W5形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 04:20 UTC 版)
「メルボルン市電W5形電車」の記事における「W5形」の解説
CW5形の失敗を受け、1936年以降の増備車両は台車や電気機器に新造品を用いたW5形に変更され、1939年までに120両(720 - 839)が製造された。これらの車両は台車にMMTBで開発された「No.15」と呼ばれる台車が採用され、軸ばねに板ばねではなくコイルばねを用いる事で騒音の抑制や軽量化が図られた。主電動機はアメリカのゼネラルエレクトリック(GE)製の247 A(出力40HP)が用いられ、各台車に2基設置された。制御装置(抵抗制御)は直列6段、平行4段からなる手動カム軸制御方式が採用されたが、一部車両についてはGEおよびウェスチングハウス・エレクトリック(WH)製の自動制御装置が試験的に用いられた。一方、車体についてはCW5形と同様の構造を有し、中央部には扉がない乗降口が3箇所存在した。 運行開始後は幾つかの改造が実施され、中央のみに設置されていた前照灯の左右への増設や、中央部の座席の布張り座席への交換が実施された。また1960年代後半以降、3箇所に存在した乗降口のうち中央の狭い乗降口が塞がれた。更に1983年以降は延命を兼ねた近代化工事が行われ、2箇所に残された乗降口に引き戸式の扉が設けられた他、形式名についても同様の形状を有するSW5形へ編入された。ただし対象となった車両は83両のみに留まり、工事は1986年に終了した。
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