キス・ミー・ケイト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/03 22:57 UTC 版)
『キス・ミー・ケイト』(Kiss Me, Kate)は、コール・ポーター作詞・作曲のブロードウェイミュージカル。
概説
ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『じゃじゃ馬ならし』上演の裏側に、離婚後の男女関係を織り込んで仕上がったミュージカルコメディー。1948年に初演され、トニー賞を受賞した。ケイトというのはじゃじゃ馬・キャサリンの愛称。後に監督にもなるボブ・フォッシーも出演している。
1953年にはメトロ・ゴールドウィン・メイヤーで3D作品として映画化され、日本では1987年になって3Dではなく普通の映画として劇場公開された[1]。
登場人物
- フレッド・グレアム(舞台俳優。離婚したばかり)/ペトルーキオ
- リリー(フレッドの元妻)/ケイト
- ビル・カルホーン/ルーセンシオー
- ロイス・レーン/ビアンカ
映画
w:Kiss Me Kate (film)は1953年10月15日、アメリカで封切放映[2]。3D映画として撮影された。
ストーリー
フレッド(ハワード・キール)の自宅に作曲家のコール・ポーター(ロン・ランデル)が新作をもってやってくる。喜劇『じゃじゃ馬ならし』をベースにした「キス・ミー・ケイト」。そこへ元妻で相手役を務めるリリー(キャスリン・グレイソン)もやって来て、2人は出来あがったばかりの曲を早速デュエットする。ロイス・レーン(アン・ミラー)も加わり、一気に盛りあがる。
初日の開幕を前にフレッドとリリーは昔話に花が咲く。リリーはフレッドから花束をもらって上機嫌なのだが、若いロイスに贈ったものが手違いで渡ったのだ。劇中劇『じゃじゃ馬ならし』が始まる[3]。第1幕の途中でリリーが間違って花束を渡されたことを知るが、波乱のうちになんとか終了。幕間でもリリーの怒りはおさまらず、舞台を降りるとダダをこね、第2幕の途中で本当に出ていく。終幕、ロイスを中心にした男女3組のダンス・ナンバー。この後はリリーの代役でしのぐ手はずだったが、舞台を見ると何とリリーが戻っていた。まるで『じゃじゃ馬ならし』そのもので、ハッピー・エンドを迎え、フィナーレで賑やかにテーマ曲「キス・ミー・ケイト」を歌いあげる。
日本版
日本では、1966年に東宝ミュージカルで宝田明・江利チエミのコンビで初演され、その後1985年、シアターアプルでも立川光貴・倍賞千恵子のコンビで上演された。2002年には再び東宝ミュージカルで一路真輝・今井清隆のコンビで、2003年には一路・鈴木綜馬のコンビで上演され。2017年には松平健と一路のコンビで上演された。[4]
宝塚版
演出家・岡田敬二が大浦みずき・ひびき美都の新トップコンビに相応しいと判断し、1988年(昭和63年)、コンビ御披露目公演として宝塚歌劇団で上演。また、74期生(麻乃佳世、汐風幸、白城あやか、渚あき、初風緑、美郷真也、森奈みはる、和央ようかなど)の初舞台公演でもあった。この宝塚版は、その年の月刊「ミュージカル」の作品・アーチスト・タレント部門ベスト10に、それぞれランクインした。
脚注
- ^ 和田誠(『ぼくが映画ファンだった頃』七つ森書館 2015年 pp.131-133)。
- ^ “Kiss Me Kate - Details”. AFI Catalog of Feature Films. 2018年6月22日閲覧。
- ^ シェイクスピアの原作も劇中劇になっている。
- ^ “『キス・ミー・ケイト』公式ページ”. 一般社団法人映画演劇文化協会. 2016年9月13日閲覧。
外部リンク
- 『キス・ミー・ケイト』公式サイト - 2017年公演[リンク切れ]
- ハロー・ミュージカル!プロジェクト ミュージカル『キス・ミー・ケイト』 - ウェイバックマシン(2018年8月19日アーカイブ分)
- 平成29年度事業報告(平成29年4月1日~平成30年3月31日) - 一般社団法人 映画演劇文化協会
キス・ミー・ケイト
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「宝塚歌劇団によって舞台化された作品の一覧」の記事における「キス・ミー・ケイト」の解説
詳細は「キス・ミー・ケイト (宝塚歌劇)」を参照 原作はコール・ポーター作詞・作曲、ベラ・スペワック、サミュエル・スペワック脚本の同名ミュージカル『キス・ミー・ケイト』。 脚本・演出:岡田敬二。 花組が1988年3月31日~5月10日に宝塚大劇場で、同年7月3日~7月31日に東京宝塚劇場で上演した。 フレッド・グレアム、ペトルーキオ(2役):大浦みずき/リリー・ヴァネシー、ケイト(2役):ひびき美都/ビル・カルホーン、ルーセンシオー(2役):朝香じゅん 花組トップコンビ、大浦みずき・ひびき美都のトップ就任お披露目公演。
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