放浪とは? わかりやすく解説

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ほう‐ろう〔ハウラウ〕【放浪】

読み方:ほうろう

[名](スル)あてもなくさまよい歩くこと。さすらい。「—の旅」「各地を—する」

[補説] 書名別項。→放浪


ほうろう〔ハウラウ〕【放浪】

読み方:ほうろう

[一]岩野泡鳴長編小説明治43年(1910)刊行北海道での放浪生活をもとに描いた長編五部作の一。

[二]葛西善蔵私小説大正10年1921)「国本」誌に発表


放浪

作者織田作之助

収載図書昭和文学全集 第13巻
出版社小学館
刊行年月1989.2

収載図書夫婦善哉
出版社講談社
刊行年月1999.5
シリーズ名講談社文芸文庫

収載図書織田作之助作品集 1
出版社沖積舎
刊行年月1999.12

収載図書夫婦善哉
出版社フロンティアニセン
刊行年月2005.3
シリーズ名第2刷 (フロンティア文庫)

収載図書織田作之助作品集 1
出版社沖積舎
刊行年月2008.8


放浪

作者岩野泡鳴

収載図書岩野泡鳴全集 第2巻
出版社臨川書店
刊行年月1994.10

収載図書岩野泡鳴全集 第3巻
出版社臨川書店
刊行年月1995.2


放浪

作者金子勝

収載図書愛の錯覚
出版社日本図刊行
刊行年月1997.11


放浪

作者ヘルマン・ヘッセ

収載図書ヘルマン・ヘッセ全集 8 ロスハルデ、クヌルプ、放浪、物語集6
出版社臨川書店
刊行年月2005.12


放浪

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/18 16:50 UTC 版)

放浪する音楽家を描いた『盲目の少女』、ジョン・エヴァレット・ミレー

放浪(ほうろう)は、定住する場所を持たずに各地をさすらうこと、あてもなくさまよい歩くこと[1][2]さすらい流浪(るろう)、彷徨(ほうこう)とも。

定義

関連する言葉の「浮浪」と比較すると、「放浪」の定義はより明確になる。

「放浪」
定住地を持たず、各地を転々と回ること[3]
「浮浪」
住所不定で定職もなく、さまよい歩くこと[3]

放浪では「住み家が定着しておらず」移っていく点が重要であり、例えば放牧しながら各地を転々とする遊牧民などは「流浪(放浪)の民」などと呼ばれる。住む場所が定まっておらず、生計を立てるための「定職もない」状態でさまよい歩く行為だと「浮浪」(近現代でいうホームレス)になる。定住地や定職といった条件を特に含めずに、単純にさまよい歩く行為は「徘徊」と呼ばれる。

英語圏には"vagrant","vagabond","rogue","tramp","drifter","wanderer"ほか、放浪者と訳されうる単語が幾つかあるが、これらの定義は日本語の放浪と完全に一致するわけではなく、前後の文脈次第で「浮浪者」や「徘徊者」を指すケースもあるため、翻訳に際しては留意が必要である。

概要

古来より遊牧民は牧畜生活のために放浪を繰り返してきた歴史がある。単に生活のためではなく、人生の意味を求めて放浪をする場合もあり、世界宗教の多くが放浪の伝統を持っていたり放浪に言及している。ヒンドゥー教仏教[4]ジャイナ教[5]イスラム神秘主義などの宗教文書に書かれているように、東アジアや南アジアの一部の国では歴史的に放浪が宗教生活(悟りを開く道)と関連づけられてきた。一般的な例として、サドゥー比丘沙門ダルヴィーシュの伝統がある。アジアのみならず中近東、アフリカ、ヨーロッパでも、グノーシス主義ヘシカズム[要出典]などで放浪が苦行の実践として現在も続いている。キリスト教でも、使徒パウロなどの布教活動(伝道旅行)が放浪生活だと見なされている。

各地を転々して暮らす放浪は、自治集落での定住を基本に暮らす人々にとって異質なものに映るため、迫害の対象となることもあった。よく知られている例がロマに対する迫害で、第二次大戦中にはポライモスと呼ばれるロマ絶滅政策がナチス占領地域で行われていた。現在でも彼らの定住を快く思わない差別的な扱いがあると、アムネスティー・インターナショナルは報告している[6]

文化面では、自らの放浪体験そのものや各地の風情を文学作品として書きあげたり、絵画音楽作品で表現する例が国内外に見られる。職業を転々としつつ住み家も貧しい木賃宿から各地の貸間を渡り歩く、林芙美子の自叙伝的な『放浪記』は幾度も舞台、映画、テレビドラマになっている文芸作品である。

放浪をした有名人

日本

フランス

イタリア

シンガポール

作品

「放浪」を主題にした作品のおもな一覧である。

脚注

  1. ^ 放浪デジタル大辞泉コトバンク、2012年9月20日閲覧。
  2. ^ 放浪大辞林 第三版、コトバンク、2012年9月20日閲覧。
  3. ^ a b goo辞書「放浪(ほうろう)/流浪(るろう)/漂泊(ひょうはく)/流離(りゅうり) の類語・言い換え」、小学館『類語例解辞典』の解説(使い分けと関連語)より。
  4. ^ 松下博宣「第5講:仏教に埋め込まれたインテリジェンスの連鎖」日経クロステック、2009年5月14日。仏教の開祖である「ゴーダマ・シッダールタは放浪の旅に出て悟りを開き,釈迦牟尼世尊(しゃかむにせそん)と呼ばれるようになった」。
  5. ^ 西東社『図解 世界の宗教』、2010年5月10日、180頁。ジャイナ教のなかでも「白衣派の出家者は、一か所に定住せず一生にわたって放浪の生活をおくる」。
  6. ^ アムネスティ日本「先住民族/少数民族 - ロマの人びと」2020年7月20日閲覧。

参考文献

関連項目

外部リンク


放浪

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 14:41 UTC 版)

斉藤陽子」の記事における「放浪」解説

斎藤は、1968年NY離れ1978年まで国々渡り歩く生活を続けフランスドイツイギリスイタリア住みジョージ・ブレクトRobert Filliouと一緒にアーティストブック製作した1979 から1983まで、斎藤エッセン大学にて教鞭をとる後期の作品には、鑑賞者とパフォーマーの間の境界なくしてゆく、というフルクサス理想保持するものが多い。 斎藤You and Me Shopは、鑑賞者と交流し共同製作するというアイデア内包し作品になっている市場出店似た小さな店で、売り子としての作家が、アレンジされ小さなものやその素材乾いた玉ねぎの皮、くるみ、木のかけらなどを提供している。 鑑賞者とのやりとりが、紙の皿の上素材配置選択して接合定着などを行うことによって始まり完成したオブジェクト敬意を払うべき参加者手渡すことによって終了する。(Virtual Museum of Modernism) 1978年から、斎藤デュッセルドルフ滞在、製作を行っている。

※この「放浪」の解説は、「斉藤陽子」の解説の一部です。
「放浪」を含む「斉藤陽子」の記事については、「斉藤陽子」の概要を参照ください。

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