スカールとは? わかりやすく解説

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スカール

名前 Skard; Scarre; Schaal; Skaar; Skarr

スカール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 00:20 UTC 版)

グイン・サーガ登場人物一覧」の記事における「スカール」の解説

アルゴス前王太子内縁の妻にグル族長グル・シンの娘リー・ファ異母兄アルゴス王スタック。父はアルゴス前王スタイン。母はスタイン愛妾リー・オウ。恋人パロ聖騎士伯リギア。 黒髪黒髭黒く太い眉の精悍な顔つきの逞しい男。常に黒を基調とした衣服を身にまとっており、〈黒太子〉と呼ばれている。兄スタック男児誕生したことと、自らの病を機に王太子の座からは退いたが、〈黒太子〉という呼び名そのものは彼一代限り通称として使用認められている。信義厚く義理堅いが、草原の独特の価値観がその行動原理根本にあり、しばしば中原価値観を持つ人々とのあいだに軋轢生じ原因ともなっている。 パロ王女を母に持つ兄とは違い騎馬民族グル出身の母を持つこと、そして彼自身宮廷での生活は好まずに、主にグルとともに草原での遊牧生活好んで送っていることから、アルゴス人民中心をなす騎馬民族からの人気は非常に高いものがある。そのため彼の率いる軍は、アルゴス正規軍とは別に騎馬民族によって構成される遊軍としての性格が強い。その騎馬民族特有の勇敢さと、常識に囚われない神出鬼没ぶりで、小規模ながらも世界最強の軍の1つとして怖れられている。 王太子時代は兄との仲も極めて良かったが、兄に男児誕生してからは、アルゴス国民の間での彼の人気を兄が疎んでか、兄から猜疑目を向けられるようになった。もっとも、スカール自身にはいまだ兄への悪感情もさほどなく、しばしば兄から暗殺者送られることもやむなしとして受け入れている節もある。 スカールが物語登場するのは、黒竜戦役勃発からしばらく経った頃のことである。騎馬民族軍を率いた彼は、黒竜戦役時にたまたまアルゴス訪れていたパロ王族ベックファーン助けパロ奪還向けて戦い開始する中原との間にそびえる、踏破不可能と云われたウィレン山脈越えによる奇襲成功させた彼は、クリスタルアルド・ナリス起こした反乱鎮圧のためにクリスタル向かっていたアムネリス軍を急襲し、これを打ち破る。さらにナリス軍と合流してモンゴール首都トーラスへと攻め入り、これを陥落させ、モンゴール滅亡大きな役割を果たすこととなる。 このトーラスの金宮で偶然手にした文書が、彼の運命大きく変えることとなる。そこには、失敗終わったモンゴールノスフェラス侵攻動機となった、グル・ヌーについて記されていた。そのグル・ヌーの秘密を探るべく、彼は数千人のグル族のみを率いてトーラス密かに脱出しケス河を渡ってノスフェラスへと入る。 そこで出会ったセム族助力得て、グル・ヌーを目指したスカールだったが、ノスフェラス苛酷な気候と、そこに住まう怪物たちが彼ら一行苦しめる。そしてついに、志半ば倒れるか、という寸前に、彼の前に世界三大魔道師のひとり、賢者ロカンドラス現れるロカンドラス誘われ、彼はグル族と別れてグル・ヌーへと向かう。そして、そこで彼は、グル・ヌーの地下に眠る星船秘密目の当たりにする。このことにより、彼は世界に対して野望を燃やす様々な人物魔道師興味対象中心人物1人となっていく。 ロカンドラスバリヤー効果で、生身人間としては初めて、スカールはグル・ヌーからの生還を果たす。だが、おそらくは放射線思われるグル・ヌーの瘴気は、ロカンドラスの力でも完全に防ぐことができず、それによってスカールの健康は著しく蝕まれてしまう。 わずかな部下守られながら、スカールは病身をおして故国目指す。だが、その途上イシュトヴァーン率いる赤い街道盗賊たち襲われるその戦いの中で、リー・ファがスカールの身代わりとなって命を落とす。スカールは最後の力を振り絞ってイシュトヴァーン重傷を負わせ、かけつけたパロ国境警備隊によって保護される警備隊の手によってパロ首都クリスタルへと連れてこられたスカールは、そこで手厚い介護を受ける。この時、リギアと恋仲となる。パロ優れた医学によって、やや健康を持ち直したスカールだったが、ノスフェラス得たスカールの知識を狙う魔道師カル=モル亡霊や、ナリスの手から秘密を守るため、病身押してクリスタル脱出しアルゴスへの帰国を果たす。 兄スタック男児誕生していたこともあり、スカールは王太子の座を退いてグル族のもとで療養生活を送る。もはや彼の命もこれまで、と思われたが、彼の前に現れ魔道師グラチウス黒魔道による治療により、彼は奇跡的に健康を回復し、再び以前逞しさ取り戻すに至る。 やがて、マルガ隠遁生活送っていたナリス要請を受け、スカールは彼のもとを密かに訪れる。そこでスカールは、キタイによる中原侵略危機と、それを防ぐべく反乱を起こさんとするナリス決意を知る。その決意に心動かされた彼は、ナリスノスフェラスで彼が知った秘密告げる。ナリスリー・ファの仇であるイシュトヴァーンと意を通じていることを知り、いったんは激怒したスカールだったが、最後にナリスへの助力約してマルガ後にするパロ内乱勃発すると、スカールは約束通り騎馬民族軍を率いて危機陥ったナリス援軍現れる。だが、その際ナリスが行った佯死による奸計に、味方までをもあざむくものとして激怒したスカールは、そのまま自軍まとめて去っていく。 それ以後のスカールは、妻の仇であるイシュトヴァーンひたすらつけ狙ううになるパロ内乱参戦したイシュトヴァーン率いゴーラ軍を急襲した彼は、イシュトヴァーンとの一騎討ち勝利するが、あと一歩のところで討ち果たすことができずに逃してしまう。そして、この頃から再び病魔がぶり返し彼の体調急速に悪化していく。 それでも執念見せイシュトヴァーンつけ狙う彼は、ルードイシュトヴァーンのもとから逃げ出してきたグイン救出する。実はそれは、グル・ヌーの秘密を知るスカールと、世界の謎中心であるグインとが出会えば世界の秘密の鍵の一端明らかになる考えたグラチウス策謀よるものでもあった。だが、グイン記憶失っていたためか、その時には何も特別なことは起こらなかった。 なおも執拗にスカールとグインとを手中に収めようとするグラチウスの手から、魔道師イェライシャらの助力もあって、2人逃れることに成功する。スカールは、彼の病の治療行おうというイェライシャ申し出受け入れる。やがてイェライシャ治療功を奏し体調ある程度回復して草原地方戻ったスカールは、あるとき盗賊襲われていたヨナを救う。ヨナからヤガ向かっていることと、グイン自分と会ったことを忘れてしまったことを聞かされたスカールは、以前から戦うミロク教徒出現危機感抱いていたこともあり、ミロク教の聖地ヤガ実情調査するために、部下と共にヨナ同行してヤガへと向かう。 そして部下ヤガ郊外待機させ、ヨナ二人だけヤガ潜入したスカールはヨナ勧めで「エルシュ・ハウ」という偽名名乗ることになる。そしてヤガで宿を探している最中に、ヤガ商人であるイオ・ハイオン出会いイオ勧め彼の屋敷泊まることになる。しかし、イオ屋敷使用人であるエルランという子供から「一日でも早くこの屋敷から立ち去ったほうがいい」と忠告されイオ不信感を抱くまた、スカールはエルラン男装し女の子ではないかと疑う。そしてスカールの予感的中し、宿を見つけてイオ屋敷から立ち去ろう部屋荷物制している最中イオ現れミロク教の教え理由ヨナと共にイオ屋敷の「虜囚」にされてしまう。 しかし、行き先告げれば外出許可されたので、スカールたちはヤガ探索続行していたが、突然ヴァレリウス命令派遣されてきた一級魔道師バラン遭遇しクリスタル現状を知る。そして、イオヨナ探していた知人会わせる為にとある礼拝所に連れて行ったので、スカールは密かに後をつけ近く潜伏していたら、ヨナ必死逃げてきたのですぐに合流し二人でヤガからの脱出を図る。 そしてヨナと共にヤガ郊外脱出しヨナ部下託すとスカールはフロリー親子次に脱出させる為にヤガに戻る。そしてフロリー借家フロリー親子対面すると、事情説明して共に脱出を図る。しかし、途中で同行していた下級魔道師サリウからヨナが突然現れた謎の大女に攫われ、しかもヨナ同行させていた部下たちを皆殺しにされたと聞かされ直後に、部下率いたイオ遭遇してしまい、イオを隙を見て胴を両断したものの、イオ死なずになおもスカールたちに追いすがってくる。やがてフロリー地中から現れだらけの怪物捕まってしまい、足止めされているところに突然ブラン現れて共にその場離脱したが、フロリー助け出すことはできずにブランやスーティと共にヤガ郊外脱出する。 そこで今後のことをブラン話していると、突然グラチウス現れて《新しきミロク》の背後にはキタイ竜王ヤンダル・ゾッグがいることを告げ、スカールに助力申し出る。しかし以前からグラチウス不信感抱いていたスカールはその申し出を断る。その後、またもイェライシャ現れグラチウス追い払う。そしてスカールとブランは、イェライシャからある提案持ちかけられる

※この「スカール」の解説は、「グイン・サーガの登場人物一覧」の解説の一部です。
「スカール」を含む「グイン・サーガの登場人物一覧」の記事については、「グイン・サーガの登場人物一覧」の概要を参照ください。

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