【AA-1】(えーえーいち)
NATOコードは、AA-1「アルカリ(Alkali)」と呼び、ロシアではRS-1/RS-2U/US/K-5又はR-55と呼ばれている。
AA-1は空対空ミサイルでは世界で唯一のビームライダー誘導を採用したもので、1950年代半ばに開発がスタートした。
ビームライダー誘導は、レーダーが放射するコード化された継続波ビームに乗り、自動無線誘導によって通視線上を目標まで追尾するもので、当時としては珍しいレーダー搭載機のMiG-17PFU「フレスコ」・Su-9「フィッシュポット」・YaK-25K「ファイアバー」・MiG-19PM「ファーマー」・MiG-21PFM「フィッシュベット」にしか搭載出来なかった。
そのため、後期型のR-55/K-55(NATOコードAA-1B Alkali)やR-13M(NATOコードAA-2D Advanced Atoll)は赤外線誘導を採用し、搭載出来る機種のバリエーションを増やしている。
1960年代に旧ソ連防空軍(PVO)に配備され、他にアルバニア・中国・旧チェコスロバキア・ポーランド・ルーマニア・ハンガリー・旧東ドイツ・ブルガリア等に輸出された。
現在でもアルバニアのみ殲撃6用に使用されている。
カタログスペック
- AA-1(RS-1)
全長 2.356m 直径 20cm 翼幅 54.9m 発射重量 74.2kg 射程 2~3km 速度 800m/s 飛行高度 5,000~10,000m 推進方式 固体推進ロケットモーター 弾頭 HE 破片弾頭(9.2kg) 誘導方式 ビームライディング - AA-1A(RS-2U/US/K-5M)
全長 2.50m 直径 20cm 翼幅 65cm 発射重量 82.2kg(RS-2U)/82.7kg(RS-2US) 射程 2.5~3.5km 最大速度 800m/sec G限界 N/A 飛行高度 2,500~16,500m 推進方式 固体推進ロケットモーター 弾頭 HE破片弾頭(13kg) 誘導方式 ビームライディング誘導 - AA-1B(R-55)
全長 2.76m 直径 0.2m 翼幅 65cm 発射重量 91.1kg 射程 1.2~2.8km 速度 800m/s 飛行高度 22,000m 推進方式 固体推進ロケットモーター 弾頭 HE 破片弾頭(8.6kg) 誘導方式 赤外線誘導
AA-1の主な種類
- RS-1/K-5(AA-1A):初期生産型。
- RS-2U/US/K-5M(AA-1B):RS-1の改良型。
AA‐1
AA-1
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 05:09 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動AA-1「アルカリ」(英語:AA-1 "Alkali")は、北大西洋条約機構(NATO)が考案したNATOコードネームのひとつである。
ソビエト連邦で開発された空対空ミサイルである"K-5"シリーズに対して与えられた名称で、以下のものに対して使用された。
- RS-1U (K-5(英語版) - ビームライディング誘導方式。試作のみ。
- RS-2U (K-5M) - RS-1U(K-5)の改良型。量産され実戦配備された。
- RS-2US (K-5MS) - RS-2U(K-5M)の改良型。
- K-88(K-8M-8) “マリュートカ”[1] - K-5シリーズの発展形として開発されたもの。誘導方式は赤外線誘導に変更されている。試作のみ。
- R-55(英語版) - RS-2US (K-5MS)の近代化改良型。
脚注・出典
- ^ Уголок неба(airwar.ru)>К-8М-8, К-88 Малютка 2022年1月4日閲覧
関連項目
外部リンク
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