Gospelとは? わかりやすく解説

gospel

別表記:ゴスペル

「gospel」の意味・「gospel」とは

「gospel」は英語の単語で、主に二つの意味を持つ。一つキリスト教における「福音」または「福音書」を指す。新約聖書一部で、イエス・キリスト教え生涯記した四つ書物マタイマルコルカヨハネの福音書)を指す。もう一つの意味は、「ゴスペル音楽」を指す。これはアメリカ黒人教会生まれた宗教音楽一種で、感情豊かな歌唱リズミカルな伴奏特徴である。

「gospel」の発音・読み方

「gospel」の発音は、IPA表記では /ˈɡɑːspəl/ で、カタカナ表記では「ゴスペル」となる。日本人発音する際のカタカナ英語読み方も「ゴスペル」である。この単語発音によって意味や品詞が変わるものではない。

「gospel」の定義を英語で解説

「gospel」は英語で、"the teachings of Jesus Christ as recorded in the New Testament of the Bible" または "a style of religious music that originated in African-American churches in the US"と定義される。つまり、新約聖書記録されイエス・キリスト教え、またはアメリカ黒人教会生まれた宗教音楽スタイルを指す。

「gospel」の類語

「gospel」の意味福音」に関連する類語としては、「doctrine」(教義)、「teaching」(教え)、「preaching」(説教)などがある。また、「gospel」の意味ゴスペル音楽」に関連する類語としては、「spiritual」(スピリチュアル)、「hymn」(賛美歌)、「psalm」(詩篇)などがある。

「gospel」に関連する用語・表現

「gospel」に関連する用語表現としては、「gospel choir」(ゴスペル合唱団)、「gospel singer」(ゴスペル歌手)、「gospel music」(ゴスペル音楽)、「the Gospel of Matthew/Mark/Luke/John」(マタイ/マルコ/ルカ/ヨハネの福音書)などがある。

「gospel」の例文

1. The gospel of Luke tells the story of the birth of Jesus.(ルカの福音書は、イエス誕生物語伝えている。)
2. Gospel music has a strong influence on soul and R&B.ゴスペル音楽は、ソウルR&Bに強い影響与えている。)
3. The gospel choir's performance was very moving.(ゴスペル合唱団演奏は非常に感動的だった。)
4. She is a famous gospel singer.(彼女は有名なゴスペル歌手である。)
5. The teachings in the gospel are the foundation of Christianity.(福音書教えキリスト教基礎である。)
6. Gospel music is characterized by its emotional singing and rhythmic accompaniment.(ゴスペル音楽は、感情豊かな歌唱リズミカルな伴奏特徴である。)
7. The Gospel of John is the last of the four gospels in the New Testament.(ヨハネの福音書新約聖書四つ福音書最後である。)
8. The gospel message is one of love and forgiveness.(福音メッセージは愛と許しのものである。)
9. The church choir sang a beautiful gospel hymn.(教会合唱団美しゴスペル賛美歌歌った。)
10. The preacher shared the gospel with the congregation.(説教者信者たちと福音共有した。)

ゴスペル【gospel】

読み方:ごすぺる

キリスト説いた人類救い神の国についての福音

(Gospel)新約聖書四つ福音書総称福音書

ゴスペルソング」の略。


バスティン:ゴスペル

英語表記/番号出版情報
バスティンゴスペルGospel出版年1974年  初版出版地/出版社Neil A. Kjos Music Company 

福音書

(Gospel から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/16 07:17 UTC 版)

聖書 > 新約聖書 > 福音書
啓典 > 福音書

福音書(ふくいんしょ、ギリシア語: Εὐαγγέλιον[注 1], ラテン語ドイツ語: Evangelium[注 2], 英語: Gospel[注 3])は、キリスト教聖典の核心である、イエス・キリスト言行録である。通常は新約聖書におさめられた福音書記者による四つの福音書(マタイによる福音書マルコによる福音書ルカによる福音書ヨハネによる福音書[注 4])を意味する。その他にトマスによる福音書などがあるが、それらは正典として認められなかった外典文書である。

日本正教会では福音経(ふくいんけい)とも呼ばれる。これは福音書を、奉神礼において詠まれる祈祷書(経典)の一つでもあると捉える考えに基づいている。

概説

福音」とは、古代ギリシア語: εὐαγγέλιον, euangelion に由来する言葉で、「良い(eu- エウ、"good")知らせ(-angelion アンゲリオン、"message")」[1] 、"good news" という意味[5]である。つまり、マラトンの戦いの勝利の伝令のような戦争の勝利や出産など、喜ばしいことを伝える手紙などを指した。イエス・キリストの十字架刑と復活(紀元後30年頃)の後、イエスの弟子(使徒)たちは「神の国(支配)が到来した」というイエスのメッセージを世界に広げるために布教を始めたが、これを弟子たちは「良い知らせ」と呼んだのである[6]。四福音書中最初に書かれたと考えられるマルコによる福音書は、その冒頭を「イエス・キリストの良い知らせの初め」で書き出している。

イエスの言行録という意味でなく、「良い知らせ」という意味での福音という言葉の用例は、パウロの『コリントの信徒への手紙一』15:1にみられる。そこでパウロはイエスの死と復活こそが福音であるといっている。このことからもわかるように、福音書は単にイエスという人物の伝記や言行録ではなく、その死と復活を語ることが最大の目的となっている。

正典の福音書において見られるイエスの生涯における主な出来事としては以下のようなものがある。

福音書(福音)という言葉が現代のような特定の文学ジャンルを指すようになったのは2世紀のことであった。155年ごろのユスティノスの著作の中ではすでにこの用法が現れ、117年ごろのアンティオキアのイグナティオスもそのような意図で「福音」という言葉を用いていると見てもいいかもしれない。

イエスの十字架刑からの復活以降、いくつかの「福音書」が執筆されたが、その中で新約聖書に正典として受け入れられたのは四つであった。最初期のキリスト教神学者の一人、エイレナイオスは四つの福音書が特別な地位にあることを力説した。彼は著作『異端反駁』(Adversus Haereses)の中で、一つの福音書しか受け入れないキリスト者グループや新しい黙示文書を受容したヴァレンティアヌス派のようなグループを非難している。エイレナイオスは新約聖書の四福音書こそが教会の四つの柱であるという。「四つ以上でも以下でもない」と四が東西南北の四方位などをあらわす重要な数字であるという。エイレナイオスはさらに『エゼキエル書』1章にあらわれる四つの生き物(人の顔をしたもの、獅子、鷲、牡牛)を四福音書の予型であると見ている。ここから四福音書の福音記者のシンボルが生まれた。

 「福音」について、聖書の第1コリント人への手紙15:3~5では、①キリストが私たちの罪のために死んだこと②葬られたこと③3日目に復活したこと④使徒たちに現れたこと、と定義している。また、ローマ人への手紙1:16において、この「福音」は信じる者に救いを与える神の力であるとされている。

日本語訳

16世紀のキリスト教伝道以来、福音書も含めて聖書は様々に翻訳されてきた。キリシタン時代はイエズス会などのカトリック宣教会が日本で、19世紀にはプロテスタントの宣教師達が中国などの国外で日本語への翻訳事業を試みている。開国後はヘボンらが組織的な翻訳事業を起こし、その結果が明治元訳となった。その後、聖書協会の主導で大正改訳口語訳新共同訳などの改訳が作られ、これらが日本語の中で広く知られる翻訳となったが、聖書ことに福音書は多くの個人や組織によって日本語に翻訳されている。

金装福音経

正教会の金装福音経(アテネの博物館で撮影)

正教会においては、福音経を金色などに装飾し、イコンも加えられる事が多い。これは視覚的な象徴表現を多用する正教会にあっては、福音経も視覚的な象徴表現の対象となり、教会にとって最も重要な経典でありかつイイスス・ハリストス(イエス・キリスト)の言葉・イイスス・ハリストスそのものを表す福音経は、奉神礼にあたって美しく示されて当然であると考えられてきた伝統に基づく。

外典福音書

新約聖書におさめられた福音書以外にも「福音書」と冠される著作が存在するが、これらは外典福音書と呼ばれる。外典福音書のほとんどは正典のものより後の時代に成立し、一部の信徒によってのみ用いられていたと考えられる。

脚注

注釈

  1. ^ 古代ギリシア語: エウアンゲリオン [eu̯aŋɡélion][1], 中世ギリシア語: エヴァンゲリオン [eβaŋˈɡelion][1], 現代ギリシア語: Ευαγγέλιο, エヴァンゲリオ [evaɲˈɟelio][2]
  2. ^ 教会ラテン語: エヴァンジェリウム [evanˈd͡ʒelium][3], ドイツ語: エファンゲリウム [evaŋˈɡeːli̯ʊm][4]
  3. ^ 古英語: godspell, "good"(良い)+"spell"(話、物語)[5]
  4. ^ ヨハネによる福音書を他の3つの福音書と比較したときに表現、思想の違いが多いことから、ヨハネによる福音書以外の3福音書を共観福音書と呼ぶ。

出典

参考文献

関連項目

外部リンク



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