極値とは? わかりやすく解説

きょく‐ち【極値】

読み方:きょくち

関数極大値極小値

ある期間に、ある地点観測され気圧気温風速降水量などの、最高・最大の値または最低・最小の値。

「極値」に似た言葉

極値

極大値極小値あわせて、極値という。


極値

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/06 14:00 UTC 版)

数学実解析において、実数値関数極値(きょくち、: extremum[注 1])とは、関数の局所的な最小値および局所的な最大値の総称である。関数の極値を求める問題は極値問題と呼ばれる。

定義

n 次元ユークリッド空間 (Rn, d)開集合 U 上で定義された実数値関数 f: UR をとる[注 2]。 関数 f を定義域 U に属する点 p のある ε 近傍に制限すると値 f(p) がその最小値であるとき、値 f(p) を関数 f極小値local minimum)といい、点 p を関数 f極小点local minimum point[1])という。この条件は論理式を用いると

原点は関数 x3 の停留点ではあるが、極値点ではない。

n 次元ユークリッド空間 Rn開集合 U 上で定義された実数値関数 f: UR をとり、これが微分可能であるとする。

定義域 U に属する点 p における関数 f勾配

原点は関数 x2 + y2, x2, x2y2 すべての停留点である。関数 x2 + y2 の原点におけるヘッセ行列は正の定符号であり、原点で関数 x2 + y2 は狭義の極小値をとる。また関数 x2y2 の原点におけるヘッセ行列は不定符号であり、原点は関数 x2y2鞍点である。一方で関数 x2 の原点におけるヘッセ行列は特異行列であり、原点で退化している。

n 次元ユークリッド空間 Rn開集合 U 上で定義された実数値関数 f: UR をとり、これが2回連続微分可能であるとする。

関数 f の停留点 p におけるヘッセ行列

正の定符号2 f(p) > 0)であるならば関数 f は点 p において狭義の極小値をとる[2]。またヘッセ行列 2 f(p) が負の定符号(2 f(p) < 0)であるならば関数 f は点 p において狭義の極大値をとり、不定符号であるならば関数 f は点 p において極値をとらない(このとき点 p は関数 f鞍点と呼ばれる)。

この方法[注 4]により、ヘッセ行列 2 f(p)特異行列で停留点 p が退化している場合を除けば、極値判定ができる。

注釈

  1. ^ 複数形は不規則で extrema になる。
  2. ^ より一般に部分集合 E 上で定義された実数値関数をとり、その内点 p に対してのみ極値を定義することもある。
  3. ^ m が関数 f の最小値であるとは値 m f(U)最小元であること、すなわち条件
    が成立することであった。したがって最小値は極小値である。
  4. ^ この極値判定法を英語では second derivative test と呼ぶこともある。

出典

  1. ^ a b Hazewinkel, Michiel, ed. (2001), "Maximum and minimum points", Encyclopaedia of Mathematics, Springer, ISBN 978-1-55608-010-4
  2. ^ ヨスト 2000, p. 142, 定理 9.12.

関連項目

参考文献

  • ユルゲン・ヨスト『ポストモダン解析学』シュプリンガー、2000年。ISBN 978-4-431-70871-1 
書評 doi:10.11429/sugaku1947.54.314

外部リンク


出典:Wiktionary

極値

出典:『Wiktionary』 (2021/08/22 09:14 UTC 版)

発音(?)

きょ↘くち

名詞

きょくち

  1. (気象学) ある期間地点または地域観測された気象要素表す数値で、最大または最小のもの。
  2. (数学) 適当な領域において変数がとることのできる最小または最大極小値または極大値

関連語




極値と同じ種類の言葉

数学用語に関連する言葉検定(けんてい)  (きょく)  極値(きょくち)  極大(きょくだい)  極小(きょくしょう)

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

カテゴリ一覧

すべての辞書の索引



Weblioのサービス

「極値」の関連用語





5
デジタル大辞泉
38% |||||

6
極点 デジタル大辞泉
38% |||||





極値のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



極値のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
数理検定協会数理検定協会
Copyright©2025 数理検定協会 All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの極値 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの極値 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS