ミゼレーレ
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ミゼレーレ(Miserere)は、混声合唱のための合唱曲。詩篇第51篇に基づいている。
- ミゼレーレ (アレグリ) - グレゴリオ・アレグリが1630年代に作曲したと考えられる楽曲。
- ミゼレーレ (ジョスカン) - ジョスカン・デ・プレが1500年代に作曲した楽曲。
- ミゼレーレ (グレツキ) - ヘンリク・グレツキが1981年に作曲した楽曲。
- その他
- ミゼレーレ (アルバム) - イタリアのシンガーソングライター、ズッケロのアルバム
ミゼレーレ
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「グレゴリオ・アレグリ」の記事における「ミゼレーレ」の解説
アレグリ作品で群を抜いて有名なのが《ミゼレーレ》である。合唱の一方は4声、もう一方は5声からなる二重合唱のために作曲されており、かなりの名声を博してきた。合唱団の片方が聖歌〈ミゼレーレ〉の原曲を歌うと、空間的に離れたもう一方が、それに合わせて装飾音型で聖句の「解釈」を歌う。《ミゼレーレ》は今でもシスティーナ礼拝堂の聖務週間で定期的に歌われている。17世紀に「古様式 stile antico 」もしくは「第1作法 prima prattica 」として知られたような、ルネサンス音楽のポリフォニー様式の典型的な作品だが、ローマ楽派とヴェネツィア楽派の両方からの影響を示している。ポリフォニー様式ではあるが、全声部が模倣を行う通模倣様式ではなく、和声的様式(ファミリアーレ様式)による。これは歌詞を強調するために採用されたと考えられる。この《ミゼレーレ》は1981年に映画「炎のランナー」のサウンドトラックに利用されたことで、国際的な知名度を獲得するに至った。 《ミゼレーレ》はルネサンス音楽末期の代表例としてしばしば録音されるにもかかわらず、年代的に見ると実際にはバロック時代に作曲されている。この点においてこの楽曲は、様式的に保守的なローマ楽派の代表的作品ということになる。この作品は、作曲当時と、現代の録音の時代とのはざまで、秘曲ゆえに、また、接しにくさのゆえに有名であった。ローマ教皇庁はこの曲の謎めいた霊気を保とうと望んで、複写を禁じた。システィーナ礼拝堂から持ち出されたのは1770年に当時14歳のモーツァルトが父親に連れられてローマを訪れた際これを2度聴いて記憶を元に記譜したのが最初と言われており、この複製楽譜を1771年に音楽学者のチャールズ・バーニーが入手しイングランドで出版されたという。
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