オピオンとは? わかりやすく解説

オピーオーン

(オピオン から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/03 04:48 UTC 版)

オピーオーン古希: Ὀφίων, Ophīōn)、あるいはオピオネウス古希: Ὀφιονεύς, Ophioneus)は、ギリシア神話である。オーケアノスの娘エウリュノメーを妻とし、オリュムポスの原初の支配者といわれる[1]。名にオピス(蛇)の語を含むため、蛇の神と考えられている。日本語では長母音を省略してオピオンとも表記される。

神話

シュロスのペレキューデースによると、かつて神々の間に戦争が起こり[2]オピオネウスクロノスは互いに軍を率いて戦ったが、そのさい両者はどちらかの軍をオゲノス(オーケアノス)に突き落とした方が勝者となり天を支配することができる、という約束をした[3]

この戦いはロドスのアポローニオスによるとクロノスの勝利に終わった。オピーオーンはクロノスと腕力を競って敗れると、妻のエウリュノメーとともにクロノスとレアーにオリュムポスの支配権を譲って、海の中に消えたという[4]。『アルゴナウティカ』の中でこの神話を語っているのはトラーキアの楽人オルペウスであるため、この神話はオルペウスの著書の断片であるとか、オルペウス教の神話であるといわれることがある。

さらにペレキューデースはオピオネウスの誕生や[2]、オピオニダイ(オピオネウスの子供たち)に関する神話も書いたらしいが[5]、現存していない。

イギリス詩人ロバート・グレーヴスは独自に再構築した原ギリシアの創造神話を「ペラスゴイ人の創世神話」として紹介しているが、そこではオピーオーンはペラスゴイ人の創造神話の神の1人だったと語られている。それによるとオピーオーンはエウリュノメーが北風を両手で捕まえ、激しくこすり伸ばすことで生まれたとされる。そしてエウリュノメーに欲情して交わり、宇宙卵をもうけ、卵の中から世界を孵化させた。しかしオピーオーンはエウリュノメーを差し置いて自らを世界の創造者だと主張したため、怒ったエウリュノメーに踏みつけられた上に牙を抜かれ、地下に追放されたという[6]

脚注

  1. ^ ロドスのアポローニオス『アルゴナウティカ』1巻503行-504行。
  2. ^ a b テュロスのマクシモス『哲学談義』4・4。
  3. ^ オリゲネス『ケルソス論駁』6・24。
  4. ^ ロドスのアポローニオス『アルゴナウティカ』1巻503行-506行。
  5. ^ ビュブロスのピロンエウセビオス『福音の準備』引用1・10、50)。
  6. ^ ロバート・グレーヴス、1・a-d。

参考文献


オピオン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/13 07:30 UTC 版)

ディーエムシー デビルメイクライ」の記事における「オピオン」の解説

先端の嘴(くちばし)のようになっている白い鞭。エンジェルリフトのための武器であり基本的に攻撃できないエンジェルモード中にリベリオン変化した姿。

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