Xsanとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > コンピュータ > IT用語辞典 > Xsanの意味・解説 

Xsan

読み方エックスサン

XsanXsanとは、Apple販売しているMac OS X向けのSANストレージエリアネットワークファイルシステムの名称である。

Xsanを利用することによって、Mac OSネットワーク上の記憶装置仮想的統合しあたかも一つ記憶装置あるかのように扱うことができる。このためストレージ統合データ集中管理、あるいは、クラスター化などが可能となる。

Xsanは、Mac OS搭載しているワークステーション用いたプロフェッショナルな映像製作をはじめ、データセンターHPC分野などでの用途が主に想定されている。

2008年2月には、Xsanのアップグレード版である「Xsan 2」が発売されている。Xsan 2は、Mac OS X LeopardMac OS X Server Leopardに完全に対応しているほか、ユーザーが1台のワークステーションから複数SAN同時にアクセスできる「MultiSAN」機能新たに追加されているなどの特徴持っている



※画像提供 / アップルジャパン株式会社
参照リンク
アップル - Xsan
ファイルとフォルダのほかの用語一覧
ファイルシステム:  VFAT  WebNFS  ワイルドカード  Xsan  ZFS
ファイル形式:  DIB  JPEG

Xsan

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/25 03:24 UTC 版)

Xsan
開発元 Apple
最新版
7.2[1] / 2024年12月11日 (14日前) (2024-12-11)
対応OS macOS Sequoia以降
種別 Cluster File System
ライセンス プロプライエタリ
公式サイト Xsan
テンプレートを表示

Xsan(エックスサン)は、Appleが開発・発売するSAN用共有ファイルシステムソフトウェアである。

概要

Xsanは、ストレージエリアネットワーク上にあるストレージを複数のサーバ、クライアントから直接に読み書き可能とすることで、ファイルアクセスの高速化を図ったファイルシステムである。1台以上のXsanメタデータコントローラ、1台以上のストレージ、1台以上のXsan クライアントと、それらを接続するストレージアクセス用のファイバーチャネルネットワークおよび2系統イーサネットワークで構成される。

Xsanは、クアンタムStorNext File Systemをベースに開発されている[2]。このため、WindowsUNIXLinux環境のStorNextとの相互接続も可能となっている[3][4]

主な用途としては、大規模な計算クラスターやFinal Cut Proを用いた映像プロジェクトなどを想定している[5]他、かつてのTime Machine ServerカレンダーServer等、macOS Serverの様々なサービスでの利用も想定されていた。

macOS Sequoiaにも添付されているが、Appleシリコンネイティブではない[6]

バージョンごとの変遷

2004年4月にAppleがXsanの開発を発表[7]

Ver.1系列

  • 2005年1月 - Xsan 1.0[8]:16TBのストレージボリュームをサポート[9]
  • 2005年6月 - Xsan 1.1:ストレージボリュームのサポートを最大2PB (2048TB) に拡張
  • 2005年11月 - Xsan 1.2:バグ修正、全体的な信頼性の改善
  • 2006年4月 - Xsan 1.3:バグ修正、2TBを超えるLUNのサポート、全体的な信頼性の改善
  • 2006年8月 - Xsan 1.4:Universal Binary化、セキュリティアップデート、ACLのサポート、フェイルオーバーやクオータ等の機能改善
  • 2006年12月 - Xsan 1.4.1:バグ修正、フェイルオーバーや信頼性等の機能改善
  • 2007年10月 - Xsan 1.4.2:Mac OS X v10.5 Leopard対応、バグ修正、フェイルオーバーや互換性・信頼性等の機能改善[10]

Ver.2系列

  • 2008年2月 - Xsan 2発表[11]ユーザインタフェースの改良、Spotlight対応、MultiSAN対応、動作保証ストレージにPromise VTrak E-Class RAIDを公式認定[12][13]
  • 2008年6月 - Xsan 2.1:Xsan Adminのバグ修正、フェイルオーバーや互換性・信頼性等の機能改善[14]
  • 2008年10月 - Xsan 2.1.1:ファイルシステムの信頼性の向上、Xsan Adminの信頼性向上、ファイルシステムのパフォーマンスの向上等、機能改善[15]
  • 2009年9月 - Xsan 2.2:Mac OS XおよびMac OS X Server v10.5.8以降v10.6 Snow Leopard対応、64ビット化、拡張属性(extended attributes)対応[16]、信頼性の向上、セキュリティアップデート[17]など[18]。このバージョンからIntel Macのみの対応となった。
  • 2009年12月 - Xsan 2.2.1:ファイルシステムの信頼性の向上、cvfsckの向上など[19]
  • 2011年7月 - Xsan 2.3:OS X Lion/Lion Serverに標準添付(実質無償化)。システム環境設定にXsanクライアント向けペインが含まれるようになった。

Ver.3系列

  • 2012年7月 - Xsan 3:OS X Mountain Lion/Mountain Lion Serverに標準添付
  • 2013年10月 - Xsan 3.1:OS X Mavericks/ Mavericks Serverに標準添付

Ver.4系列

Ver.5系列

Ver.7系列

  • 2020年11月 - Xsan 7:macOS Big Sur以降に標準添付、コマンドラインツールのみとなった[20]
  • 2023年9月 - Xsan 7.1: macOS Sonomaに標準添付、Intelバイナリのため、AppleシリコンのMacではRosettaで稼働する[6]
  • 2024年9月 - Xsan 7.2: macOS Sequoiaに標準添付、Intelバイナリのため、AppleシリコンのMacではRosettaで稼働する[6]

脚注

出典

  1. ^ [1]
  2. ^ Xsan Introduction”. 2007年10月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年2月2日閲覧。
  3. ^ SAN クライアントと Xsan および StorNext コントローラとの互換性”. 2017年2月2日閲覧。
  4. ^ ストレージ分野にも本格進出を果たしたアップルコンピュータ [後編]”. enterprise.watch.impress.co.jp. 2021年12月15日閲覧。
  5. ^ アップルがSANを提供するもう一つの理由、「高解像度の映像編集」”. cloud.watch.impress.co.jp. 2021年12月15日閲覧。
  6. ^ a b c cvversions 参照
  7. ^ アップル、Mac OS X用のSANファイルシステムを発表”. cloud.watch.impress.co.jp. 2021年12月15日閲覧。
  8. ^ 米Apple、最大35GFLOPSの「Xserve G5」新版を発表”. cloud.watch.impress.co.jp. 2021年12月15日閲覧。
  9. ^ 小規模SANを容易に構築できるアップルの「Xsan」”. cloud.watch.impress.co.jp. 2021年12月15日閲覧。
  10. ^ Xsan 1.4.2 について
  11. ^ アップル、Leopardに対応したSANファイルシステム「Xsan 2」”. cloud.watch.impress.co.jp. 2021年12月15日閲覧。
  12. ^ アップル - Server - ストレージ
  13. ^ promise mac support
  14. ^ Xsan 2.1 のアップデートについて
  15. ^ Xsan 2.1.1 のアップデートについて
  16. ^ Xsan 2.2:[拡張属性を有効にする
  17. ^ Xsan 2.2 のセキュリティコンテンツについて
  18. ^ Xsan 2.2 のアップデートについて
  19. ^ Xsan 2.2.1 ファイルシステムアップデートについて
  20. ^ Xsan Management Guide For Mac v1.1.”. Apple. 2021年12月9日閲覧。

外部リンク



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Xsan」の関連用語

Xsanのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Xsanのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
IT用語辞典バイナリIT用語辞典バイナリ
Copyright © 2005-2025 Weblio 辞書 IT用語辞典バイナリさくいん。 この記事は、IT用語辞典バイナリの【Xsan】の記事を利用しております。
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのXsan (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS