AH-Xとは? わかりやすく解説

AH-X

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/18 00:33 UTC 版)

AH-X(エーエイチエックス)は、"Attack Helicopter-X"の略称で陸上自衛隊次期攻撃ヘリコプター導入計画を示す。

AH-1S後継機

現在の陸上自衛隊攻撃ヘリコプターとしてAH-1Sを採用している。原型となったAH-1 コブラは、ベル・エアクラフト1960年代に開発した世界初の攻撃ヘリコプターであり、陸上自衛隊のAH-1Sも運用開始から30年が経とうとしており、老朽化が進んでいる。

そのため、防衛庁(現防衛省)は、2005年(平成17年)からAH-64D アパッチ・ロングボウを後継機として導入する事を決定した。AH-Xの選定には、他にAH-1Z ヴァイパーAH-1W スーパーコブラの能力向上型)なども参加していたが、これらの機種は開発時期や性能などから採用されなかった[注 1]。こうして、AH-64D アパッチ・ロングボウ#採用国|AH-64Dを60機導入する事が決定した。

AH-64調達停止

AH-64Dの取得は、ボーイング2007年(平成19年)にブロックIIの生産終了を発表したため、部品供給を前提とした富士重工業ライセンス生産が不可能となり、中期防衛力整備計画(平成17年度~平成21年度)中に調達機数13機で打ち切られることになった。

このため、平成20年度での調達では富士に開設した生産ラインの設備投資額(約400億円)が加算され(本来なら長期間にわたって分割加算されるもの)、1機あたり約212億円(航空自衛隊F-15J戦闘機2機分に相当)の超高額機となった。この調達予算は財務省に認められずに終わった。翌21年度も調達条件が同じであったため残り3機の調達を取りやめ2007年(平成19年)度予算までの10機で調達を停止することとした。しかし、結局中期防衛力整備計画(平成23年度~平成27年度)で残り3機の調達が決定され、2011年(平成23年)から2013年(平成25年)度までの予算で3機の予算が計上された。

この結果として、当初調達予定数の60機に遥かに満たないため、新たに別機種の導入を含めてAH-Xを見直しする方向で検討に入った。

候補

この新たなAH-1S後継機の候補機については、防衛省は正式な候補機を挙げなかった。しかし、現在までにAH-1Z、AH-64D、OH-1重武装型、ティーガーなどが有力候補としてマスコミなどで報じられた。

AH-64Dについては、ボーイング社が平成19年度まで調達したブロックIIではなくブロックIII(現:AH-64E アパッチ・ガーディアン)を提案している。

OH-1の重武装型については川崎重工業が提案していたが、UH-Xの白紙化に伴い消えたとされる[3]

また、UH-Xをベースとした武装偵察型を開発し、並行して13機が調達されたAH-64DをAH-64E仕様へと改修、AH-64Eを1個飛行隊分新規導入するという計画もあるとされる[3]

無人機への移行

2022年、防衛省は方針を転換しAH-64D、AH-1S、OH-1などを廃止、任務を無人航空機に移行する計画であると報道された[4]。同年12月16日に政府が閣議決定した防衛力整備計画でこの方針が明記された[5]

脚注

注釈

  1. ^ これに先立ち、国産開発の選択肢について1997年(平成9年)頃から2000年(平成12年)初めにかけてOH-1をベースとして開発する案も検討されていたが[1]、こちらも時期尚早であるとして見送られていた[2]

出典

  1. ^ 石橋一弘 (2021). “国産AH-X案の技術的側面(その1)”. 防衛技術ジャーナル 489: 28. 
  2. ^ 石橋一弘 (2022). “国産AH-X案の技術的側面(その3)”. 防衛技術ジャーナル 491: 28. 
  3. ^ a b 『Jウィング』、イカロス出版、2014年4月、95頁。 
  4. ^ 空自捜索機や陸自戦闘ヘリを廃止、無人機で代替へ…防衛予算効率化”. 読売新聞オンライン (2022年12月9日). 2022年12月9日閲覧。
  5. ^ “AH-64DアパッチにU-125Aも…陸自戦闘ヘリや空自捜索機など廃止決定、無人機の時代へ”. FlyTeam. (2022年12月21日). https://flyteam.jp/news/amp/138141 2022年12月27日閲覧。 

参考項目

外部リンク


アメリカン・ヒストリーX

(AH-X から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/06 07:54 UTC 版)

アメリカン・ヒストリーX
American History X
監督 トニー・ケイ英語版
脚本 デイヴィッド・マッケンナ英語版
製作 ジョン・モリッシー
製作総指揮 ビル・カラッロ
キアリー・ピーク
スティーヴ・ティッシュ
ローレンス・ターマン英語版
出演者 エドワード・ノートン
エドワード・ファーロング
音楽 アン・ダッドリー
撮影 トニー・ケイ
編集 アラン・ハイム英語版
ジェリー・グリーンバーグ
配給 ニュー・ライン・シネマ
日本ヘラルド
公開 1998年10月30日
2000年2月19日
上映時間 119分
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $20,000,000[1]
興行収入 $23,875,127[1]
テンプレートを表示

アメリカン・ヒストリーX』(American History X)は、1998年に制作されたアメリカ合衆国クライム映画。それまでCM制作に携わっていたトニー・ケイ英語版の初監督作品。白人至上主義に傾倒する白人の兄弟を通して、アメリカが慢性的に抱える人種差別問題・経済格差問題を描いた作品。 エドワード・ノートンネオナチに走る若者を演じてアカデミー主演男優賞にノミネート。

ストーリー

白人至上主義に傾倒するダニーの自宅に、刑務所に服役していた兄デレクが3年ぶりに帰ってくる。デレクは3年前に黒人の車泥棒を殺した罪で服役していたのだ。兄の帰宅にダニーは喜びを隠せない。なぜなら、父親を黒人に殺害されたダニーは、兄のデレクを3年間崇拝し続ける日々の中で、兄以上に白人至上主義に身を染めていた。しかし、3年ぶりに会うデレクは、以前とはまるで別人のように穏やかで公平な人間になっていた。

キャスト

※括弧内は日本語吹替

スタッフ

製作

脚注

外部リンク


AHX

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MOD (ファイルフォーマット)」の記事における「AHX」の解説

この形式Sample含まないため、PCMサウンドそのもの含まれないが、シンセサイザーサウンド合成するための情報含まれる。そのため、データ量はとても小さくなり(通常1から4KB)、とても特徴的なサウンド発する

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