現場の状況
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 15:11 UTC 版)
FOCUS編集部専属カメラマンだった鷲尾倫夫は、取材のため現場で待機していたところ、村井を待ち伏せしていた徐の姿に気付き、マークしていたという。この時徐は目が定まっていない様子だった。村井が現れると鷲尾はビルの前にあった花壇に上り撮影を始めた。その直後に徐が村井を狙いはじめたため、ファインダーをのぞくのを止めて二人の位置を直接目で確認しながら、徐と刺される直前の村井の姿を写真に収めた。写真は第2回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞に選ばれたが、鷲尾は人が死ぬ瞬間を撮影したことに嫌悪感を抱き、授賞式を欠席したという。また、宮嶋茂樹は現場を取材していたが帰宅したため撮影できず、鷲尾を羨ましく感じたという。しかし、同業者からの反響はあったものの渾身のスクープは売れずFOCUS編集部の山本伊吾は違和感を抱いたという。 ジャーナリストの山路徹は、オウムの諜報省を名乗る人物から取材に誘われた。刺殺事件当日に取材していた上九一色村で4時間、その後青山総本部の地下休憩所で1時間待機させられた。待機中、背後の扉を開けるような音が聞こえ(扉の向こうには村井がいたという)、その直後に事件が発生した。村井は総本部へは通常地下から出入りしており、事件当時も地下から総本部へ入ろうとしていたが、この時は扉が施錠されていたため地上へ戻り、その後刺されたという。事件発生後、山路はオウム側の要請で村井が搬送された病院へ入り、取材をおこなった。この時待合室にいた信者が山路を案内していた信者に「尊師の予言通りになったな」と発言し、案内人が口止めするのを見たという。 東京スポーツ新聞社のカメラマン紙谷光人は村井のそばでカメラ撮影をしていたため返り血を浴び、村井の血痕が靴に残った。 この他にも、日刊スポーツの大西健一、松田秀彦、テレビ朝日の長谷川まさ子、贄田英雄が刺殺を目撃している。
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