T86C
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 01:57 UTC 版)
1968年に製作された3台目のT86は、3リッターのアルファロメオ製V8エンジンが搭載された「C」スペックであった。このエンジンはティーポ33で使用されたエンジンで、クーパーはBRMに換えてこれを搭載することを視野に入れていた。ルシアン・ビアンキがブランズ・ハッチとモンツァでドライブしたが、アルファロメオはテストで彼らのV8エンジンがひどくパワー不足なことが判明し、ベンチテストでも失敗したことでサポートから撤退したため決勝に出走することはできなかった。アルファロメオはその後V8エンジンを1970年にマクラーレンに供給し、1971年にはマーチに供給した。T86のシャシーは後にF5000用に改修されて5リッターのフォードV8を搭載、1970年にフレッド・プレイスのドライブで11戦に出場したが、成功することは無かった。翌年、マシンはスペアエンジンと共に盗難され、F5000選手権に出場することはできなかったが、後に回収されている。それ以来、この車はアルファロメオ製V8を搭載したオリジナルの状態に復元され、ヒストリックレースに定期的に参加している。
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