「マイナ保険証」の利用を巡り、全国保険医団体連合会(保団連)は19日、5~8月に医療機関で起きたトラブルの調査結果を発表した。1万242件の回答のうち、69.7%の医療機関が「トラブルがあった」とし、前回調査より約10ポイント増えた。現行の保険証の新規発行廃止まで3カ月を切ってもなお、カードリーダーの不具合などのトラブルが後を絶たない実態が浮かんだ。(福岡範行、戎野文菜)
◆保険が使えず「10割負担」も計974件発生
トラブルがあったと回答した医療機関は7134に上った。保険資格が確認できず、いったん患者に医療費の「10割負担」を求めたケースは、669の医療機関で少なくとも計974件あった。
トラブルがあった医療機関のうち78.3%が、代わりに現行の保険証で保険資格を確認していた。現行保険証がトラブル時の代替策として広く活用されていることもあり、回答した医療機関の76.9%は12月2日以降も「保険証を残すべき」と答えた。
保団連の竹田智雄会長は調査結果を踏まえ、「現行の保険証があれば『10割負担』にはならない。医療現場は切実に現行の保険証の存続を求めている」と訴えた。
◆なぜか表示される名前が「●」に
トラブルの内容については、複数回答で、名前や住所の漢字が「●」で表示されたケースが66.9%で最多だった。次いで、カードリーダーの不具合が52.4%に上った。
「マイナ保険証の有効期限切れ」が理由のトラブルは20....
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