RV500P/700P
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 04:56 UTC 版)
「日野・セレガ」の記事における「RV500P/700P」の解説
日野・RVRV531P 真壁観光 1972年、パワーアップした「赤いエンジンシリーズ」EF300型 (290ps) 搭載のRV700系と、EG100型 (305ps) 搭載のRV500系にモデルチェンジした。また、1973年にはターボ搭載で350psにパワーアップしたRV700PT系もラインナップに加えられている。ホイールベースは5.67m(RV730/530P)に加えて6.5m(RV750/550P)が登場し、12mフルサイズにも対応するようになった。同時に前ドア後ろから屋根に段差をつけたセミデッカーとさらに大型の明かり窓を装備したパノラマデッカーが登場した。前頭部を低くし、2列目もしくは3列目から屋根を高くしたタイプは当時の主流となり、段上げの先頭部にはテレビを設けたものもある(段安上げ前頭部の屋根が少し盛り上がった「ジャンボタイプ」も一部の会社に導入された)。また、ラジエーターをオフセットしてリヤオーバーハングを短縮した事により、最後部のヒナ壇も小さくなり、室内有効長も長くなった。これによって、日野の観光バスシリーズは、RCからRVへの移行が決定的となってゆく。 1977年に後述するスケルトン車RSが登場するが、価格の高いRSが高級観光バスとして導入されたのに対し、一般観光型としては引き続きRVが継続生産される。事業者の中には保守的なところもあり、RSよりもRVを好む傾向も見られた。 1978年には、RS同様出力アップを図った新シリーズに移行した。フルデッカーと日野独自の設定としてフルデッカーの車高を若干低くしたミドルデッカーが登場した。しかし、高級観光バスとしてRSが登場したこともあり、同じ高級観光バスのフルデッカーを導入したのは一部のヘビーユーザーのみであまり普及しなかった。 搭載エンジンは、RV700系にEF350型 (295ps)、RV500系にEF500型 (315ps) を設定し、ホイールベースは5.7m(11m級、RV731/531P)、6.13m(11.5m級、RV741/541P)、6.6m(12m級、RV761/561P)の3種類に拡大された。トランスミッションはワイドレシオのOD付5速と、高速走行の多いユーザー向けにOD付6速が選べた。ただし6速の方はRC320P-Tと共通であったため、シフトパターンが他メーカーと逆になっており、シフトミスが多かったという。ボディは日野車体工業製のほか、事業者によっては西日本車体工業(西工)や富士重工業(富士)を採用した例もあった。このモデルではボディは日野・富士・西工のいずれも観光用タイプばかりでなく、路線用タイプを架装することも可能であった。路線・貸切兼用及び中距離都市間路線用として、この路線車用ボディを架装した車両が製造された。 1979年の昭和54年排出ガス規制以降は、型式の前にK-が付き、RV700系は型式末尾の数字が1から2(RV732/742/762P)に変更された。リヤのエンジンルーバーがなくなるなど外観に小変化を施し、6速ミッションが他メーカーと共通化された他、メータークラスタもRV731/531系の途中で変更。タコメータもオプションで選べるようになった。 しかし、1982年にRSシリーズと統合されてスケルトンのブルーリボンRU63・RY63系に一本化され、RVシリーズは15年の歴史に幕を下ろした。同時に日野のモノコック観光バスはこれが最後となった。 日野RV網走交通 日野K-RV732P弘南バス 日野RVセミデッカー上毛電気鉄道 日野K-RV541Pセミデッカー防石鉄道 日野RVパノラマデッカー道南バス 日野K-RV732Pミドルデッカー弘南バス 日野RV561Pフルデッカー阿寒バス 日野RV561P富士重13型R1北海道中央バス 日野RV731P富士重13型S防長交通 日野RV730P富士重13型B昭和自動車
※この「RV500P/700P」の解説は、「日野・セレガ」の解説の一部です。
「RV500P/700P」を含む「日野・セレガ」の記事については、「日野・セレガ」の概要を参照ください。
- RV500P/700Pのページへのリンク