HDF5
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 08:40 UTC 版)
「Hierarchical Data Format」の記事における「HDF5」の解説
HDF5 は、HDF4 ライブラリのいくつかの制限に対処し、モダンなシステムとアプリケーションにおける現在および将来的な要件に対応するべく設計された。2002 年にR&D 100 Awardを受賞した 。 HDF5 はファイル構造を単純化しており、オブジェクトのタイプには下記の 2 つしかない。 データセット - 同じタイプの多次元配列 グループ - データセットや他のグループを保持できるコンテナ構造 このことにより、真に階層的な、ファイルシステムのようなデータ形式になる。実際、HDF5 ファイル内のリソースには、 POSIXのような構文(/path/to/resource)でアクセスできる。 メタデータは、グループとデータセットに添付されたユーザー定義の名前付き属性の形式で保存される。 次に、データセット、グループ、および属性を使用して、画像とテーブルを表すより複雑なストレージAPIを構築できる。 これらのファイル形式の進歩に加えて、HDF5 には、改良された型システムと、データセット領域での選択を表すデータスペースオブジェクトが含まれている。 APIは、データセット、グループ、属性、タイプ、データスペース、およびプロパティリストに関してオブジェクト指向でもある。 NetCDF の最新バージョン(version 4)は、HDF5 に基づいている。 B木を使用してテーブルオブジェクトのインデックスを作成するため、HDF5は株価シリーズ、ネットワークモニタリングデータ、3D気象データなどの時系列データに適している。 データの大部分は SQL データベースの行よりもはるかに高速にアクセスできる単純な配列(テーブルオブジェクト)となるが、非配列データには B 木アクセスを利用できる。 HDF5データストレージの機構は、SQL スタースキーマよりも単純かつ高速である。
※この「HDF5」の解説は、「Hierarchical Data Format」の解説の一部です。
「HDF5」を含む「Hierarchical Data Format」の記事については、「Hierarchical Data Format」の概要を参照ください。
- HDF5のページへのリンク