かりがね祭りとは? わかりやすく解説

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かりがね祭り

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/03/12 09:32 UTC 版)

かりがね祭り(かりがねまつり)は、静岡県富士市で毎年10月の第1土曜日に開催される祭りである。火のついた松明(たいまつ)をカゴに投げ入れる「投げ松明」が有名。

メインイベントの「蜂の巣」に火が着いた直後

テーマ

命捨て 世と人のため 神となる

概要

富士市主催の祭りとして、富士川沿いに位置する雁堤(かりがねづつみ)で開催される。

今でも日本三大急流の1つとして有名な富士川であるが、江戸時代まで氾濫を繰り返す暴れ川で、そのたびに多くの人と畑などを失った。その富士川に巨大な堤防である「雁堤」を構築した古郡親子三代の偉業と、堤防構築の安全を祈るために人柱となった僧への感謝の心を忘れないとともに、築堤や氾濫での犠牲者を弔おうという、地元の人々の思いがあふれたお祭り。

他の祭り同様多くの露店が出店しているが、地元のPTAなどが運営をしているため、商品が適正な価格で販売されている(ペットボトルジュース150円、ポップコーン50円、焼きそば250円など)。

ただ、広いとは言い切れない周辺道路に加え、年々来場者数が増加していることもあり、会場周辺の道路及び会場内の混雑が、徐々にではあるものの顕著になりつつある。

投げ松明

祭りのメインイベントである「投げ松明」は、高さの違う3本の「蜂の巣」と呼ばれるカゴに、地上から火のついた松明を振り回して勢いをつけた後に投じるというイベント。

和太鼓の演奏の中、子供用の10M、成人女性用の16M、成人男性用18Mと順番に行われ、松明が見事カゴの中へ入ると和太鼓も力強い演奏になり、盛り上がりが最高潮に達する。また蜂の巣は燃え上がり一斉に地面に落ちる迫力に会場は大歓声に包まれる。

最後の3本目に火がともり、火に包まれた蜂の巣が地上に落ちると、華麗な花火が何発も打ちあがり、地元岩松地区の町内が地区ごとに育てた雁堤のコスモスを照らす。

投げ松明の投げ手には誰でも参加できるが、安全面を配慮してか2005年より、ヘルメット着用必須となった(無料貸し出し)。

  • 強風などにより運営が困難とみなした場合は、地面へ倒し着火することで処分される。最近の例は2006年。
  • 花火打ち上げ予定時間を過ぎて蜂の巣に火がともらない場合は、花火の打ち上げが先に始まる。最近の例は2007年。

歴史

依然より雁堤のある地域に位置する岩松地区の、富士市立岩松小学校の校内イベントとして開催されていたが(趣旨は同じものの内容はまったく違うもの)、構築300年を記念して、昭和62年より富士市主催の祭りとして現在のスタイルになった比較的新しい祭り。今では富士市の4大祭り(毘沙門天大祭・富士まつり・吉原祇園祭・甲子祭)を追い越すほどの大きな祭りとなっている。

関連項目

  • 雁堤(かりがねづつみ)
  • 富士川
  • 南部の火祭り-元々投げ松明は富士川岸の各地区で行われていたが次第に廃れていき、現在行われているのはかりがね祭りと南部の火祭りのみとなっている。



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