γ-グルタミルトランスフェラーゼとは? わかりやすく解説

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γ-グルタミルトランスフェラーゼ

(GGT から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/04 07:45 UTC 版)

γ-グルタミルトランスフェラーゼ
識別子
EC番号 2.3.2.2
CAS登録番号 9046-27-9
データベース
IntEnz IntEnz view
BRENDA BRENDA entry
ExPASy NiceZyme view
KEGG KEGG entry
MetaCyc metabolic pathway
PRIAM profile
PDB構造 RCSB PDB PDBj PDBe PDBsum
遺伝子オントロジー AmiGO / QuickGO
検索
PMC articles
PubMed articles
NCBI proteins
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γ-グルタミルトランスフェラーゼ1
識別子
略号 GGT1
他の略号 GGT
Entrez英語版 2678
HUGO 4250
OMIM 231950
RefSeq NM_001032364
UniProt P19440
他のデータ
EC番号
(KEGG)
2.3.2.2
遺伝子座 Chr. 22 q11.1-11.2
テンプレートを表示
γ-グルタミルトランスフェラーゼ2
識別子
略号 GGT2
他の略号 GGT
Entrez英語版 2679
HUGO 4251
OMIM 137181
RefSeq NM_002058
UniProt P36268
他のデータ
EC番号
(KEGG)
2.3.2.2
遺伝子座 Chr. 22 q11.1-11.2
テンプレートを表示

γ-グルタミルトランスフェラーゼ(ガンマグルタミルトランスフェラーゼ、γ-glutamyltransferase; γ-GT, GGT; EC 2.3.2.2)は、グルタチオンなどのγ-グルタミルペプチドを加水分解し、他のペプチドやアミノ酸にγ-グルタミル基を転移させる酵素である。γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-glutamyl transpeptidase; γ-GTP, GGTP)とも呼ばれる。

健康診断ではガンマジーテイー、ガンマジーテイーピーとして報告される。

発現部位

γ-GTPは生体内で、そのほとんどが膜結合型酵素として存在し、膜を介したアミノ酸の移動に関与している。ヒトでは腎臓で最も活性が高く、さらに膵臓肝臓脾臓小腸精巣前立腺など広く全身に分布する。

肝臓では、肝細胞のミクロソーム分画で産生され、細胆管、毛細胆管などの細胞膜に移動して機能している。

臨床検査値としての意義

γ-GTPは血液試料から逸脱酵素の1つとして検出され得る。つまり、γ-GTPは本来ならば細胞内に存在しているのだが、何らかの理由で細胞が破壊されたりしたことによって、血中へと遊離したことによって、この値は上昇する。また、ヒトなどでは特に疾患が無くともγ-GTPは血中から検出されるものの、疾患があると、その値は異常に上昇する場合がある。特に、胆道系疾患の胆嚢炎や胆道炎[1]、さらに胆道閉塞などによって上昇する[2]。また、肝臓疾患の肝ガンアルコール性肝障害などによっても値が上昇する[3]。このため、肝・胆道系疾患のスクリーニングのための検査項目の1つとして利用され得る。なお、γ-GTPはエタノールのほか、フェニトインフェノバルビタールジアゼパムなどの薬物によって発現量が増加する、つまり、酵素誘導がなされることが知られている[4]。特に、過度の飲酒によってγ-GTPが誘導され、これがアルコール性肝障害で肝細胞が破壊され、結果として血中に通常よりも多くのγ-GTPが逸脱してくることは、よく知られている。したがって、過度の飲酒による肝障害かどうかの鑑別、適切な飲酒量が守られているかどうかの鑑別に、血中のγ-GTPの値が利用されることもある[4]

単位は IU/l(国際単位/l)で示される。基準値は検査機関にもよるが、男性は10 - 50単位が、女性は9 - 32単位が基準値とされることが多い。100以上になると精密検査が必要と判定され、医療機関への受診が強く推奨される[5]

出典

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