シャンプー量り売り/動物性の原料見直し 理美容室、環境負荷カット 業界団体新設 再エネ採用促す

2022年10月10日 07時34分 有料会員限定記事
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持参したボトルに入れるシャンプーの量り売り=東京都渋谷区のロンド表参道店で

 私たちの生活に欠かせない理美容室。地球環境に配慮しようと、シャンプーの量り売りや、再生可能エネルギー由来の電力への切り替えなどを進める店が出てきた。持続可能な開発目標(SDGs)への意識が高まる中、業界全体で取り組みが広がりつつある。 (熊崎未奈)
 東京・表参道の美容サロン「ロンド表参道店」。受付の近くに、飲み物のサーバーのような機器がある。注ぎ口にボトルをセットし、取っ手を押すと、シャンプーが出てきた。
 国内外に四十三店舗を展開するロンドでは、二〇二〇年夏から一部サロンでオリジナルシャンプーの量り売りを始めた。客はボトルを持参し、好きな量を注ぐ。価格は一ミリリットル当たり七円(税抜き)で、これまでに約三百リットルを販売。三百ミリリットルのボトル入り自社製品に換算すると、千本のボトルを削減したことになる。
 環境負荷が高いとされる動物性の原料を使わないシャンプーとトリートメントも開発し、昨年八月にサロンなどで発売。プラスチックの使用量を減らすため、ボトル販売はせず、量り売りか、詰め替え用のパウチのみで販売している。
 座席には、SDGsをテーマに独自に取材、編集した年刊誌を置く。二年前に創刊し、昨年は再生可能エネルギーや海洋プラスチック問題、今年はジェンダー平等や国内外の貧困について取り上げた。環境問題や人権問題をテーマにした社内勉強会も定期的に開く。
 代表取締役の石田吉信さんは「気候変動などの問題は誰にとっても、ひとごとではない」と取り組みを始めた理由を語る。「美容院は定期的に訪れて、一〜二時間を過ごす場所。その中で、...

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