マロニルCoA
分子式: | C24H38N7O19P3S |
その他の名称: | S-(カルボキシアセチル)コエンザイムA、S-(Carboxyacetyl)coenzyme A、マロニルCoA、Malonyl CoA、マロニル補酵素A、Malonyl coenzyme A、Adenosine 5'-[diphosphoric acid β-[(R)-4-[[2-[[2-(carboxyacetylthio)ethyl]carbamoyl]ethyl]amino]-4-oxo-3-hydroxy-2,2-dimethylbutyl]]3'-phosphoric acid、マロニル-CoA、Malonyl-CoA |
体系名: | アデノシン5'-[二りん酸β-[(R)-4-[[2-[[2-(カルボキシアセチルチオ)エチル]カルバモイル]エチル]アミノ]-4-オキソ-3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルブチル]]3'-りん酸 |
マロニルCoA
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/23 08:31 UTC 版)
マロニルCoA | |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 524-14-1 ![]() |
PubChem | 869 |
ChemSpider | 10213 ![]() |
MeSH | Malonyl+CoA |
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特性 | |
化学式 | C24H38N7O19P3S |
モル質量 | 853.582 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
マロニルCoA (マロニルコエンゼイムエー、マロニルコエー)は、マロニル補酵素Aの略であり、マロン酸の誘導体。補酵素Aの末端のチオール基がマロン酸とチオエステル結合した化合物で、脂肪酸やポリケチドの合成における出発物質(プライマー)である。生体内ではアセチルCoAカルボキシレース (ACC) によりアセチルCoAから生合成される。
脂肪酸合成では、マロニルCoAはまずマロニルCoA: ACP転移酵素(MCAT, MT)によりアシルキャリアタンパク質(ACP)と結合してマロニルACPとして活性化され、マロニルACPが実際のプライマーとなる。マロニルACPがアセチルACPに逐次結合することで脂肪酸の炭素鎖が炭素数2ずつ増加していく。また、マロニルCoAは脂肪酸とカルニチンの結合を阻害することで、脂肪酸のβ酸化の制御に関与している。
また、ミトコンドリア脂肪酸合成(mtFASII)の第一段階において、マロニル-CoA合成酵素(ACSF3)によりマロン酸からマロニル-CoAが生成されます[1][2]。
疾患別情報
マロニル-CoAは、代謝性疾患であるマロン酸およびメチルマロン酸尿合併症(CMAMMA)において、毒性のあるマロン酸のミトコンドリア分解に特別な役割を果たしている[3]。ACSF3欠損によるCMAMMAでは、マロニル-CoA合成酵素が減少しており、マロン酸からマロニル-CoAを生成し、マロニル-CoA脱炭酸酵素でアセチル-CoAに変換することができます[3][1]。一方、CMAMMAでは、マロニル-CoA脱炭酸酵素欠損症により、マロニル-CoAをアセチル-CoAに変換するマロニル-CoA脱炭酸酵素が減少する[3]。
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マロン酸 + CoA + ATP
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マロニルCoA
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 13:53 UTC 版)
マロン酸と補酵素Aのチオエステル化合物である。酢酸-マロン酸経路及び脂肪酸合成でみられる。酢酸-マロン酸経路ではアセチルCoAと縮合反応をすることにより、ポリケチドや芳香族化合物生合成の基質となる。また、脂肪酸合成ではアセチルCoAがアセチルCoAカルボキシラーゼによってマロニルCoAとなる。これはATPを消費する吸エルゴン反応で脂肪酸合成の律速段階である。また、この反応にはビオチンが必須である。このマロニルCoAはアシルキャリヤータンパク質 (ACP) と結合してアセチル基を付加されるなどして炭素鎖が延長され、脂肪酸となる(詳細は脂肪酸を参照)。
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