時(1968年-'80年頃)の中核小型車。4ドア/ワゴン/クーペが製造された。1430はフィアットの124スペシャルTに相当する上級版。

1970年代

スペインはフランコ総統の死去と王政復古という時代の転換点に立つ一方で高度経済成長を謳歌し、セアトも競合他社(特に1976年からフィエスタを自国生産したフォード)から首位の座を守るべく、次々に新型車を投入した。但し、エンジンはフィアットと全て同一ではなく、何種類かの現地生産エンジンの組み合わせで各車に搭載された。また、1975年には英国ブリティッシュ・レイランド(BL)と提携していたナバラ州のメーカー、アウスィ(Authi)社を、BL撤収と共に吸収合併。同社の生産拠点は、後にフォルクスワーゲンが所得する。

  • 127 - 1972年発表の中核小型車。やはり4ドアが用意されていた。フィアット撤収後、フーラ(Fura)と改名した。
セアト127のフロント部
セアト127のリア部
  • 133 - 1974年登場。リアエンジンの850を土台に、フィアット126と127をミックスしたかのようなデザイン。
  • 1200/1430スポルト - 1975年登場。127が土台の2ドアクーペ。フロントの独特なバンパーデザインから「ボカネグラ(黒い口)」という愛称もある。
  • 128/3P - 1977年登場。3ドアハッチバックでほぼフィアット仕様のまま投入された。リトモに2年で交替される。
  • 131 - 1975年発表。モデル構成等はフィアットとほぼ同じだが、これも搭載エンジンとグレード名が異なる。
  • 132 - 1500の市場を受け継いだ最上級車。これもメルセデス製ディーゼル仕様が存在。
  • リトモ(Ritmo)- 本国登場の翌年、1979年に登場した基幹3/5ドアハッチバック。127同様にフィアット撤収後、ロンダ(Ronda)と改名。また、初代イビーサ等(後述)の車台原型ともなった。

1980年代

テッラ
マルベーリャ (1990年式)

この年代に、スペインは先進工業国の仲間入りを果たすが、セアトは重要なパートナー、フィアットに撤収され、転機を迎えていた。日本メーカーとの提携も憶測されたが、フォルクスワーゲン(VW)はスペインが属するイベリア半島を西欧の戦略拠点と位置付け、セアトに接近した。1982年に、VWはセアトとの業務提携締結に成功。4年後の1986年には株式の51%を所得して支配権を獲得した(1993年にほぼ100%を所得、完全子会社となった)。

  • パンダ(Panda)/マルベーリャ(Marbella)/テッラ(Terra)- パンダは1980年フィアット撤収直前に登場。1986年マルベーリャと改名し、顔が不格好になる。商用バン仕様のテッラと共に'97年までフィアット提携時代の生き証人として残った。
  • フーラ(Fura)- 1981年登場。撤収したフィアットの127最後期型に似ていた。
  • ロンダ(Ronda)- 1982年のリトモの改良型。角形ヘッドライトを備えた直線的マスクが特徴。イビサとマラガの土台となる。
  • イビサ(Ibiza:初代)- 1984年登場。フィアットの影響を脱した初のモデル。
  • マラガ(Malaga)- 1985年登場。前年登場した初代イビサのセダン仕様。

1990年代

トレド(Toledo:初代) 1991

スペインは1992年バルセロナオリンピックセビリャ万国博覧会で国際的に先進国として認知された。セアトはVWの協力下で全ヨーロッパ、中南米、アジア諸国等に輸出された。

  • トレド(Toledo:初代)- 1991年登場。直線的スタイルの5ドアセダン。プラットフォームは2代目ゴルフと共用。
  • イビサ(2代目)- 1993年登場の3/5ドアハッチバック。後の3代目フォルクスワーゲン・ポロの母体となった。
  • コルドバ(Córdoba:初代)- 1993年登場、イビサのセダン版で、ワゴン「バリオ(Vario)」も存在した。世界ラリー選手権参戦時のベースモデルにもなった。フォルクスワーゲンでは「ポロ・クラシック/ポロ・ワゴン」となる。
  • インカ(Inca)- 1995年登場。当時のフォルクスワーゲン・キャディ姉妹車
  • アルハンブラ(Alhambra)- 1995年登場のミニバン。 フォルクスワーゲン・シャラン、フォード・ギャラクシーとは姉妹車。ポルトガル工場製。
  • アローサ(Arosa)- 最小サイズの3ドアハッチバック。フォルクスワーゲン・ルポに先駆けて1997年登場。後にルポ同様、低燃費ディーゼル仕様も発売されたが、GTIのようなセアトのイメージによりふさわしいホットハッチ仕様は登場しなかった。
  • トレド(2代目)- 1998年秋登場。先代の5ドアから4ドアに変更。レオンと共に4代目フォルクスワーゲン・ゴルフ等のプラットフォームを利用。
  • レオン(León:初代)- 1999年登場。トレドの5ドア版。「クプラR」等の多くの高性能仕様がある。

2000年代

アルテア

セアトは当時のVW社長、フェルディナント・ピエヒの「アルファロメオをライバルとする」戦略の元、スポーティブランドとして位置づけし直され、新しいCIを導入し、より躍動的かつ優雅なイメージを追求しているとしている。「auto emoción(感動のクルマ)」が標語。

  • イビサ - Bセグメント3/5ドアハッチバック。3代目は2001年末、4代目は2008年登場。
  • コルドバ(2代目)- イビーサ派生のBセグメント4ドアセダン。2002年登場。
  • アルテア(Altea)- コンパクトMPV。2004年登場。
  • トレド(3代目)- ルノー・ヴェルサティス風のリアデザインを持つアルテア派生の5ドアハッチバック。2004年登場。
  • レオン(2代目)- Cセグメント5ドアハッチバック。2005年登場。以上3車は弧を描くキャラクターラインが特徴で、VW・ゴルフやアウディ・A3と共通のプラットフォームを使用。
  • エクシオ(Exeo)- B7系アウディ・A4リバッジモデル。2009年登場。セアトはこの車種で初めてDセグメント市場に進出する。2010年にはイタリアの警察が高速道路用パトカーとして58台を採用した。ベース車は以前から採用されていたが、セアトのブランドとしては初となる[1]

2010年代

現在、セアトはVWグループ全体の中で、アウディを中心とする『アウディ・ブランド部門』に属する事となった。その一方で、それまで同じブランド部門のランボルギーニからチーフデザイナーの転籍(ルク・ドンカーヴォルケ。セアト在籍は2005年から2011年)も行われた。

現行車種

以下はクプラ (en: Cupra Racingde: Cupra)ブランドでの販売車種

車名の由来

ロンダ、フーラ以降のセアトの車名は、スペイン各地の都市や名勝から取っている[要出典]。地名等を車名にする例は少なくない (例:キャデラック・セビル=『セビリャ(またはセビージャ)』等) が、セアトが車名の対象としている地名はスペイン国内のものに限定される。但し、最近はアルテア(Altea)やエクシオ(Exeo)、ミイ(Mii)のように地名由来でない車名も存在する。

モータースポーツ

パンダのラリーカー
トレド・マラソン(パリダカ)
コルドバWRC
レオン 2.0 TDI(2009年WTCC)
クプラTCR(2022年24Hシリーズ)
クプラe-Racer(2022年ETCR)
クプラ・タバスカン エクストリームE コンセプト(2021年)

日本で正規販売されたことのないセアトであるが、国際自動車競技への参戦は少なからずあり、それゆえモータースポーツファンには馴染みがあるブランドである。

1970年代に「セアト・コンペティション」として、ERC(欧州ラリー選手権)を中心に活動。当時の親会社フィアットをベースとした1430 エスペシャル1800124D エスペシャル1800のグループ4マシンを投入し、スペイン人たちが搭乗して幾度かの勝利を得た。

WRC(世界ラリー選手権)デビューは1977年開幕戦モンテカルロラリーで、124Dが総合で3-4位を占めた[2]。しかしフル参戦することはなく、以降もラリー・カタルーニャやラリー・デ・エスパーニャといった地元イベントに散発的に参戦するに留まった。

スペイン国内では1981年からグループ2規定のパンダを用いたワンメイクラリー「コパ・パンダ」が開幕し、後にWRCとダカール・ラリーの覇者となるカルロス・サインツを初年度チャンピオンとして輩出した[3]。フィアットとの提携解消でパンダがマルベーリャに改称されて以降もラリーは継続され、「コパ・イビサ」へと引き継がれることになる。グループB時代には、B9クラス相当のFFイビサ 1.5 GLXが投入された。

フォルクスワーゲン傘下入りした後の1985年に子会社「セアト・スポーツ」が設立された[4]

1991年にはパリ・ダカールラリーに向けて、初代トレドをアウディ・クワトロ由来の直列5気筒と四輪駆動システムを搭載した「トレド・マラソン」を投入。欧州のラリーレイドイベントに参戦しつつ開発が進められ、ラリー・デ・ギリシャでは勝利も飾ったが、セアトがWRCに注力することを決めたため、パリダカには結局投入されなかった[5]

そしてセアトはWRCの下位カテゴリである、F2キットカー規定にイビサを投入。本腰を入れたライバルが少なかったのも幸いし、1996〜1998年にかけて二輪駆動車クラス(FIA 2.0リッターカップ)を3連覇した。この活躍で知名度を高めて、フォルクスワーゲンからの予算を得たセアト・スポーツは、WRカー規定が導入された後の1998年からコルドバWRCで最高峰クラスに参戦した。しかしライバルより短いホイールベースと重心の高いエンジンが不利に働いた上、四輪駆動技術も外注(プロドライブ)頼りにならざるを得なかったこともあり、3年目の2000年末には早くも撤退した。

なお2000年はセアトの50周年であり、この節目にセアト・スポーツはレースのみならず、市販高性能車の開発・生産も担うことになる。

2002年にはフォルクスワーゲン譲りの1,900ccディーゼルエンジンTDI)をコルドバWRCに搭載して改造した「セアト・ダカールTDI」をレプソルYPFチームと共に開発してダカール・ラリーに投入。スペインの二輪オフロード王者のフェルナンド・ギルがドライブし、第2・4ステージで勝利を飾るという快挙で三菱を脅かしたが、マシントラブルで戦線離脱した。目標は達成されたとしてこの年限りの参戦となった[6]。この車は2014ダカールに向けてリビルドされたが、結局再投入されることはなかった[7]。代わりに2016年からリトアニアのヴァイドタス・ザラが、ネステと共同開発したバイオ燃料を使う1,900ccディーゼルのレオン・ダカール(プロトタイプ)で参戦していた[8]

2002年からツーリングカーレースの参戦に力を注ぐようになり、ヨーロッパツーリングカー選手権(ETCC)や英国ツーリングカー選手権(BTCC)、そしてETCCから発展した世界ツーリングカー選手権(WTCC)に参戦。WTCCではディーゼルエンジンを搭載したレオンで、2008〜2009年と当時最強だったBMWを破って2年連続でチャンピオンとなった。またレオンはプライベーター向けトロフィーでもBMWに次ぐ人気と実績を誇り、ワークス撤退後も2012年のスーパー2000規定の終焉までサンレッド・エンジニアリングを通じてのセミワークス活動及びプライベーターへの供給が続けられた。

現在はTCRカテゴリにクプラ・レオンのツーリングカーを供給しており、国際レースの日本ラウンドでは見られる場合がある。

2018年にクプラの高性能車ブランド化に伴い、セアト・スポーツは「クプラ・レーシング」へと改称。EV(電気自動車)で行われるレースに積極的で、オフロードレースのエクストリームEや、EV版TCRの「ETCR」、EV化された2023年以降のSTCC(スカンディナビア・ツーリングカー選手権)に「クプラ」として参戦している。

脚注

注釈

  1. ^ 日本市場向けのアウディ・Q3は、同社のマルトレル工場で生産されている。

出典

関連項目

外部リンク


座席

(seat から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/14 00:34 UTC 版)

座席(ざせき)とは、座るための場所およびその場所に付帯する器具のこと。通常、座席は一人の人間に対して提供されたものを指す。座席はシート[1]としても表記され、シーター[2]などの言葉でも表現される。

パーソナルスペース

概念

テーブルの裏に車内案内図(列車
鉄道ノビノビ座席(上段)
ノビノビ座席(下段)
補助シート(鉄道)

基本的には座ることを目的とするため、一般的には椅子ベンチ等が使用されるが、「枡席(ますせき)」や「カーペットシート」など、必ずしもそういった器具を付帯しない場合もある。後者の場合、その区画に対して定めた定員に割り振る形で座席としたり、や板張りなど直接ないしは覆いがない場合は座布団などの覆うもので指定・指示された区画を座席としたりする。公共交通機関においては客船における「カーペット船室」や寝台列車夜行列車における個室寝台等が挙げられる。また、後者に含まれるものとして、「立ち席」・「立ち見席」もある。これらも安全性を考慮した上で個々に配分されている。

一般には、劇場映画館鉄道車両バスでは観客乗客に対して設けられている椅子等を指すことが多い。鉄道航空機等の場合、座席指定料金を払うことで確実に座席を確保することができる。また、座席指定されたコンサートホールなどでは鑑賞するのに良い座席ほどチケット料金が高く設定されることが多い。

基本的には椅子の場合、一人に対し1脚のそれが与えられるが、長椅子のように多人数のそれを按分するものは1脚に対して2人以上が割り当てられる。

このうち、主に二人掛けの椅子に対してロマンスシートペアシートアベックシートカップルシートと称することがある。また、そのような予約を行う事例も存在する。チケット類の発行に際しては、通例1人毎のそれに比べて優良な場合には特別席として割高に設定し、一人毎のそれと同等の場合には割安に設定する場合もある。

ただし、いわゆる二人以上の団体について食堂等で按分する際に用いる場合もあり、混雑時には二人掛け座席でありながら、一人毎で座らせる相席となる場合も、ままあり得る。

相席

相席(あいせき)とは、主に二人以上を定員とする座席に違う個人・団体を使用させることである。

一般的には、個人であれば一人用の座席を割り当て、二人以上の団体ではそれに見合う座席を供することが多く、またそうすることがサービス上、望ましい。

しかし、鉄道車両の座席配置で二人以上の定員を持つクロスシート(とりわけ「ボックスシート」と称される固定式クロスシート)や食堂などのテーブル席を共用する場合が生じる。

この場合には先に利用している者に対して後から利用する者ないしは従業員などが許可を求めることがマナーとして求められ、先に利用している者が断ることも可能である。

しかし、このような利用は混雑が激しい時期である場合がほとんどであり、かつ、食堂などでは従業員が座席の把握を行っており、例えば四人掛けのテーブル席を一人で使用している所に1 - 2名の客を勧めるなど先客に対して失礼がないように配慮するのが通例である。

ただし、座席指定席で1名で座席指定券を発行した場合、たいてい相席となることが多い。このため、2人・4人などの定員の座席で、その定員分で発券したが、その席種が余剰となった場合などで当日までにばら売りを行う場合には値下げなどを行う事例もある。

シートピッチ

座席の間隔をシートピッチという。これは、座席を「供された椅子」だけではなく、その通路ないしは椅子の肘掛けを含めた空間を物理的に供する部分の容積、つまり椅子の上の空間だけではなく、その前後左右の座るために係わる空間も含めて座席とみなすのであるが、このうち、椅子の中心間の前後間隔を指す用語として用いる。

この用語は、鉄道車両やバス、自動車、航空機など交通機関の内、主な座席が座ることが目的となっているもので用いられる。これは、他者との接触を行う可能性があるためで、例えば鉄道車両の座席配分で向かい合わせの座席配置を意味する「ボックスシート」の場合では、最低でも膝があたらない程度に空間を配分しないと乗車時の乗り心地は、いかに最高級の椅子を用いても悪くなる。また前座席下空間や背もたれ厚みなど座席構造の違いによって、シートピッチが同一でも乗員の足元や膝周りの広さなどの快適性は大きく異なる場合がある。なお、これにはパーソナルスペースの問題も関連する。また、バスなどの運転席側を前にして着席する座席配分ではリクライニングシートの緩衝部分としても用いられる。

座席間隔一覧

参考までに、日本の鉄道車両や航空機における一般的なシートピッチは、下記の通りである。

鉄道車両

新幹線在来線特急形車両

  • グリーン車:1,160mmが一般的な寸法であるが、グランクラスは1,300mmである。
  • 普通車:910 - 1,040mm。ただし、製造年度や用途による格差が大きい。
  • なお、私鉄有料特急は、会社により多少の格差はあるが1,000mm前後が一般的である。

私鉄における料金不要特急などの車両も含む普通列車用車両

  • グリーン車:970mm…1990年代以降に新造されている在来線特急形車両の普通車のシートピッチとほぼ同じである。
  • 普通車
    • 転換クロスシート:900 - 910mm
    例外としては以下のものもある。
    • JR東海313系電車は、875mmと間隔を詰めながら構造上の工夫で他の車両と同等の乗り心地を確保している。
    • 京急2100形電車は850mmであるが、進行方向に固定して使用するため間隔を詰めている。なお転換部分は乗客が向かい合わせにすることはできない。
    • 固定クロスシート:1,460 - 1,490mm
    永らく急行・長距離用のボックスシートの1区画(4名分)あたりの標準的な寸法であったが、1990年代以降は地域や用途のニーズに応じた車両が製作されているため、寸法はまちまちとなっている。なお、1970年代前半までに落成した3扉近郊形電車のボックスシートはこれより狭く、1,420mm(背もたれの中心間隔で計測した場合の数値は1,400mm)が標準であり、座面の奥行きや背もたれの傾斜を小さくすることで座面間の間隔は標準的なボックスシートと同じ430mmを確保する設計であった。また、車端部や扉横のデッドスペースを生じさせない目的で転換クロスシートと固定クロスシートを併用するタイプの車両のボックスシート(主に車端部)は、1区画あたり1,750mm程度と広めのシートピッチを確保している。ちなみのヨーロッパ各国のコンパートメント車両は二等車が1,700mm程度、一等車が2,100mm程度となっている。

航空機

航空機におけるシートピッチは鉄道車両のそれより間隔が狭く、これがエコノミークラス症候群を起こす原因の一つとなっている。なお、航空機用のシートは国土交通省航空局が課す一定の安全基準を満たさなければならず、素材は耐火性そして耐圧性となっている。

40年前の大手航空会社のエコノミークラスのシートピッチは31 - 35インチ(787.4 - 889mm)だったが、2020年現在では29 - 33インチ(736.6 - 838.2mm)へと縮小しつつある。格安航空会社スピリット航空フロンティア航空ではさらに狭く28インチ(711.2mm)となっている[3]ビジネスクラスで45インチ(1,140mm)程度とされるが、国際線用の機材では1,250 - 1,500mmに設定されているものが多い。ファーストクラスだとより広くなり、63インチ(1,600mm)に設定されている機種もある。

航空機の離着陸時に客室乗務員が利用するジャンプシートが、フライトデッキ、ドア付近に設置されている。

配列

劇場や映画館では、格子状にシートを配列することで効率よく座席数を増やすことができるが、前席に座る観客の頭が邪魔になって前方が見えないといった問題が生じる。このためホールの床面に傾斜をつける、座席を扇型かつ千鳥状に配列するといった工夫が講じられる[4]

脚注

  1. ^ 「シート【seat】」(Goo辞書:デジタル大辞泉)
  2. ^ 「シーター」(Goo辞書:デジタル大辞泉)
  3. ^ 狭まり続ける機内の座席間隔 乗客の我慢は限界に”. Forbes (2020年4月15日). 2020年4月5日閲覧。
  4. ^ 開館後間もなく「見えない」とクレーム噴出、東京建物 Brillia HALLが座席改修へ”. 日経X-TECH (2022年7月14日). 2022年7月20日閲覧。

関連項目

作品



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「seat」の関連用語

1
baby seat デジタル大辞泉
100% |||||

2
romance seat デジタル大辞泉
90% |||||

3
エー‐エス‐ケー デジタル大辞泉
78% |||||



6
72% |||||

7
silver seat デジタル大辞泉
72% |||||




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