攪拌とは? わかりやすく解説

かく‐はん【××拌】

読み方:かくはん

[名](スル)《「こうはん(攪拌)」の慣用読みかき回すこと。かきまぜること。「卵白を—する」「—機」


こう‐はん〔カウ‐〕【××拌】

読み方:こうはん

[名](スル)かくはん(攪拌)


撹拌

読み方:カクハン(kakuhan), コウハン(kouhan)

かきまぜること


攪拌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/21 05:41 UTC 版)

攪拌(こうはん、かくはん[1]、agitation)とは、流体、または粉粒体をかき混ぜる操作に対する呼称であり、工学の単位操作の1つに分類されるプロセスでもある。

漢字表記

本ページでは、固有名詞を除き、漢字表記は厳格に2010年の『常用漢字表』に準拠し、「拌」の表記に統一する。

  • 拌:1946年の『当用漢字表』によると、「攪」は唯一の表記として挙げられており、この書き方が正式とされている。また、「攪」も印刷標準字体として使用されている。
  • 拌:2000年の『表外漢字字体表』によると、「覺」が「覚」に簡略化されたことを踏まえ、「攪」を「撹」にすることが一般的とされている。「撹」は最も標準な字体ではないが、印刷字体として日本国内で非常に頻繁に使用されており、許容される字形の範囲内とみなされている。
  • 現代の日本語環境においては、拌、拌、どの表記を使用しても法律上問題はなく、自由に好みの表記を選ぶことができる。

別称

流体が高度に粘稠な場合は、捏和(ねっか)または捏和混練(ねっかこんれん)と呼ぶ場合もある。

また、粉体に対する攪拌操作は単に混合混ぜ合わせとも呼ばれ、他の分野、たとえば攪拌が応用されている料理や洗濯機の場面等においては異なる用語が用いられることから、攪拌という用語の使い分けは必ずしも明確ではない。

目的

攪拌をする目的は対象に応じて多岐にわたり、次の例示の一つないしは複数を目的とする。

  1. 系内の温度・成分の分布状態を均一化。- 料理の焦げ付き防止。
  2. 系内で発生する熱の系外への発散を促進。 - 化学反応の熱暴走を制御。
  3. 分散系(とくにエマルション)の分布状態を微細化・均一化。- マヨネーズ、ホイップ、サラダドレッシングの作成。
  4. 系内での凝集を促進。- 下道水の浄化の為の、ポリ塩化アルミニウム(凝集剤)処理。発酵槽の消泡操作。
  5. 流体内での物質移動を促進。 - 粘稠な流体な移動や発酵槽内で必要な酸素交換を促進。

たとえば、攪拌の作用として微細分散化と凝集促進など相反する作用を持つが、前者は高速の流体で作用が増強され、後者は低速の流体で発現する。このように攪拌の強度やその結果発生する流速によって効果が異なってくるので、目的に合致した装置とその操作状況を考慮する必要がある。

攪拌装置

  • 攪拌装置にはいろいろな形状の物が存在する。
    • 単に棒・板・プロペラ状の攪拌子を槽内で一定速度・一方向に回転させるものが多い。
    • 攪拌子を間欠回転させたり逆回転させる
    • 容器に撹拌羽根を差し込み、容器を自動反転させる容器回転式撹拌機もある。
    • 特殊な状況では複数の攪拌子を並べ互いに逆回転させる
    • 槽側に攪拌子と組合された突起あるいは板を取り付けて攪拌子が発生するせん断応力を増強させる

攪拌子への動力伝達方法も様々であり、回転軸を介して攪拌子を回転させるものが殆どであるが、化学実験や細胞培養実験など、実験室規模で粘性が殆どない液体を攪拌する場合、磁石を封入しテフロン等でコーティングした攪拌子を容器の外部から回転する磁界で動力を伝達するマグネチックスターラーと呼ばれる装置も存在する。これらの実験装置を使う分野ではマグネチックスターラーに対して、軸を介して攪拌する装置をメカニカルスターラーと呼ぶことがある。

あるいは小型観賞用水槽のエアレーション装置や工業用スプレードライ装置等、粘度の低い流体では攪拌子を使わずに、槽の流体や外気を槽外に設置したポンプで加圧して槽内に勢い良く吹き込むことで槽内を攪拌する装置も存在する。

脚注

  1. ^ 「コウハン」が正しい読みだが、「カクハン」と慣用音で読まれることが多い。

関連項目


撹拌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 10:19 UTC 版)

「飯」の記事における「撹拌」の解説

蒸らした飯を湿らせ盤台移ししゃもじで切るようにして広げ余分な蒸気をとばす。保存する場合飯櫃に移す。

※この「撹拌」の解説は、「飯」の解説の一部です。
「撹拌」を含む「飯」の記事については、「飯」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「攪拌」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

攪拌

出典:『Wiktionary』 (2021/08/14 23:55 UTC 版)

別表記

名詞

 かくはんこうはん

  1. かき混ぜること。

発音(?)

か↗くはん
こ↗ーはん

動詞

活用

サ行変格活用
攪拌-する

撹拌

出典:『Wiktionary』 (2021/08/14 23:55 UTC 版)

名詞

撹 拌かくはんこうはん

  1. 攪拌別表記

動詞

活用

サ行変格活用
撹拌-する

「攪拌」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「攪拌」の関連用語





5
エフ‐エス‐ダブリュー デジタル大辞泉
100% |||||

6
スターラー デジタル大辞泉
100% |||||

7
ホイップ‐クリーム デジタル大辞泉
100% |||||

8
デジタル大辞泉
100% |||||



攪拌のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



攪拌のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
JOGMECJOGMEC
Global Disclaimer(免責事項)
本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、 機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。 また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。 したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。 なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
※Copyright (c) 2025 Japan Oil, Gas and Metals National Corporation. All Rights Reserved.
このホームページに掲載されている記事・写真・図表などの無断転載を禁じます。
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの攪拌 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの飯 (改訂履歴)、電解ニッケルめっき (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの攪拌 (改訂履歴)、撹拌 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS