LCCとは？ わかりやすく解説

別表記：エルシーシー

「lCC」とは、格安航空会社のことを意味する英語表現である。

「lCC」とは・「lCC」の意味

「LCC」とは、一般的には「格安航空会社（Low Cost Carrier）」の略称である。一般的な航空会社との違いは、「低コストかつ高頻度の運航を行う航空会社」と定義されている。現在のような「lcc」は1900年から2000年頃から、無駄をカットして効率性向上につとめたビジネスモデルを導入した、新しい格安航空会社が成功をおさめたことにより、世界各国に波及することになった。全てが新興会社と言うわけではなく、大手航空会社の子会社・系列会社であるケースも多い。会社同士の客の奪い合いや、2008年の燃料高騰の影響など世界的な問題から、経営破綻に陥る企業も珍しくはない。また、急な運航終了や航路変更を急に行うことが多いので、利用する際は「LCC」一覧を見て、各社の特徴を確認して選択するとよい。

日本国内で利用できる代表的な「LCC」として、「スカイマーク」「エア・ドゥ」「ピーチ・アビエーション」「ジェットスター」などがある。1998年に「スカイマーク」と「エア・ドゥ」が就航を開始して以来、何社もの「LCC」が参入している。日系の国内LCCは「ピーチ・アビエーション」「ジェットスター」「スプリング・ジャパン（旧・春秋航空日本）」の三社、国際LCCの「ジップエア（ZIPAIR Tokyo）」の一社がある。

最大の特徴は、他の航空会社よりも低価格で利用できることである。コストカットの秘訣は、「飛行機に搭乗して目的まで移動すること」を基本とし、「座席指定」「機内食やドリンク」「荷物の預け入れ」といった、「LCC」以外の航空会社では無償で提供されるサービスを、有償のオプションとしている点にあるとされる。その他、利益を得るための機内販売が多いという会社も存在する。また、日本全国のどこでも路線があるわけではなく、例えば伊丹空港などでは発着していないので、「LCC」以外を利用するか、最寄りの「LCC」が発着する空港で降りてそこから他の移動手段を利用するかのどちらかになる。

また、コストカットゆえにサービス面において不安視されている部分がある。例えば、「遅刻・欠航は珍しくない」「乗り継ぎ時の補償がない」「トラブル発生時の対応が手薄で放置される」といったデメリットが発生することもある。一方、こういったデメリットは、言語や文化・風習の違いが大きい国際線でこそ大きくなり、国内線ではさほど気にならないというユーザーもいる。いずれにせよ、このような有償オプションやサービスの品質を自ら抑えることは、「LCC」コストカットの大きなポイントであり、「価格が安い理由」に繋がっていると考える必要がある。このため、「LCC」を利用する場合は、メリット・デメリットを理解した上で利用する方がよいとされている。「デメリット 国内線」などで検索すると対処方法や心構えなどが多数見つけられる。一方、遅刻や荷物の紛失などは避けたいビジネスシーンでは、「使えない・使わない・やめたほうがいい」とする声もある。

製造業・建築業界における「LCC」とは、「ライフサイクルコスト（life-cycle cost）」を意味する略語である。日本語に訳すと「生涯費用」となる。建物などの設計・工事・完成後の修繕・耐用年数超過後の解体までを「（その建物などの）生涯」と定義して、全ての期間に対して発生する費用のことを意味する。「LCC」を達成した建築などを行う場合、企画・設計の段階から「LCC」を意識することが重要である。例えば、「低価格の建材を用いた結果、修繕・保守費用が高くなってしまった」といった問題を回避するために、「ある程度の高価な建材を用いて、修繕回数を減らすようにする」ということが「LCC」であると言える。ただし社会情勢の変化や、異常気象などで、想定外の費用が発生することを完全に防ぐことは大変に難しい。

医療用語としての「LCC」とは、「先天性股関節脱臼（luxatio coxae congenita）」や「大動脈左冠尖（left coronary cusp）」、「大細胞がん（large cell carcinoma）などを意味する言葉である。「LCC」と表現された時にどの意味を持つかは、その用いられたシーンによって大きく異なる。