T86B
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 01:57 UTC 版)
1968年シーズン、老朽化したマセラティエンジンに換えてBRMのV12エンジンを搭載したT86「B」スペックが製作された。最初は2台が製作されたが、ブライアン・レッドマンがスパでクラッシュした後、3台目が製作された。これらのT86Bはクーパーのワークスチームが使用した。クーパーが使用したBRMエンジンは、パワフルな「スポーツカー」バージョンであったが、既にグリッド上の車の中で最も重いエンジンであった。スペイングランプリおよびモナコグランプリでは他チームの低い信頼性に助けられ、連続で3位と4位を獲得したが、シーズンが進むにつれて成績は徐々に滑り落ちていった。クーパーはスポンサーの支援無しにF1で活動し続けることができず、1968年シーズンをもって撤退することを決定した。2台のT86Bは競売に掛けられた。最初のT86Bはイギリスのヒルクライムとクラブレースでいくつかの成功を収めたマーティン・ブレインが買収したが、ブレインは1970年にシルバーストンで行われたフォーミュラ・リブレのレースでコースを外れマシンが反転し事故死した。
※この「T86B」の解説は、「クーパー・T86」の解説の一部です。
「T86B」を含む「クーパー・T86」の記事については、「クーパー・T86」の概要を参照ください。
- T86Bのページへのリンク