マニクール(フランス)
パリの南、ブルゴーニュ地方はブドウ畑と牧場の農場地帯。その牧歌的な雰囲気のなかにサーキットがある。1961年、マルティニのシャシー製造で知られるジャン・ベーラが建設した。当初は比較的緩やかなコーナーが多かったが、71年に最初の改修、全長2kmのコースが、3.8kmへと変貌。さらに81年の大幅な改修工事でコース全長4.251kmとなった。ミッテラン大統領の援護でフランスGPをここに誘致するため91年に再度大改修工事が行われて、以後フランスGPはマニクールが舞台となっている。低速コーナーとストレートを交互に結んだ特徴的なレイアウトで、全開のストレートから急減速して進入するへアピンコーナーがこのコースの最大の見せ場となる。
マニクール・サーキット
(Magny-Cours から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/20 00:31 UTC 版)
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|
所在地 | フランス、マニクール |
---|---|
標準時 | GMT +1 (DST: +2) |
オープン | 1960年8月7日 |
旧名 | サーキット ジャン・ベーラ (1960年–1970年) |
主なイベント | F1, GP2, WSBK, WTCC, スーパーリーグ・フォーミュラ |
Grand Prix Circuit | |
コース長 | 4.411 km (2.741 mi) |
コーナー数 | 17 |
レコードタイム | 1:15.377 (![]() |
National Circuit | |
コース長 | 2.684 km (1.668 mi) |
コーナー数 | 12 |
Club Circuit | |
コース長 | 1.727 km (1.073 mi) |
コーナー数 | 11 |
シルキュイ・ド・ヌヴェール・マニ=クール(仏: Circuit de Nevers Magny-Cours, マニクール・サーキット)は、フランスの中部ヌヴェールからおよそ13km南のマニクール村にあるサーキット。全長4411m。
概要
F1フランスグランプリが1991年から2008年まで行われていた。リジェの創始者ギ・リジェが当地出身で、隣接地にリジェのファクトリーがあった。ミッテラン大統領(当時)がギ・リジェと旧知の仲であったため、グランプリが当地に誘致された経緯には政治力が働いたのではないかと噂された。
コース路面は非常にフラットな舗装で、かつアスファルトが比較的黒っぽいことから、タイヤの磨耗が大きい。タイヤ交換可能なF1レギュレーション下では、フューエル・エフェクト(燃料量がラップタイムに与える影響のこと)を上回っていた。コース上でのオーバーテイクは難しく、ピット作業以外では順位変動の少ないレース展開が多かった。
2003年には最終コーナー周辺が改修され、ピットでのロスタイムが縮小された。
サーキットは近代的な設備が整っているものの、周囲には田園風景が広がるのみである。アクセスの悪さや、宿泊施設の不足などの理由で、何度かフランスGP中止の危機にさらされてきたが、代替地の誘致にも難航していることから中止には至っていなかった。しかし2008年10月15日にフランス自動車連盟 (FFSA) が開催費用が高すぎるという理由から2009年度の開催を中止した。
ミハエル・シューマッハはF1キャリア中このコースで8勝と一番勝っている。2002年にはF1史上最速の17戦中11戦目(消化率64.7%)でドライバーズ・チャンピオン獲得を確定させた。2004年には4回ピットストップ作戦という奇策でフェルナンド・アロンソを破り勝利している。
自転車ロードレースのパリ〜ニース2014では第3ステージのフィニッシュに採用された。この際は最終コーナーのクランク部分手前からコースに入り、逆走するかたちでコースを1周するレイアウトがとられた。ステージ終了後の表彰式ではサーキットの表彰台を活用した。
コースレイアウト


短いホームストレートから、スピードを保ちながら1・2コーナーへ。右回りの高速ロングコーナーエストリル (Estoril) を通過して、緩やかに右にカーブした長いバックストレートに向かう。ストレートエンドのアデレード (Adelaide) ヘアピンでは、ギアを1速まで落としてハードブレーキングを行う。ここがコース中最大のパッシングポイントとなる。ただし、エストリルでは乱気流の影響で前走車に接近しにくいため、バックストレートでのオーバーテイクは簡単ではない。
ヘアピンを立ち上がると、反対方向にまたストレートが続く。ニュルブルクリンク (Nürburgring) シケインを高速でかすめるように通過し、減速して左コーナーの180を回り込む。
コースは再び逆方向に向かい、高速シケインのイモラ (Imola) へ。ここは入口に下り、出口に上りの勾配が付いている。右回りのシャトー・ドー (Chateaux D'Eau) は改修前よりも尖った形状に変更された。
最終セクションのリセ (Lysée) も改修前は右・左・右と大きく切り返す低速シケインだったが、パッシングポイントとなるようアプローチ部分を延長し、鋭角な右ターンに変更された。リセを立ち上がると加速し、小さなクランクを縁石を跨ぎながら通過してホームストレートに戻る。
マニクールのピットレーンは非常に幅が狭く、レース中に各車が同時にピットインすると、あわや接触というシーンがみられた。
マニ・クールでの過去のF1グランプリの結果
年 | 決勝日 | ラウンド | グランプリ | 勝者 | 所属チーム |
---|---|---|---|---|---|
1991 | 7月7日 | 7 | フランス | ナイジェル・マンセル | ウィリアムズ |
1992 | 7月5日 | 8 | フランス | ナイジェル・マンセル | ウィリアムズ |
1993 | 7月4日 | 8 | フランス | アラン・プロスト | ウィリアムズ |
1994 | 7月3日 | 7 | フランス | ミハエル・シューマッハ | ベネトン |
1995 | 7月2日 | 7 | フランス | ミハエル・シューマッハ | ベネトン |
1996 | 6月30日 | 9 | フランス | デイモン・ヒル | ウィリアムズ |
1997 | 6月29日 | 8 | フランス | ミハエル・シューマッハ | フェラーリ |
1998 | 6月28日 | 8 | フランス | ミハエル・シューマッハ | フェラーリ |
1999 | 6月27日 | 7 | フランス | ハインツ=ハラルド・フレンツェン | ジョーダン |
2000 | 7月2日 | 9 | フランス | デビッド・クルサード | マクラーレン |
2001 | 7月1日 | 10 | フランス | ミハエル・シューマッハ | フェラーリ |
2002 | 7月21日 | 11 | フランス | ミハエル・シューマッハ | フェラーリ |
2003 | 7月6日 | 10 | フランス | ラルフ・シューマッハ | ウィリアムズ |
2004 | 7月4日 | 10 | フランス | ミハエル・シューマッハ | フェラーリ |
2005 | 7月3日 | 10 | フランス | フェルナンド・アロンソ | ルノー |
2006 | 7月16日 | 11 | フランス | ミハエル・シューマッハ | フェラーリ |
2007 | 7月1日 | 8 | フランス | キミ・ライコネン | フェラーリ |
2008 | 6月22日 | 8 | フランス | フェリペ・マッサ | フェラーリ |
座標: 北緯46度51分49.84秒 東経3度09分46.00秒 / 北緯46.8638444度 東経3.1627778度
関連項目
外部リンク
Magny-Cours (K10, rev D1)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/03 21:38 UTC 版)
「Opteron」の記事における「Magny-Cours (K10, rev D1)」の解説
2010年3月29日に発表された。ShanghaiもしくはIstanbulベースの4/6コアのダイ2つを一つのパッケージに封入し構成されている。ソケットは後に出るコードネーム Bulldozer にも対応したSocket G34を採用。モデルナンバーはそれまでの千の桁が対応ソケット数を示す規則から変わり61xx。2ソケットまたは4ソケットに対応し、1パッケージあたり8個または12個のコアを持つ。この世代から8ソケットへの対応は廃止された。HyperTransportのリンク数が従来の3本から4本(1本がチップセットへ、3本が他のCPUへ)へと増加し4ソケット環境ですべてのCPU同士を直接HTで繋ぐことが出来るようになった。リンクスピードは、6.4GT/sec。またHT Assistも更新され、L3 2MBを使用する。メモリコントローラーはクアッドチャネルのDDR3-1333まで対応する。省電力機能としてC1Eステートへ対応した他、AMD CoolSpeed technologyと呼ばれる限界温度を超えた際にPステートを自動的に下げる機能を新たに加えた。 拡張命令 - MMX、3DNow! Professional (SSE) 、SSE2、SSE3、SSE4a、ABM、NX Bit、 AMD-V、 AMD-RVI 製造プロセス - 45nm SOI (GLOBALFOUNDRIES) メモリ - DDR3 (Registered ECC) モデルナンバー コア数クロック(GHz) キャッシュHT(GHz) クロック倍率 電圧(V) ACP(W) TDP(W) ソケットリリース日OPN価格($) L2L3D1ステッピング, 8コア 61KS 8 2.0 8× 512 KB 2× 6 MB 3.2 10 1.3 80 115 Socket G34 2010年3月29日 OE61KSWKT8EGO (D1) 61QS 2.3 11.5 OE61QSWKT8EGO (D1) 6128 2.0 10 OS6128WKT8EGO (D1) 266 6134 2.3 11.5 OS6134WKT8EGO (D1) 523 6136 2.4 12 OS6136WKT8EGO (D1) 744 6140 2.6 13 2011年2月14日 OS6140WKT8EGO (D1) 989 D1ステッピング, 8コア, high-efficiency 6124 HE 8 1.8 8× 512 KB 2× 6 MB 3.2 9 1.2 65 85 Socket G34 2010年3月29日 OS6124VAT8EGO (D1) 455 6128 HE 2.0 10 OS6128VAT8EGO (D1) 523 6132 HE 2.2 11 2011年2月14日 OS6132VAT8EGO (D1) 591 D1ステッピング, 12コア 6168 12 1.9 12× 512 KB 2× 6 MB 3.2 9.5 1.1875 80 115 Socket G34 2010年3月29日 OS6168WKTCEGO (D1) 744 6172 2.1 10.5 OS6172WKTCEGO (D1) 989 6174 2.2 11 OS6174WKTCEGO (D1) 1,165 6176 2.3 11.5 2011年2月14日 OS6176WKTCEGO (D1) 1,265 6176 SE 1.25 105 140 2010年3月29日 OS6176YETCEGO (D1) 1,386 6180 SE 2.5 12.5 2011年2月14日 OS6180YETCEGO (D1) 1,514 D1ステッピング, 12コア, high-efficiency 6164 HE 12 1.7 12× 512 KB 2× 6 MB 3.2 8.5 1.075 65 85 Socket G34 2010年3月29日 OS6164VATCEGO (D1) 744 6166 HE 1.8 9 2011年2月14日 OS6166VATCEGO (D1) 873
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