ハクスラ
ハック‐アンド‐スラッシュ【hack and slash】
ハクスラ
【英】hack and slash, hack & slash
ハクスラとは、コンピュータゲームの用語で、敵との戦闘(バトル)に終始し、それがゲームの主目的であり醍醐味となっている種類のゲームのことである。敵を打倒・殲滅し、プレイヤーキャラクターを強化して、さらなる強敵の打倒に挑む、という趣向が前面に出たゲームがハクスラに該当する。
ハクスラはあくまでも作風や傾向のようなものであり、ゲームのジャンル区分というわけではない。戦闘のあるRPG、アクション、アクションRPG、MORPGなどにハクスラの要素が盛り込まれることが多いが、これらのジャンルに限定されるというわけでもない。
ハクスラは戦闘が第一の要素である。裏を返せば、戦闘以外の要素が第一の目的や醍醐味となっているゲームはハクスラとは呼ばれにくい。たとえば物語に重点が置かれている場合はハクスラとは呼ばれない(「ハクスラ要素もあり」のように表現される場合はある)。ハクスラな展開を実現するために物語が付随しているような作品はハクスラと呼ばれやすい。
ハクスラか否かを区別する明確な判断基準は特になく、人によっても判断が違ってくる場合もある。そのため、一部の典型的な作品を除いては、ハクスラといえるかどうかを一概に判断することは容易でない。
ちなみに、「ハック」(hack)という英単語は、コンピュータ関連では「プログラミングに取り組んで上手くいじる」という意味で使われることが多いが、ハクスラの場合 hack の元々の語義である「(斧などで乱暴に)叩き割る・ぶった切る」という意味が色濃い。「スラッシュ」(slash)も、コンピュータ用語としては斜線記号を指す場合が多いが、ハクスラでは「ナイフ等の鋭利な刃物を振り回す・深く切る」という元々の語義に近い。
ハックアンドスラッシュ
![]() | この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2017年5月) |
ハックアンドスラッシュ(英: hack and slash)とは、全編を通して戦闘体験に主眼を置いたゲームデザインになっており、繰り返し多くの敵を殲滅する行為が目的であり醍醐味でもあるゲームやそのプレイスタイルを指す言葉。元来はテーブルトークRPG(英: tabletop role-playing game)の用語として使われてきた[1]。
概要
hack(叩き切る)とslash(切り込む)という言葉の複合が示すように、ゲームにおいてストーリーや世界観を楽しむよりも、ダンジョンの攻略や敵を倒して戦闘に勝利することを意識しているスタイルに対して使われる言葉である[1]。一方で、物語性や世界観を重視してキャラクターの演技や表現を楽しむこと(ロールプレイ)に重きをおくプレイヤーからは揶揄として使われる場合がある。
元来はテーブルトークRPG発祥の用語であるが、近年ではコンピューターゲームの用語にも使われている[1]。コンピューターゲームにおいては「敵を倒して強力なアイテムを入手し、より強い敵と戦う」というプレイをひたすら繰り返すタイプのゲームを「ハック&スラッシュ(ハクスラ)」と呼ぶことが多い[2]。「プレイヤーキャラクターを成長させ、ボスなどの強敵を倒す」という要素自体はハックアンドスラッシュ以外のゲームにも存在するが、ゲームを先に進めたり、ストーリーを楽しんだりするという目的のために強くなるのではなく、プレイヤーキャラクターを強くすることそのものがゲームの主な目的である点がハックアンドスラッシュの特徴である[2]。
ハックアンドスラッシュゲームの代表作としては『ディアブロ』シリーズなどがあり、ダンジョンと拠点を行き来しながら敵を倒してアイテムを集め、よりダンジョンの深部へと潜っていくという流れが主なゲームの内容となっている[3]。この一連の作業の内、数多くの敵を討伐してアイテムを収集することを「トレジャーハンティング(トレハン)」と呼ぶことがあり、ディアブロライクゲームの代表的な要素の一つとなっている[3]。
歴史
始まりは1980年代にアメリカから輸入された言葉である。『ダンジョンズ&ドラゴンズ』などのテーブルトークRPGにおいて、重要な目標が無く、モンスターを討伐することのみに専念し、戦闘以外の選択肢や解決方法は持ち合わせていないプレイスタイルやキャンペーンを指す。hack and slashと同じ意味合いでKick in the Doorと呼ぶこともある。狭義では冒険の種類を指す用語であり、ダンジョンなどの攻略(hack)と、モンスター退治(slash)を主体とする展開のことを指していた[1]。
コンシューマゲームが普及し、テーブルトークRPGに影響を受けたコンピュータRPGが登場すると、ハックアンドスラッシュという言葉がコンピュータRPGに対しても使われるようになる。コンピュータRPG初期の作品である『ウィザードリィ』や『ダンジョンマスター』は次々に襲いかかる敵を倒し、ダンジョンを探索するというシステムになっており、これらの作品の評価の高さもあって、コンピュータRPGにおけるハックアンドスラッシュとは繰り返し敵と戦うことに重点をおいたシステムの作品であるというように、作品の特徴を表現する言葉としても使われるようになった。
主に英語圏でテーブルトークRPG、コンピュータRPG、アクションゲームに使用される言葉だが、日本でもゲーマーが好んで使用することがある。日本ではハクスラと略して呼ぶことも多い。また、シューティングRPGの中で「ルートシューター」や「ルーターシューター」と呼ばれるLoot(戦利品)の収集を1つの目的とする要素を内包した作品には、ハックアンドスラッシュのように戦闘体験に特化したものも存在する。
主な作品
コンピュータゲーム
- RPG
- アクションRPG
- 『Diablo』
- 『Sacred』
- 『Titan Quest』
- 『Torchlight』
- アクションアドベンチャー
- 『God of War』
- 『Darksiders』
- 『Devil May Cry』
- 『Bayonetta』
- 『真・三國無双』
- 『BLADES of TIME[4]』
- シューティングRPG
ベルリン解釈(Berlin Interpretation[5])で定義されたローグライク(Roguelike)の高価値な要素(high value factor)の1つに、「ハックアンドスラッシュ:多くのモンスターを討伐する事はローグライクにとって非常に重要な要素」とあり、典型的なローグライク作品はハックアンドスラッシュのスタイルを持ち合わせている。
テーブルトークRPG
脚注
- ^ a b c d “ハクスラってなんだろう? ゲームメカニクス考察「ベストインスロットをもとめて」”. IGN Japan (2019年6月30日). 2023年3月24日閲覧。
- ^ a b “5分で読める『ディアブロ』紹介 “ハクスラ系RPG”の金字塔は、なぜ面白い?”. Real Sound (2018年11月12日). 2023年2月27日閲覧。
- ^ a b “『ディアブロ』シリーズが発売25周年。“ハクスラ”を浸透させた名作で多くのゲームファンたちが初体験のオンラインマルチプレイに激ハマりだった【今日は何の日?】”. ファミ通ドットコム (2021年12月31日). 2023年2月27日閲覧。
- ^ “KONAMIの新作「BLADES of TIME」インタビュー。ロシア発の尖ったアクションを日本展開するために,藤井隆之プロデューサーが振った手腕とは”. 4gamer.net (2011年12月19日). 2019年4月22日閲覧。
- ^ “Berlin Interpretation”. RogueBasin. 2019年1月5日閲覧。
関連項目
「Hack and slash」の例文・使い方・用例・文例
- 私はまず、この点をAmandaに確認します。
- 11月21日にHolyoke Bar and Grillで、Pete Laurenの退職パーティーが開かれることをお知らせします。11 月10 日までにお返事をください。
- 来月のロンドンへの出張のために、飛行機の便を予約して、Southland銀行の近くの宿泊施設を手配してもらえますか。
- 年次監査を行うために、Bradford and Partnersの会計士たちが10 月10 日の午前10 時に当社を訪ねてくる予定です。
- 一般に公開されたことのない、Ruth and Steve Whitmanの個人コレクションの絵画を含む、およそ120 点の作品が展示される。
- Ruth and Steve Whitmanを紹介すること。
- Conteeさんは、昨年Hope and Learnの会長に就任された、受賞歴のあるミュージカル女優さんです。
- Hope and Learnは遠隔地に学校を建設する資金を集める慈善団体です。
- Hope and Learnへの寄付は、この夜会の最後に集めます。
- 気をつけの姿勢で立つ (⇔stand at ease).
- 等位[対等]接続詞 《対等の語句を接続する and, but など》.
- 等位接続詞 《and, but, or, for など; ⇔subordinate conjunction》.
- 連結接続詞 《and など》.
- 【文法】 相関接続詞 《both…and; either…or など》.
- 蒸留酒, 火酒 《brandy, gin, rum, whiskey など》.
- 英国陸軍士官学校 《Berkshire の Sandhurst /sndhɚːst|‐həːst/ にある》.
- (英国の)運輸省. the Ministry of Education(, Science and Culture) (日本の)文部省.
- 中央裁判所施設 《London の Strand 街にある高等法院の建物》.
- 弱形 《and の /ən/など》.
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 the Committee of Ways and Means 歳入委員会.
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