航程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/26 08:37 UTC 版)
「トライトン (原子力潜水艦)」の記事における「航程」の解説
1960年2月15日、初代艦長エドワード・L・ビーチ・ジュニア(英語版)中佐の指揮のもと、コネチカット州ニューロンドン基地を出航した本艦は、同日ニューヨーク州沖合いで潜入し、歴史的な航海に旅立った。以後、2月24日にセントピーター・アンド・セントポールズ岩礁付近で赤道を越え、かつてマゼランの船団が航過したコースをほぼなぞるように航海を続けた(潜水艦が潜航して通過出来ない場所は除く)。続く3月7日、ホーン岬を回って太平洋に到達、3月23日には日付変更線を通過、4月1日にはフィリピン領マクタン島のマゼラン湾内で潜望鏡でマゼラン記念碑を確認、4月17日には喜望峰を回ってふたたび大西洋に到達し、2ヶ月前と同じセント・ピーター・アンド・セント・ポールズ岩礁付近で赤道をふたたび越えた。この時点で、26723浬を60日と21時間、平均速力18ノットで完走し、潜航世界一周を達成した。 さらに航海は続き、5月2日にはセイル頭部のみを海面上に露頂して米駆逐艦と会合、スペイン政府に贈る銘盤を引き渡した(この後、銘盤はスペイン政府に贈られ、マゼラン船隊の出発地・帰港地であるサンルカル・デ・バラメダ市の政庁に飾られている)。5月10日、デラウェア州沖でついに本艦は浮上、この時点での記録は連続潜航時間83日9時間54分、航海距離35979浬に及び、潜航時間の世界記録を樹立した(これは赤道付近での自己記録の更新でもある)。5月12日、母港に帰投の時点で、36335浬、84日19時間8分の無寄港無補給最長記録をも樹立した。
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