北斗の拳
北斗の拳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/16 03:22 UTC 版)
サザンクロス編の終盤、シンはケンシロウに倒され、秘孔を突かれて残り1分の命となった。しかし、ケンシロウへの意地から1分が経つよりも先に「俺はお前の拳では死なぬ」と自らの居城から飛び降りて命を絶った結果、秘孔による爆発等は中途半端なもので終わった。このように、秘孔を突かれて命が残りわずかになっても、それより先に絶命すると秘孔の効果は抑えられる。一方、風雲竜虎編の牙一族編ではケンシロウから北斗千手壊拳を受けたケマダが残り5秒の命となり、これに対して「5秒なんて嫌」と命乞いするがレイから「では今死ね」と全身を切断されて多数の肉片と化し、その肉片はしっかりと爆発している。全身を切られた時点で死亡しているのに秘孔の効果が出ているということだが、生きているイカやタコの足を切断しても切られた足がしばらくの間単体で動き続けているのと同じように、損傷の度合いによって「まだ生物学的に生きている状態」ならば効果は現れる模様。 風雲竜虎編のジャギ編では回想シーンにおいて、ケンシロウとジャギがお互いの体の秘孔がある場所に丸い印を書かれた状態で組み手を行い、ジャギが北斗千手殺でケンシロウの秘孔を突いたかに見えたが、突き場所は外れており(あるいはケンシロウを見くびっていたジャギが単に打ちのめすだけで十分と判断したか)全く効かなかった。そしてその時ジャギの秘孔はケンシロウによって既に突かれていたが、血縁の無い義兄とはいえ兄のジャギを殺せない甘さのあったケンシロウは突きに十分な力を込めず、ただ秘孔のある場所に薄赤い痣を付けただけだった。 風雲竜虎編のジャギ編で、自分に向けて銃の引き金を引くという秘孔(1986年劇場版においてケンシロウは「きょせつ」と呼ぶ)を打たれたジャギが、自身の上腕の秘孔をついて、その効果を打ち消した。同様の方法で、ラオウがレイに打った「新血愁」の効果をトキが「心霊台」を打つことで一時的に効果を押さえた。また、アミバの死ぬ寸前のやりとりから膝限の効果を打ち消す秘孔もあると推察されるが、この時のアミバは指が無くなっていたのでどうしようもなかった。ただしこの方法は全ての秘孔に適応できるわけではなく、アミバが発見した激振孔をケンシロウが直接解除できなかったり、新血愁に対する心霊台の効果も一時的なものでしかないなど、完全な解除方法が無い・未発見である秘孔もあった。 風雲竜虎編のアミバ編でケンシロウはトキに成り済ましていたアミバに秘孔を突かれて動けなくなるが、そこに現れたレイからアミバの正体を聞かされた後に北斗神拳の奥義「秘孔封じ」によって体の自由を取り戻した。この時ケンシロウはアミバに向けて「突いたのが本物のトキなら防ぐことは出来ない」と語っていた。後にマミヤの村でラオウと対峙した折、トキは自分の戦いをケンシロウに見せようとあえて秘孔を突いて身動きを封じ、自分が声をかけない限り動けなくした。これに対しケンシロウは自力で体の自由を取り戻そうとするも、結局は特殊な状態になるまで、トキに自分を解放するよう叫ぶ以外のあらゆる行動を封じられた。 乱世覇道編でケンシロウの前に立ちはだかったサウザーは、初戦でケンシロウに人中極を突かれて残り3秒の命となるはずが全く効かず、その後もケンシロウの秘孔を突かれても全く効かなかった。そして2度目の戦いの中で、ケンシロウはサウザーの「帝王の血が流れる肉体」の正体が、秘孔が表裏逆の位置に存在する特異体質であることを突き止める。そして全身の気の巡りを調べて正確な秘孔の位置を露にするが、それは戦いを見守っていたラオウをして「それもあのような位置に…」と言わせるくらい、常人とはかけ離れた秘孔の配置だった。 天帝編で元斗皇拳の使い手ファルコは、ケンシロウとの戦いの中で戈穴を突かれるが、その周囲の細胞を自ら焼き尽くして死滅させるという元斗皇拳流の「秘孔封じ」で無力化した。 修羅の国編で、北斗琉拳の大老ジュウケイは弟子ヒョウの記憶を封印した際、改めて封印を解く時に備えてヒョウの体に細工をしていた。しかし実際にはヒョウの記憶の封印への躊躇いから記憶の封印に失敗し、それを見抜いたカイオウから背中の破孔を突かれて記憶を封印され、額の復元破孔を突かれても記憶の封印が解けないように細工された。その後ジュウケイが封印を解くべく額の復元破孔を突いた際には一時的に記憶が戻るも、カイオウが突いた背中の破孔から血が噴き出した後、復元破孔の効果を打ち消された。そして、その状態のままケンシロウと対峙したヒョウは、ケンシロウに秘孔を突かれたが刃物で秘孔を抉り、効き目を消した。その後、今度は自分の周囲の空間を魔闘気で歪める事で自分の秘孔を正確に突けなくするが、ケンシロウは剛拳でヒョウの肉体を砕き割る戦法に切り替えたので全く意味を成さなかった。この戦いぶりに対するヒョウの疑問は記憶を蘇らせるきっかけとなった。また、カイオウは北斗宗家の聖殿である泰聖殿でシャチと交戦し、戦いの影響で床が崩れてたどり着いた地下室で致命傷を与えるが、そこでシャチは安置されていた女人像から不思議な力を得て立ち上がり、カイオウに傷を負わせるほどの活躍を見せた。これに対しカイオウは経絡破孔を突くも効果は無く、「この男は既に死んでいるのか」と驚愕した。そして終盤でカイオウは暗琉天破とのコンボでケンシロウの破孔を突くが、既に女人像に封印されていた北斗宗家の秘拳における受身の技を伝授されたケンシロウには効かなかった。なお、カイオウとケンシロウは共に北斗宗家の血を引く末裔であり、カイオウが拳が効かない理由をケンシロウは「お前が使ったのもまた宗家の拳。受身の技が極められていて実戦での攻撃力を封じていた」と評した。 ブランカ編でケンシロウが対峙したブランカの兵は、ケンシロウに致命の秘孔を突かれて重傷を負ってもなお戦い続け、最後には「ブランカ、万歳」と唱えながら死んでいき、ケンシロウを驚愕させた。ただしこれは元来神への信仰心とブランカへの愛国心を抱いていたのが、「光帝」ことバランを崇拝する狂信者へと化した生粋のブランカ兵にのみ見られる現象で、バランの力に惹かれてやって来たゴロツキ上がりの兵には全く見られなかった。 修羅の国編の後半でカイオウから死環白を突かれたリンは、ケンシロウからリンを託されたバットから目隠しを外されてからその効果によってバットを愛するようになっていたが、バット・リン編で死環白の生み出した偽りの愛を受け入れられなかったバットはリンとの結婚式にて、リンの秘孔を突いて記憶を奪うことによって強引に死環白の効き目を打ち消した。その後リンは記憶の戻らぬままユリアの起こした奇跡によって記憶を失ったケンシロウと出会うが、バットやボルゲとの闘いの中で記憶を取り戻したケンシロウの姿を見る内に、死環白を突かれる以前のものを含む全ての記憶を取り戻した。
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