岸田文雄首相は1日の参院予算委員会で、最大400発取得する米国製巡航ミサイル「トマホーク」に関し、敵基地攻撃能力(反撃能力)で相手国に多数を一斉発射する「飽和攻撃」に使うかどうかを問われ、明言を避けた。米軍は湾岸戦争の開戦時に飽和攻撃で使用しており、立憲民主党の辻元清美氏は「トマホークを現実に用いれば必要最小限度では使えない」と述べ、憲法9条に基づく専守防衛を逸脱すると批判した。
「湾岸戦争やイラク戦争の火ぶたを切ったのがトマホークだ」。辻元氏は米軍が開戦時、先に相手の軍事拠点をたたく目的で使用してきたと指摘し、400発の大量購入を計画する日本も米国のように飽和攻撃で使うかを問いただした。
◆首相「スタンド・オフ防衛能力」繰り返す
首相は、相手の射程圏外から攻撃する「スタンド・オフ防衛能力」の一環で購入すると繰り返すだけで、飽和攻撃で使うかどうかの質問に答えなかった。
浜田靖一防衛相はトマホークについて「わが国に侵攻してくる艦艇や上陸部隊を阻止、排除する一つの手段だ」と強調。飽和攻撃での使用は「日本がやろうとしていることにはそぐわないかもしれないが、使い方は工夫する。米...
残り 493/985 文字
今なら最大2カ月無料
この記事は会員限定です。
- 有料会員に登録すると
- 会員向け記事が読み放題
- 記事にコメントが書ける
- 紙面ビューアーが読める(プレミアム会員)
※宅配(紙)をご購読されている方は、お得な宅配プレミアムプラン(紙の購読料+300円)がオススメです。
カテゴリーをフォローする
おすすめ情報
コメントを書く
有料デジタル会員に登録してコメントを書く。(既に会員の方)ログインする。