スポーツジム最大手のコナミスポーツが、新型コロナウイルスの感染拡大で休館にしたジムで働く非正規のインストラクター(指導員)らに休業手当を支給していない問題で同社は十五日夕、一転して三月までさかのぼって支払う方針を表明した。非正規社員に休業手当を出さない問題は産業界で広がっており、国の政策の欠陥も鮮明になっている。 (池尾伸一)
コナミは三月からレッスンを一部休止。四月の緊急事態宣言以降は全館休業としたが、全国百八十の施設で働くアルバイトの指導員の休業手当は「政府要請に基づく休館のため支払い義務はない」とし払っていなかった。
指導員の一部が個人加盟の労組「総合サポートユニオン」に加盟。十五日も本社前で抗議活動しコナミ側とも面会したが、その時点では不支給の方針を崩さなかった。だがこの日夕、同社は給与の全額の休業手当を支給するとホームページで発表。理由は「状況を総合的に勘案した」と説明するにとどめた。
それでも非正規の人々を困窮に陥れた同社の責任は重い。抗議に参加した三人の子どもを育てるシングルマザーの四十代女性は「収入が突然ゼロになり、子どもの学費用にためた貯金...
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