TRHとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 学問 > 化学物質辞書 > TRHの意味・解説 

TRH

分子式C16H22N6O4
その他の名称チピノン、ロプレモン、チロリベリン、プロチレリン、TSH放出因子アボット-38579、チロトロピン放出因子、レレファクト-TRH、チロトロピン放出ホルモンTRF、TRH、Lopremone、Thypinone、Protirelin、Abbott-38579、Relefact-TRH、Thyroliberin、Synthetic TRH、TSH-releasing factor、5-Oxo-L-Pro-L-His-L-Pro-NH2、Thyrotropin-releasing factorThyrotropin releasing hormone、リファチロイン、合成TSH放出因子合成TRF、Rifathyroin、合成TSH放出ホルモンSynthetic TSH-releasing factor、FDA-1725、Synthetic TRF、Ro-8-6270/9、Synthetic TSH-releasing hormoneサイロトロピン放出ホルモン甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン、Thyrotropin-releasing hormoneThyrotropin releasing factor甲状腺刺激ホルモン放出因子合成TRH、サイロトロピン放出因子
体系名:L-pGlu-L-His-L-Pro-NH2、N-[[(2S)-5-オキソピロリジン-2α-イル]カルボニル]-L-His-L-Pro-NH2、N-[[(S)-2-オキソピロリジン-5-イル]カルボニル]-L-His-L-Pro-NH2、5-オキソ-L-Pro-L-His-L-Pro-NH2、pGlu-His-Pro-NH2


甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン

(TRH から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/15 03:42 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
TRHの構造式

甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(こうじょうせんしげきほるもんほうしゅつホルモン、thyrotropin-releasing hormone, TRH)は、チロリベリン[1](Thyroliberin)とも呼ばれる視床下部から放出されるペプチドホルモンで、下垂体前葉からの甲状腺刺激ホルモンプロラクチンの分泌を調節している。

TRHはのほか、消化管ランゲルハンス島からも検出される。合成TRHは視床下部や甲状腺の機能を検査する目的で使用されることがある。

発見の経緯

ロジェ・ギルマン (Roger Guillemin) とアンドリュー・ウィクター・シャリー (Andrzej W. Schally) は当時仮説として想定されていた視床下部ホルモンの抽出で鎬を削っていた。しかし数十万頭におよぶ大型動物(ギルマンはヒツジ・シャリーはブタ)の視床下部組織を用いての抽出作業は決して簡単ではなかった。2人は1962年頃に抽出困難な副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンから手を引き、TRHの抽出にかかったがこちらもすぐには成果が出なかった。1969年にようやくピログルタミン酸ヒスチジンプロリンの3残基からなりC末端がアミド化されたペプチド (Glp-His-Pro-NH2) であることが、それぞれのグループからほぼ同時に報告された。TRHが実際に視床下部から抽出されたことによってはじめて、視床下部が下垂体前葉の分泌を調節しているという仮説が証明されたと言える。ギルマンとシャリーはこの功績により、1977年ノーベル生理学・医学賞を受賞した。

脚注

  1. ^ チロリベリンとは何? Weblio辞書”. www.weblio.jp. 2021年9月21日閲覧。

参考文献

  • Jan Bøler, Franz Enzmann, K. Folkers, C. Y. Bowers and A. V. Schally (1969). “The identity of chemical and hormonal properties of the thyrotropin releasing hormone and pyroglutamyl-histidyl-proline amide”. Biochem. Biophys. Res. Commun. 37 (4): 705-710. doi:10.1016/0006-291X(69)90868-7. 
  • Burgus R, Dunn TF, Desiderio D, Guillemin R (1969). “Molecular structure of the hypothalamic hypophysiotropic TRF factor of ovine origin: mass spectrometry demonstration of the PCA-His-Pro-NH2 sequence”. Comptes Rendus hebdomadaires des Séances de l’Académie des Sciences 269 (19): 1870–1873. PMID 4983502. 
  • ニコラス・ウェイド 『ノーベル賞の決闘』 岩波書店、1992年。ISBN 4-00-260124-2


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「TRH」の関連用語

TRHのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



TRHのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
独立行政法人科学技術振興機構独立行政法人科学技術振興機構
All Rights Reserved, Copyright © Japan Science and Technology Agency
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS