紙幣の透かし
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 17:31 UTC 版)
現在発行されている紙幣では、偽造防止技術の一つとして、日本に限らず、世界中の紙幣で一般的に透かしが採用されている。 2022年現在日本の紙幣に使われている透かしは、白透かしと黒透かしの2種類の透かしを用いている。どちらか一方を使用するよりもさらに濃淡の差が生まれ、絵画のような表現をすることが可能となっている。黒透かしは元々越前国で作られていた和紙の技法で、明治時代になって太政官札(当時の政府紙幣)を発行する際に、偽札防止のために採用された。現在の紙幣でも採用されているが、かつて発行された日本の紙幣の中には、終戦直後に発行された日本銀行券A号券の10円券以下のものなど、透かしのないものも一部ある。 現在ではすき入紙製造取締法に基づき、日本国政府の許可なくして黒透かしを入れた紙を作ることは、法令で禁じられている。 なお、2022年現在発行されている日本銀行券のE号券には、肖像の透かしのほか「すき入れバーパターン」と呼ばれる透かしも採用されている。更に、2024年発行予定の新紙幣には、高精細すき入れ模様が採用される予定となっている。
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