ベンチ1基400万円、舗装用「テラゾー」は相場の10倍超?…渋谷区が整備を進める「ぜいたく緑道」は妥当なのか

2024年7月12日 06時00分 有料会員限定記事
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 1基当たり400万円のベンチ、1平方メートル当たり17万円の道路舗装。東京都渋谷区が再整備を進める玉川上水旧水路緑道(笹塚~代々木)の豪華さが議論を呼んでいる。区議会で「高い」と批判され、住民から困惑の声も上がる。それでも区は「住民の声を踏まえた」事業として進める意向だ。(中村真暁)

◆現在の緑道は1982~85年度に造られた

テラゾー製ベンチなどが置かれた笹塚緑道のイメージ図(東京都渋谷区の資料より)

 区緑道・道路構造物課などによると、現在の緑道は1982~85年度に造られ、老朽化が進んでいる。このため、帝国ホテル建て替えなどのプロジェクトを手がける建築家・田根剛さんのデザインで、農園や子どもの遊び場などのある緑道を再整備する。
 再整備に伴う舗装やベンチ整備に使われるのが、石材やレンガなどを粉砕して固めた人造大理石「テラゾー」。今回は、環境に配慮して廃材も活用しているという。本年度予算で舗装にかかる費用は1平方メートル当たり17万円。ベンチは、15基を整備するとして6240万円を計上しており、単純計算で1基416万円となる。

◆渋谷区は「緑道を統一的な機能、意匠にデザイン」

 今回の舗装計画について、ある舗装会社は、テラゾーによる舗装は「1平方メートル当たり1...

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