SC/MP
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/16 14:11 UTC 版)
SC/MP(スキャンプ)は、ナショナル セミコンダクターが1974年に発表した初期の8ビットマイクロプロセッサである(実際にリリースされたのは1976年と言われている)。SC/MP は "Simple Cost-effective Micro Processor" の略とされている。
スペック
- 動作周波数:1MHz (クロック発振回路内蔵)
- アドレスバス:16ビット(ただし上位4ビットはアドレスバス専用ピンが無い)
- データバス:8ビット
- レジスタセット:汎用8ビットレジスタ×2本、プログラムカウンタ16ビット、ポインタレジスタ16ビット×3本
プログラムカウンタは、通常のカウントアップ等では下位12ビット(4KBのページ内)しか変化せず、それを越えるとラップアラウンドする。プログラムカウンタの上位4ビットを変化させるには特別な命令を実行する必要がある。これにより、メモリ空間は4KBを1ページとした16ページで構成されていた。
特徴的なスペック
- SC/MPはバスを積極的に解放できた。当時としては珍しいこの特長のため、マルチプロセッサ構成が実現可能だった。しかし目ぼしい使用例はなく、後継の SC/MP II になっていくつかの使用例が見られるだけである。外部リンクにあるデータシートには3個のSC/MPによるマルチプロセッサ構成が示されている。
- プログラムカウンタは命令をフェッチする前にインクリメントされる。従ってリセット後に最初に実行する命令のアドレスは 0001 番地である。0000 番地にはたいていNOPを置いていた。
- チップ数を少なくするため、UARTなしでもシリアル通信が可能な入出力ピンを備えていた。この機能は SC/MP III では削除された。
実装
- ISP-8A/500 SC/MP I(1974年): 1MHz、PMOS
- INS 8060 ISP-8A/600 SC/MP II(1977年): 4MHz(内部2MHz)、NMOS。アーキテクチャは SC/MP I と同一。
- INS 807x SC/MP III(1978年): 4MHz(内部2MHz)。アドレスバスを16ビットに拡大してレジスタや命令セットを増強した上位互換品。ROMを内蔵したバージョンもあり、Tiny BASICをチップ上に搭載していた。
使用例
- MK14: ワンボードマイコンキット
- ADB-002: アドテックシステムサイエンス製のボード。RAMとBASIC ROMをソケットに挿すことでNIBLが動作する。このボードを用いたコンピュータキットのCOMKIT 8060が同社から1978年に99,800円で販売された。
- Orange: Apple IIによく似た外見のコンピュータ。ただしCPUは SC/MP II であるため、Apple IIとの互換性はない。
外部リンク
- SC/MP Elektor Emulator V0.9 Background Info シミュレータ (リンク切れ)
- National Semiconductor datasheet
- MK14 ワンボードマイコン MK14 に関する各種情報
- NSC 807X datatsheet
サウスチャイナ・モーニング・ポスト
![]() | |
種別 | 日刊紙 |
---|---|
判型 | ブロードシート |
所有者 | SCMPグループ |
発行者 | 南華早報出版有限公司 |
編集者 | 譚衛兒 |
設立 | 1903年11月6日 |
言語 | 英語 |
本社所在地 | 香港大埔大埔工業園大發街22號南華早報大廈 |
発行数 | 94,093(印刷版,2012年上半期)[1] |
ウェブサイト | [1] |
サウスチャイナ・モーニング・ポスト (South China Morning Post、南華早報) は、香港で発行されている日刊英字新聞。
概要
香港がイギリス領であった1903年に創刊された英字新聞。創刊当時の中国語題号は『南清早報』であったが、辛亥革命によって1912年に中華民国が成立したことを受けて、翌1913年より現在の『南華早報』に改めた(英語題号は変更していない)。中華人民共和国への香港返還後も引き続き多くの英語話者を抱えている香港で固定的な読者を持ち、2006年現在の発行部数は約10万4,000部である。また日曜版である『サンデー・モーニング・ポスト』("Sunday Morning Post")の発行部数は約8万部となっている。1996年から有料のオンライン版も発行しているほか、紙媒体版には学生割引サービスが存在する。
1987年にルパート・マードックのニューズ・コープに買収された後、1993年からマレーシア華僑・ロバート・クオック(郭鶴年)のケリー・メディア社の傘下に入った。2015年に馬雲のアリババグループに買収された[2]。
論調
イギリス植民地時代、香港政庁の御用新聞といわれるほど政庁寄りの論調をとり、多くの政庁官僚が評論や資料を発表し、インタビュー取材を受けた。
郭鶴年による買収以降は、中国政府寄りの傾向が見られるとの指摘がある[要出典]。コラムニストのダニー・ギティングス、北京特派員ジャスパー・ベッカー、中国ニュースの編集・林和立(ウィリー・ラム)の解雇は、彼らの中国批判に対するものであると社外から見られたが、郭は否定している。とはいえ、同紙は、2005年に普通選挙実施を訴えるデモに関する広告掲載を受け入れるなど、香港最大手の中国語新聞『東方日報』ほどには、中国寄りになってはいないと評される[要出典]。
脚注
- ^ “南華早報銷數審計報告”. 香港出版銷數公證會. 2012年10月6日閲覧。
- ^ “アリババ、香港英字紙を買収”. ウォール・ストリート・ジャーナル (2015年12月12日). 2019年5月6日閲覧。
- ^ “中国最高指導部、4人交代か 習近平氏の側近中心に 香港紙報道”. 毎日新聞. (2022年10月18日) 2022年10月18日閲覧。
関連項目
外部リンク
- South China Morning Post(公式サイト、英語)
固有名詞の分類
- SCMPのページへのリンク