ほう‐ろう〔ハウラウ〕【放浪】
ほうろう〔ハウラウ〕【放浪】
放浪
作者織田作之助
収載図書昭和文学全集 第13巻
出版社小学館
刊行年月1989.2
収載図書夫婦善哉
出版社講談社
刊行年月1999.5
シリーズ名講談社文芸文庫
収載図書織田作之助作品集 1
出版社沖積舎
刊行年月1999.12
放浪
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/18 16:50 UTC 版)
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放浪(ほうろう)は、定住する場所を持たずに各地をさすらうこと、あてもなくさまよい歩くこと[1][2]。さすらい、流浪(るろう)、彷徨(ほうこう)とも。
定義
関連する言葉の「浮浪」と比較すると、「放浪」の定義はより明確になる。
放浪では「住み家が定着しておらず」移っていく点が重要であり、例えば放牧しながら各地を転々とする遊牧民などは「流浪(放浪)の民」などと呼ばれる。住む場所が定まっておらず、生計を立てるための「定職もない」状態でさまよい歩く行為だと「浮浪」(近現代でいうホームレス)になる。定住地や定職といった条件を特に含めずに、単純にさまよい歩く行為は「徘徊」と呼ばれる。
英語圏には"vagrant","vagabond","rogue","tramp","drifter","wanderer"ほか、放浪者と訳されうる単語が幾つかあるが、これらの定義は日本語の放浪と完全に一致するわけではなく、前後の文脈次第で「浮浪者」や「徘徊者」を指すケースもあるため、翻訳に際しては留意が必要である。
概要
古来より遊牧民は牧畜生活のために放浪を繰り返してきた歴史がある。単に生活のためではなく、人生の意味を求めて放浪をする場合もあり、世界宗教の多くが放浪の伝統を持っていたり放浪に言及している。ヒンドゥー教、仏教[4]、ジャイナ教[5]、イスラム神秘主義などの宗教文書に書かれているように、東アジアや南アジアの一部の国では歴史的に放浪が宗教生活(悟りを開く道)と関連づけられてきた。一般的な例として、サドゥー、比丘、沙門、ダルヴィーシュの伝統がある。アジアのみならず中近東、アフリカ、ヨーロッパでも、グノーシス主義やヘシカズム[要出典]などで放浪が苦行の実践として現在も続いている。キリスト教でも、使徒パウロなどの布教活動(伝道旅行)が放浪生活だと見なされている。
各地を転々して暮らす放浪は、自治集落での定住を基本に暮らす人々にとって異質なものに映るため、迫害の対象となることもあった。よく知られている例がロマに対する迫害で、第二次大戦中にはポライモスと呼ばれるロマ絶滅政策がナチス占領地域で行われていた。現在でも彼らの定住を快く思わない差別的な扱いがあると、アムネスティー・インターナショナルは報告している[6]。
文化面では、自らの放浪体験そのものや各地の風情を文学作品として書きあげたり、絵画や音楽作品で表現する例が国内外に見られる。職業を転々としつつ住み家も貧しい木賃宿から各地の貸間を渡り歩く、林芙美子の自叙伝的な『放浪記』は幾度も舞台、映画、テレビドラマになっている文芸作品である。
放浪をした有名人
日本
フランス
イタリア
シンガポール
作品
「放浪」を主題にした作品のおもな一覧である。
- 放浪 (小説) - 岩野泡鳴の長編小説(1910年)
- 放浪記 - 林芙美子の長編小説(1930年)
- さすらいくん - 藤子不二雄Ⓐの長編漫画(1973年~1981年)
- 彷徨 - 小椋佳のアルバム(1972年)
- ほうろう (曲) - 小坂忠の楽曲・アルバム(1975年)
脚注
- ^ 放浪、デジタル大辞泉、コトバンク、2012年9月20日閲覧。
- ^ 放浪、大辞林 第三版、コトバンク、2012年9月20日閲覧。
- ^ a b goo辞書「放浪(ほうろう)/流浪(るろう)/漂泊(ひょうはく)/流離(りゅうり) の類語・言い換え」、小学館『類語例解辞典』の解説(使い分けと関連語)より。
- ^ 松下博宣「第5講:仏教に埋め込まれたインテリジェンスの連鎖」日経クロステック、2009年5月14日。仏教の開祖である「ゴーダマ・シッダールタは放浪の旅に出て悟りを開き,釈迦牟尼世尊(しゃかむにせそん)と呼ばれるようになった」。
- ^ 西東社『図解 世界の宗教』、2010年5月10日、180頁。ジャイナ教のなかでも「白衣派の出家者は、一か所に定住せず一生にわたって放浪の生活をおくる」。
- ^ アムネスティ日本「先住民族/少数民族 - ロマの人びと」2020年7月20日閲覧。
参考文献
- 『青年は荒野をめざす』、五木寛之、文春文庫、文藝春秋、1974年1月 ISBN 4167100010
- 『黄泉の犬』、藤原新也、文春文庫、文藝春秋、2009年12月4日 ISBN 4167591057
関連項目
- さすらい (曖昧さ回避)
- 旅
- 巡礼
- 遍歴
- 武者修行
- 吟遊詩人
- 門付
- 無宿 - 宗門人別改帳から外された者(江戸時代)
- 熟練職人
- ゲゼレ
- ジャーニーマン
- ノマド
- ホーボー
- ワンダーラスト(旅行願望、放浪願望)
外部リンク
- デジタル大辞泉『放浪』 - コトバンク
- 大辞林 第三版『放浪』 - コトバンク
- 散歩から流れ者まで...言葉でたどる放浪者の概念
放浪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 14:41 UTC 版)
斎藤は、1968年にNYを離れ、1978年まで国々を渡り歩く生活を続け、フランス、ドイツ、イギリス、イタリアに住み、ジョージ・ブレクト、Robert Filliouと一緒にアーティストブックを製作した。 1979 から1983まで、斎藤はエッセン大学にて教鞭をとる。後期の作品には、鑑賞者とパフォーマーの間の境界をなくしてゆく、というフルクサスの理想を保持するものが多い。 斎藤のYou and Me Shopは、鑑賞者と交流し、共同で製作するというアイデアを内包した作品になっている。市場の出店に似た小さな店で、売り子としての作家が、アレンジされた小さなものやその素材、乾いた玉ねぎの皮、くるみ、木のかけらなどを提供している。 鑑賞者とのやりとりが、紙の皿の上へ素材を配置、選択して接合、定着などを行うことによって始まり、完成したオブジェクトを敬意を払うべき参加者へ手渡すことによって終了する。(Virtual Museum of Modernism) 1978年から、斎藤はデュッセルドルフ に滞在、製作を行っている。
※この「放浪」の解説は、「斉藤陽子」の解説の一部です。
「放浪」を含む「斉藤陽子」の記事については、「斉藤陽子」の概要を参照ください。
「放浪」の例文・使い方・用例・文例
- 主人公は父親と一緒に放浪の旅を続けた
- 彼はどこにも留まることのできない放浪者だった。
- 彼の放浪癖は決して治らなかった。
- 私は20代の頃に米大陸を放浪していた。
- 放浪者、それが金持ちならば観光客と称せられる。
- 彼は何ヶ月もヨーロッパを放浪してきた。
- 再び、彼は放浪者となって、彼はある日、兄の家にたどり着いた。
- たいへんロマンチックに描かれたジプシーの放浪の描写。
- オデュッセウスは放浪者の原型だ.
- 放浪生活を送る.
- 放浪民族.
- 放浪生活.
- 〈原住民が〉放浪生活に出る.
- 放浪癖.
- 放浪癖がある.
- ヨーロッパを放浪する.
- 彼の息子は数年前からインドを放浪している.
- 放浪者
放浪と同じ種類の言葉
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