せい‐ぞく【世俗】
せ‐ぞく【世俗】
世俗
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/23 15:02 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動世俗(せぞく、英語:Secularity セキュラリティ)とは、「世俗的」(英語:secular セキュラー)であること[1]。政教分離を経て、国家と宗教が分離している状態。
日本語で「世俗」は、「世間一般に見られるさま」「俗世間」「世の中の風俗・習慣」などを意味する[2]。ここでは、Secularityの訳語としての世俗について説明する。
語源
語源は、ラテン語で「世間」「世の中」「現世の」を意味するsaeculumで、もともとは宗教に関連するものではなかったが、英語での慣例によって「宗教から分離した」という意味になった[3]。
宗教と世俗という二分法
宗教と世俗という二分法は18世紀の啓蒙時代に生まれた[4]。ただし、この場合の「宗教」と「世俗」はあくまでもキリスト教神学の影響を受けた西洋の概念であるため、他の非西洋文化では必ずしも同等の意味を持つとは限らない[4][5]。多くの文化では、「自然」と「超自然」の現象、特に「宗教的」と「非宗教的」という概念は区別されておらず、一神教での神への信仰とは無関係に霊的な信念を持っている[5]
大学における世俗
アメリカ合衆国の一部の私立大学がキリスト教会やユダヤ教に結びついている(例えば、ベイラー大学、ブリガムヤング大学、ボストンカレッジ、エモリー大学、ノートルダム大学、デュケイン大学、南メソジスト大学、イェシーバー大学が著名である。)のに対して、アメリカの州立大学は、世俗的な組織である(特に合衆国憲法の修正第1条による)。
イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、そして日本における公立大学も世俗的であるが、一部の国々において私学助成を受ける一部の小学校や中等教育学校は、特定の宗教団体に連なっている。
脚注
- ^ The American Heritage Dictionary of the English Language, Fourth Edition.、「Secularity」(1. The condition or quality of being secular. 2. Something secular.)
- ^ デジタル大辞泉(小学館)、大辞林 第三版(三省堂)。
- ^ Zuckerman, Phil; Shook, John, eds (2017). “Introduction: The Study of Secularism”. The Oxford Handbook of Secularism. Oxford University Press. ISBN 0199988455.
- ^ a b Jeurgensmeyer, Mark (2017). “4. The Imagined War between Secularism and Religion”. In Zuckerman, Phil; Shook, John. The Oxford Handbook of Secularism. Oxford University Press. ISBN 0199988455.
- ^ a b Pasquale, Frank; Galen, Luke; Zuckerman, Phil. “2. Secularity around the World”. The Nonreligious: Understanding Secular People and Societies. Oxford University Press. ISBN 0199924945 .
関連項目
外部リンク
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世俗
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この時代、世俗文学は宗教文学ほど多くは作られなかったが、それでも多くの作品が現存し、豊富な言語資料を提供している。11世紀には宮廷愛が重要な題材となり、特にロマンス語圏(フランス語、スペイン語、プロヴァンス語、ガリシア語=ポルトガル語、カタルーニャ語など)とギリシア語圏では遍歴の吟遊詩人(トルバドゥール)が歌で生計を立てていた。トルバドゥールの作品は満たされない願望と結び付けられることが多いが、すべての作品がそうであるわけではない(夜明けを歌うオーバドなど)。ドイツではミンネジンガーがトルバドゥールの伝統を受け継いだ。 ゲルマン詩(『ベーオウルフ』や『ニーベルンゲンの歌』など)の伝統に加え、フランクの話材やアクリタス歌を扱う武勲詩(シャンソン・ド・ジュスト:『ロランの歌』や『ディゲニス・アクリタス』など)、それにブルターニュものやローマの話材を扱う騎士道物語(ロマン・クルトワ)が大きな成功を収めた。騎士道物語は扱う題材だけでなく、戦いよりも愛や騎士道を重んじる点で武勲詩と区別される。 中世の終わりには政治詩も書かれ、ゴリアール詩の形式が聖職者だけでなく世俗の著者にも用いられた。旅行記が流行し、遠く離れた地の荒唐無稽な描写(大部分は誇張か作り話だった)で故郷から一歩も外に出たことのない人々を楽しませた。その一方で巡礼、とりわけサンティアゴ・デ・コンポステーラ参りは民衆の一大イベントだった。チョーサーの『カンタベリー物語』は巡礼の様子を細かく描いている。 ヨーロッパ西北端に位置するアイスランドでは、12世紀から14世紀にかけて、サガと呼ばれる長大な散文作品群が古ノルド語で書かれた。これは愛や友情、復讐などきわめて世俗的なテーマが写実的に描かれており、ゲルマン人社会の価値観を知る貴重な資料となっている。
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世俗
「世俗」の例文・使い方・用例・文例
- 世俗社会
- 彼は世俗を離れて隠退した
- 世俗的な生活
- あの世俗主義者はいかなる宗教も退ける。
- だが、概ね天皇は世俗権力を追求することなく存続してきたようです。
- 彼は世俗的な成功には無関心だ。
- 幸福と言うものを世俗的な成功と言う点から考えるのは間違っている。
- 気違いじみた愚かな世俗の競争から逃れたい。
- 教会と世俗.
- 世俗的な快楽.
- 世俗主義の社会.
- (宗教音楽に対し)一般[世俗]音楽.
- 単なる世俗的な事件.
- そんな世俗的なことには君はタッチするな.
- 世俗を超脱する
- 彼は世俗を超脱して名利に淡い
- 世俗を追う
- 彼は世俗を超脱して名利心が無い
- 彼は世俗的の事柄には頓着しない
- 彼は世俗的の見地から見れば幸福だ
世俗と同じ種類の言葉
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