脱脂粉乳とは? わかりやすく解説

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だっし‐ふんにゅう【脱脂粉乳】

読み方:だっしふんにゅう

脱脂乳濃縮乾燥して粉末状したもの製菓料理などに使う。スキムミルク


脱脂粉乳


脱脂粉乳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/05 05:17 UTC 版)

脱脂粉乳(だっしふんにゅう)は粉乳の一種で、牛乳からすべての脂肪分を取り除き、ほぼ全ての水分を除去し粉末状にしたものである[1]。英語由来でスキムミルクとも呼ぶが、英語でskim milkといった場合には粉末化する前の無脂肪乳のことを指す。

用途

調整牛乳の成分調整用、食品原料、製菓ホームベーカリー原料、一般家庭の調理用に用いられている。ごく一般的な食材として食料品取扱店で流通しており、メロンパン、マフィンなどの菓子作りにも使われている。

また、ELISAウェスタンブロッティングなどのタンパク質を扱う分子生物学実験では、ブロッキングに用いる安価なタンパク質として頻用されている。

製造

2015年(平成27年)、日本では年間約13万トンが製造されており[2]。内、北海道産が約9割を占める。

学校給食での利用

保存性がよく、蛋白質カルシウム乳糖などを多く含んでおり、栄養価が高いことから、戦後しばらく飲用牛乳の代替として学校給食に飲用として供された。学校給食に用いられたのは主にユニセフからの援助品である。戦後間もないころの日本の食糧事情を知ったアメリカ合衆国市民団体が、日本子供たちのために実行したララ物資だった。ララ物資1946年11月から1952年6月までに行われ、日本は脱脂粉乳の食糧援助を受けた。ユニセフから日本は、1949年から1964年にかけて、脱脂粉乳などの食糧援助を受けた。

日本の学校給食では、1950年代半ばから通常の牛乳に切り替わり始め、早いところでは1966年(石崎岳によると1963年)に札幌市では姿を消した。地域にもよるが、遅いところ(沖縄県鹿児島県奄美群島など)では1970年代前半まで飲用で供されていたと推定される。

ただし飲用牛乳の代替として脱脂粉乳が用いられることはまれになったとはいえ、学校等給食用脱脂粉乳自体の消費は現在でもある。関税暫定措置法に基づく関税割当のなかに学校等給食用脱脂粉乳があり、2020(令和2)年度において7,264トン[3] が対象となっている。学校給食のみならず保育所などの給食事業においても一般的に用いられていて、用途はパンの原料の一部やシチューなどの調理用である。

関連項目

脚注

出典

  1. ^ 乳と乳製品のQ&A 脱脂粉乳とはどういうものですか?”. nyukyou.jp. 日本乳業協会. 2022年3月29日閲覧。
  2. ^ 牛乳乳製品課 (2016年6月). “牛乳乳製品の生産動向(平成28年5月分)” (PDF). 農林水産省. 2016年8月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年7月7日閲覧。
  3. ^ 大臣官房国際部 (2020年4月1日). “令和2年度の学校等給食用脱脂粉乳の関税割当てについて” (PDF). 農林水産省. 2021年2月20日閲覧。

外部リンク


脱脂粉乳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 10:07 UTC 版)

日本の学校給食」の記事における「脱脂粉乳」の解説

深刻な栄養失調解消目的導入された。当初給食は脱脂粉乳とパンという質素なもので、団塊の世代など当時を知る者の間では脱脂粉乳のまずさが、しばしば話題になるお湯で溶かしバケツ入れて配膳されていた。時間の経過とともに表面に膜が張り、とても飲める代物ではなくなるため、最初に一気に飲むのが定石であった昭和32年度より、国策として国産牛乳が利用される事となったが十分な供給流通体制が整う1960年代半ば頃までは学校給食定番で、遅いところでは1970年代前半まで給食出されていた。

※この「脱脂粉乳」の解説は、「日本の学校給食」の解説の一部です。
「脱脂粉乳」を含む「日本の学校給食」の記事については、「日本の学校給食」の概要を参照ください。

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