TASFとは? わかりやすく解説

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TASF

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/21 08:19 UTC 版)

TASF
識別情報
CAS登録番号 59218-87-0
特性
化学式 C9H27F2N3SSi
モル質量 275.48
外観 無色の固体
融点

98-101℃

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ジフルオロトリメチルケイ酸トリス(ジメチルアミノ)スルホニウム(tris(dimethylamino)sulfonium difluorotrimethylsilicate)またはTASF試薬(TASF reagent)は、構造式が [((CH3)2N)3S]+[F2Si(CH3)3]- と表される有機合成試剤である。TASF試薬は無水のフッ化物イオン源として、特に水を嫌う基質に対してシリルエーテル保護基の除去に用いられる。

フッ化物イオンを供給する試薬としては、無機のフッ化物塩やフッ化テトラブチルアンモニウム (TBAF) など多くの化合物が知られているが、「裸の」F -の並外れた塩基性のため、厳密に「無水」であるものはほとんどない。TASFでは、フッ化物イオンは弱ルイス酸のトリメチルシリルフルオリド (FSi(CH3)3) に付加しており、求核性は抑えられている。

スルホニウムカチオン ((CH3)2N)3S+ は、3個のジメチルアミノ基 (CH3)2N- の電子供与性のため、求電子性はとても小さい。

合成

TASFは四フッ化硫黄から合成される。

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