聖母子像
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聖母子像(せいぼしぞう, 英: Madonna and Child)は、聖母マリアと幼児イエス・キリストを共に描いたキリスト教、特に西方教会の図像をいう。
聖母子を描いた画像の類型
- 他の聖人と共に描かれる「聖母子と聖会話」の様式を採ることもある。幼児イエスとともに洗礼者ヨハネも幼児の姿で描き込まれることが多い。
- 養父ヨセフと共に描かれたものは聖家族像となる。
- 聖母マリアが磔刑後のイエスを抱き悲しむ姿はピエタと称される。
聖母子像各種
- 荘厳の聖母 (チマブーエ)
- 荘厳の聖母 (オンニサンティの聖母)
- 薔薇垣の聖母
- 聖母子と天使 (ボッティチェッリ)
- エジプトへの逃避 (コレッジョ)
- エジプトへの逃避 (エル・グレコ)
- カルメル山の聖母
東方教会における「生神女」
正教会では聖母子像という呼称は用いられない。そもそも生神女マリヤのイコンには一部の例外を除いてイイスス・ハリストス(イエス・キリストの現代ギリシャ語読み)も書き込まれるのがむしろ一般的であって、わざわざ「聖母子」と称する必要性がない。イコンの命名においてももっぱら「生神女」もしくは「神の母」と呼ぶ。
関連項目
聖母子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 00:57 UTC 版)
祭壇画中央の板絵は、マサッチオの弟ジョヴァンニと、アンドレア・ディ・ジュストとの共同で制作された『聖母子』であり、1426年に描かれた。板絵は非常に損傷した状態にあり、元のサイズよりも小さくなっている。おそらく両側がそれぞれ8cmずつ、そして下部は2-2.5cm小さくなっている。 絵画には、聖母子と4人の天使の6人の人物が含まれている。聖母マリアは中心人物であり、その重要性を示すために他のどの人物よりも大きくなっている。幼子イエス・キリストはひざまずいて、聖母から与えられたブドウを食べている。ブドウは最後の晩餐で飲まれたワインを表しており、キリストの血を象徴している。幼子イエスは非常に赤子らしい幼子であるが (ロレンツォ・モナコやジェンティーレ・ダ・ファブリアーノのようなマサッチオの先人たちの赤子と比較して)、ブドウはイエスの血の象徴 (聖体拝領の赤ワインのように) であり、その最終的な死の認識が示されている。聖母は自身の運命に気づき、悲しそうにイエスを見つめている。 多くの点で、絵画の様式は伝統的なものである。高価な金色の背景と聖母マリアのウルトラマリンの布地、聖母の拡大された縮尺、および聖母の階層的な表現(儀式的に即位している)はすべて、栄光の中に聖母とイエスを表現するための中世後期の公式的表現に適合している。しかし、他の点でマサッチオが主題に対してより現実的なアプローチを取ったという意味で、本作は国際ゴシックから一歩距離を置いたものとなっている。 顔はより現実的で理想化されていない。 赤ん坊のイエスは小さな男性として描かれておらず、子供として描かれている。 マサッチオが背景に2人の天使を配置し、玉座に線遠近法を使用することで、奥行きを生み出す試みがなされた。 光源が絵画の左側から来ているので、人物造形がはっきりと見える。 聖母は、古典的なモデルから派生した重量感のある人物であり、衣服の布地には身体を形作る、より大きく、より自然な襞がある。 マサッチオは線形遠近法を使用して絵画空間を作成した。それは聖母マリアの玉座のコーニスの直交線上に見ることができる。消失点はイエスの足元にある。『聖母子』が元々、『東方三博士の礼拝』の上にあり、東方の三博士の1人がイエスの足に接吻しているからである。 『聖母子』と『東方三博士の礼拝』は著しく異なっているが (聖母は異なる服装で、異なる玉座に座っている)、聖母は両方の作品で多かれ少なかれ同じ位置にある。この並列処理は、聖母子を見るときに鑑賞者が東方の三博士と同じ態勢をとるように考案されている。三博士は聖母の前でひざまずいていると想像され、イエスの足にたやすく接吻できるように前かがみになっているのであろう。 マサッチオはまた、前景の2人の天使が玉座に重なり、玉座が背景の2人の天使に重なるように図像と事物の重なりを使用して絵画空間を作成した。 これらはすべて現在ベルリンの絵画館にある4点の板絵で、すべて38x12cmの大きさである。聖人たちは聖アウグスティヌス、聖ヒエロニムスと2人の特定されていないカルメル会修道士であり、1人は髭を生やしており、もう1人は坊主である。 『聖アウグスティヌス』、絵画館 (ベルリン) 『聖ヒエロニムス』、絵画館 (ベルリン) 『髭のあるカルメル会の聖人』、絵画館 (ベルリン) 『カルメル会の聖人』、絵画館 (ベルリン)
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聖母子と同じ種類の言葉
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