MBPS
「MBPS」とは、1秒間に転送可能なメガビット数の単位でインターネットの通信速度を表す表現である。
「MBPS」とは・「MBPS」の意味
MBPSとは、データ通信速度の単位であり、「1秒間に何メガビットのデータが転送可能か」を表す「Mega Bit Per Second(メガ・ビット・パー・セカンド)」の頭文字を取った表現である。日常的に家で動画を視聴したり、オンラインゲームをプレイする場合は、MBPSは自宅の回線を選択する際の重要な目安となる。ネット利用時に家庭内のWi-fiを利用するのであれば、回線速度を最大限発揮できるようにモデム、Wi-fiルーター、LANケーブルなど無線LAN機器の選定にも気を配る必要がある。回線速度は必ずしも高い方がいいというわけではなく、必要なコンテンツが問題なく利用できる程度あれば問題ない。ネット回線が高速でも、それを利用する端末であるPCやスマートフォンの通信規格が古かったりすると、高速通信を実現できない場合もある。
利用中の回線速度を計測する場合は、回線速度診断サービスを利用する。回線速度診断サービスでは、下り(ダウンロード)と上り(アップロード)についてそれぞれ複数回のパケット送信テストを行い、平均値を結果とする。診断結果については、「メールチェックには問題ない」「標準的なネットブラウジングに支障なし」「高品質動画の閲覧に負担がない」など回線速度レベルに適したインターネット利用ケースの診断が表示される。
MBPSと並んでよく用いられる表現に「gbps」「kbps」があるが、データ量の大きい順にgbps、mpbs、kbpsの並びとなる。これらのデータ量単位は「gb(ギガビット、十億ビット、10の9乗)」「mb(メガビット、百万ビット、10の6乗)」「kb(キロビット、千ビット、10の3乗)」であり、それぞれ3桁ずつ数値単位が異なっている。例えば「123000Kbps」ではなく「123Mbps」のように3桁程度で言い表せるよう、状況に適した単位を使用する。
MBPSに似たデータ通信速度の表現で「MB/s(メガ・バイト・パー・セカンド)」があるが、これは「1秒間に何メガバイトのデータが転送可能か」を示す。1MBは100万バイト、1mbは100万ビットのデータ量を指し、バイトとはビットの8倍を表す単位である。1メガバイトは8メガビットと同じになるので、「1MB/s」と「1mbps」でどっちが早いかというと、「1MB/s」である。
動画配信サービスでは、様々な解像度の段階別に動画を配信している。解像度には最高画質の「4K」「8K」、解像度「HD(High Definition、高画質)」、解像度「SD(Standard Definition、標準画質)」などがある。さらに「HD」には「HD1080p」「HD720p」、「SD」には「SD480p」「SD360p」といった段階がある。ここでHD、SDの後の数値は画面の縦サイズで、例えば「HD1080p」は「横1920px縦1080pxの画面に適した画質」を表している。それぞれの解像度に適した回線速度の目安となるMBPSの数値が示されているので、動画配信サービスを利用する前には観たい動画の回線速度を自身のネット環境が満たしているか、確認することができる。
「MBPS」の読み方
MBPSとは「Mega Bit Per Second(1秒間に送受信可能なメガビット量)」の頭文字を取った表現で、アルファベットで「メガビーピーエス」と読む。LANケーブルにおけるMBPS
インターネットの有線接続に用いるLANケーブルにはカテゴリ(CAT)と呼ばれる規格があり、それぞれに通信可能な最大の速度が示されている。カテゴリにはCAT5からCAT8などがあり、最大通信速度はCAT5が100Mbps、CAT5eが1Gbps、CAT7が10Gbps、CAT8が40Gbpsとなっている。光回線では通常1Gbpsの速度があるため、少なくともCAT5e以上のLANケーブルを使用することが望ましい。モデムと無線LANルーターや、その他の機器との有線接続について、必要な速度を実現できるLANケーブルを利用しているか確認することも、回線速度向上のポイントとなる。「MBPS」の使い方・例文
・「MBPS」の「B」はビットの略を意味している。・簡単なメールだけの通信であれば、1MBPSあれば十分だ。
メガ‐ビーピーエス【Mbps】
ビットレート(Mbps)
1秒間にシステムが扱える最大のビット容量のこと。ビットはデジタル(2 進法)における0 と1で表される最小単位。Mbpsとはメガビット/秒で、例えばDVD の最大転送レート10.08Mbps は1008万ビット/秒のことだ。
(執筆:オーディオビジュアル評論家 麻倉怜士)
※この情報は「1999~2002年」に執筆されたものです。
Mbps
ビット毎秒
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ビット毎秒 | |
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記号 | b/s, bps, bits/s |
系 | MKS・cgs・fps 等 |
量 | データ転送レート |
定義 | 1秒あたり1ビットの伝送率 |
ビット毎秒(ビットまいびょう)は、データ転送レート(JISの情報処理用語としてはビット速度、bit rate[1])の単位である。1秒間にデータ転送路上の仮想の、または物理的な地点を通過した(すなわち転送された)ビット数と定義される。モデムやルータ、シリアルATAやLANケーブルなどのデジタル通信機器で用いられる。bps(ビーピーエス、bit per second、ビットパーセカンド)とも。
用語
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データ転送レート、ビット速度に相当する物理量は、(データ)転送率、転送速度、転送効率、伝送率、伝送速度、伝送効率、信号速度などとも呼ばれる。似た概念や用語として、コネクション速度、転送レート、通信路容量、スループット、帯域幅、スペクトル効率がある。
「速度」として表現されることもしばしば見られる。しかし、ビット毎秒は情報がどれだけ速く到着したか(伝送経路遅延)ではなく、単位時間にどれだけ多くのビットが通過したかを表す転送効率である。
「効率」を使った用語もあるが、データ転送には他にもさまざまな「効率」が問題になる箇所があり(データ圧縮、誤り訂正、変調方式など)、紛らわしい。
混同されることがあるが、変調レートであるボー (baud) とは異なる単位である。たとえば、1回の変調で2ビット送れば、bps値はボー値の2倍である。
記述のしかた
ビット毎秒は、ビット/秒[注釈 1]と書いたり、英語の"bits per second"を略してbpsやb/sと書いたりする[注釈 2]。通常は小文字で書く。
最近では、通信技術の進歩によって転送効率の高い機器が登場したので、次のような単位も用いられている。
- メガビット毎秒(Mbps, Mb/s、bpsの106倍)
- ギガビット毎秒(Gbps, Gb/s、bpsの109倍)
- テラビット毎秒(Tbps, Tb/s、bpsの1012倍)
コンピュータの分野ではキロ、メガ、ギガなどの接頭辞を、本来の意味から離れて210倍、220倍、230倍[注釈 3]の意味として使用することがあるが、ビット毎秒については本来の103倍、106倍、109倍の意味で用いることが多い。
ビット毎秒の「毎秒」を省略して単に「ビット」と呼んだり、「ビット」さえも省略してその上に付く接頭辞だけで呼ぶこともある(「100メガビット毎秒」のネットワーク→「100メガ」ネットワークなど)。
バイト毎秒との違い、換算法
データ転送レートは、ビット毎秒の代わりにバイト/秒(バイト毎秒、アルファベット表記はbを大文字にしてBpsまたはB/s)が使われることがあるが、両者は当然、数値が異なる。通常、1バイトには8ビットのデータが含まれているので、bpsの値を8で割るとBpsの値になる。例を下に記す。
- ADSLやFTTHなどで8Mbps、100Mbpsという表記があったとき、これらをバイト毎秒に換算すると、それぞれ1MBps、12.5MBpsとなる。
- 1KiBps=8192bps=8.192kbps。1kbpsはおよそ0.122KiBps。
なお、1バイトを8ビットとして扱わない環境もあるので、情報通信の分野においてはバイトという単位を使うことは不適切とされ、常に正確に8ビットを表すオクテットという単位が用いられることが多い。
各分野のビット毎秒
まず音響と映像に関して、最新の圧縮技術を使用して一般的な受信者が参照標準よりも悪いとは思わない最低限のビット毎秒を説明する。非可逆圧縮を音声・映像データに使用するとき、元の信号との違いは圧縮歪みの形で表れる。これが主観的な品質に影響を及ぼすかどうか、それがどの程度であるかは、圧縮方式、エンコーダの処理能力、入力データの特徴、および受信者の圧縮歪みに対する認知度に依存する。圧縮歪みがどのように聞こえるものかよく知っている専門家は歪みに気づくかもしれないが、一般的な受信者はそれを気にしないことが多い。
その下の節で、通信、データ記録媒体、コンピュータと周辺機器のデータ転送、コンピュータ内部のデータ転送などで使われるビット毎秒を説明する。
音響
- 0.6 kbps - 軍用などで、音声を認識するための必要最低限な品質(MELPeなど特別仕様の音声エンコーダを使用した場合)
- 2.4 kbps - 軍用などで、音声を認識するための品質 (LPC-10e, MELP)
- 3.45 kbps - 携帯電話で実用化された最低限、PDCハーフレートの音質 (ARIB STD-27 PSI-CELP)
- 8 kbps - 携帯電話の音質 (G.729 Annex A CS-ACELP)
- 12.2 kbps - GSM (ACELP)、及び3G (AMR)の音質
- 32 kbps - 一般的な固定電話、及びPHSの音質 (G.726 ADPCM)。32 kbpsのMP3は「AMラジオ程度の音質」と喩えられる[注釈 4]
- 48 kbps(ステレオで96 kbps)- FMラジオの音質。48kbpsのMP3は「FMラジオ程度の音質」と喩えられる[注釈 4]
- 64 kbps - デジタル加入電話 (ISDN)の音質(G.711 μ-law対数量子化圧伸PCM)。高品位符号化ISDNの音質 (G.722 SB-ADPCM)。ワンセグの音声 (HE-AAC) の品質
- 144 kbps - 地上デジタル放送の音声の品質
- 232 kbps - YouTubeのHD画質モードの最高音質
- 264.6 kbps - AACの1チャンネル当たりの最大(44.1 kHzの場合)
- 320 kbps - MP3の最高音質
- 352 kbps - ATRAC3plusの最高音質 (44.1 kHz / 2 ch)
- 576 kbps - AACの1チャンネル当たりの最大(96kHzの場合)
- 640 kbps - Dolby Digitalの最高音質
- 1.4112 Mbps - オーディオ用CD (CD-DA) の音質(線形量子化非圧縮のリニアPCM)
- 1.5 Mbps - DTSの最高音質。非圧縮・48 kHz・16 bitのステレオ音声の音質
- 4.6 Mbps - 非圧縮・48 kHz・16 bitの5.1chサラウンド音声の音質
- 5.6448 Mbps - SACDのステレオの音質
- 6.1 Mbps - 非圧縮・48 kHz・16 bitの7.1chサラウンド音声の音質
- 16.9344 Mbps - SACDのマルチチャンネル (5.1ch) の音質
- 18 Mbps - Dolby TrueHDの最高音質(Blu-ray Discの場合)
- 24.5 Mbps - DTS-HD Master Audioの最高音質(Blu-ray Discの場合)、非圧縮・192 kHz・64 bitのステレオ音声の音質
映像
- 32 kbps - テレビ電話で話者を認識するために必要最低限な品質
- 64 kbps - 3G-324M (MPEG-4 Visual+AMR) のテレビ電話の最高品質
- 128 kbps - ワンセグの動画 (H.264) の品質
- 1.15 Mbps - ビデオCDのMPEG-1動画(映像のみ)の品質
- 1.374 Mbps - ビデオCDの品質(音声含む)
- 2 Mbps - YouTubeのHD画質モードの最高画質
- 9.8 Mbps - DVD-Videoに記録できる最高画質
- 10.08 Mbps - DVD-Videoに記録できる最高品質(音声・字幕データ等含む)
- 12 Mbps - BS・110度CSデジタル放送の標準放送の品質
- 15 Mbps - 地上デジタル放送のハイビジョン放送の品質
- 23 Mbps - BS・110度CSデジタル放送の2Kハイビジョン放送の品質
- 24 Mbps - AVCHD(H.264+AC-3)の最高品質
- 54 Mbps - BD-Videoに記録できる最高品質(音声・字幕データ等含む)
- 55 Mbps - MPEG-2の最高品質
- 100 Mbps - スーパーハイビジョンをH.265/MPEG-H Part 2/HEVC形式で圧縮したときの品質
- 128 Mbps - Ultra HD Blu-rayに記録できる最高品質(音声・字幕データ等含む)
- 144 Gbps - スーパーハイビジョンの動画非圧縮時の品質
通信、データ記録媒体、コンピュータ内部の転送 など
この節では通信、データ記録媒体、コンピュータと周辺機器のデータ転送、コンピュータ内部のデータ転送などで使われるビット毎秒を説明する。 何がボトルネックになっているか判断するのに役立つこともある。
- 50 bps - 国際テレックス網
- 300-2400 bps - カンサスシティスタンダード(データレコーダのオーソドックスな記録方式)
- 31.25 kbps - MIDIケーブル
- 56 kbps - アナログ回線モデム (V.90) の最大(受信のみ)
- 100 kbps - I2Cのバスモードの標準モード
- 1.2 Mbps - CDやCD-ROMの1倍速の読込速度
- 1.5 Mbps - USB Low Speed (USB1.0 - 1.1) の最大値
- 3.4 Mbps - I2Cのバスモードのハイスピードモード
- 10.08 Mbps - DVDの1倍速
- 11.00 Mbps - UMDの1倍速
- 11 Mbps - Wifiの11bの最大値
- 12 Mbps - USB Full Speed (USB1.0 - 1.1) の最大値
- 36 Mbps - Blu-ray Discの1倍速の読込速度
- 100 Mbps - 100BASE-TX (Fast Ethernet) の最大値
- 400 Mbps - IEEE 1394a-2000の最大値
- 400 Mbps - LTO Ultriumの非圧縮時の読取速度
- 480 Mbps - USB High Speed (USB2.0) の最大値
- 800 Mbps - IEEE 1394bの最大値
- 1000 Mbps - LTO Ultriumの最大速度
- 1064 Mbps - IDE (Ultra ATA/133)の最大値
- 1.5 Gbps - シリアルATA(SATA)1.0の最大値
- 3 Gbps - シリアルATA 2.0 - 2.5の最大値
- 5 Gbps - USB Super Speed (USB3.0) の最大値
- 6 Gbps - シリアルATA 3.0の最大値
- 6.9 Gbps - Wifiの11ac (wifi5)の最大値
- 10 Gbps - Thunderboltの最大値(2013年には1 Tbpsを予定)・USB 3.1の最大値
- 20 Gbps - Thunderbolt 2の最大値
- 31.2 Gbps - M.2 SSD(PCIe 3.0 x4 NVMe)
- 40 Gbps - USB 4.0の理論値[2]
- 125.6 Gbps - M.2 SSD(PCIe 5.0 x4 NVMe)
注意点
技術の進歩、および使用するモードによって、各装置で実際に使われている速度(ビット毎秒の高低)は異なる場合がある。また、音声・映像における品質は一般的なフォーマットに基づくもので、その他のフォーマットでは異なることがある。
- μ-lawやA-lawを使用した電話回線は、約64 kbps。
- DVD - 品質やソースによりビット毎秒が異なるが、通常は1 - 10.08 Mbpsの範囲になる。
- MD - 通常のMDなら292 kbps(モノラル時146 kbps)、MDLPの場合にはそれぞれLP2=132 kbps、LP4=66 kbps。Hi-MDではさらに選べるビット毎秒が増える。
- Blu-ray Disc - 36 Mbpsが1倍であるが、映像は2倍速の72 Mbpsまで対応する。
脚注
注釈
出典
関連項目
「Mbps」の例文・使い方・用例・文例
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