PANTAI(パンタイ)/The Empire Brunei(ジュルドン)

「The Empire Brunei(ジ エンパイヤ ブルネイ)」のアジアンダイニング「PANTAI(パンタイ)」。ちょっと覗いてみた限り、本館のビュッフェレストランのレベルがあまりに低かったため、慌ててアラカルト注文できるレストランにお邪魔しました。
とは言え店内は空いており、予約ナシで訪れたにも関わらずお外の雰囲気の良い席をご案内頂けました。そう、当館は国王が贅の限りを尽くして建立したホテルであるため、何事にも余裕があるのです。
敬虔なイスラム教の国なのでアルコールは絶対に許されません。写真のミントレモネードはデキャンタ2本で15ブルネイドル(1,700円ぐらい)という価格設定で悪くないのですが、1本売りは認めないという謎運用でした。
気を取り直して空芯菜炒め。シャキシャキっとした歯ごたえが心地よく、ニンニクやショウガの香りが食欲を刺激します。
アッサムプダス。マラッカを訪れた際にすっかりハマってしまった所謂スープカレーのような食べ物で、唐辛子やスパイスを多用するマレー料理です。酸味(アッサム)と辛味(プダス)に加えて旨味もしっかりと組み込まれており、重層的な味わい。イカがたっぷりと含まれておりイカしています。
ライスは香り高い白ゴハン。粘り気が少なくサラサラとした口当たりが特長的で、アッサムプダスの酸味と辛味の強いスープを、しっかりと受け止めてくれます。
ラクサ。ココナッツミルクを使った濃厚なタイプであり、スープにまろやかさとコクが生まれます。ただし麺は春雨のように細く、太麺原理主義の私としては少々物足りない。全体として美味しいは美味しいのですが、成城石井のラクサのほうがレベルが高い説もある。
以上を2人でシェアし、総額で55ブルネイドル。日本円に換算すると6千円強でしょうか。ホテルのレストラン特有の退屈な料理ではありつつも、予約ナシでこれだけ楽しむことができれば儲けものといったところ。でもやっぱり酒と一緒に楽しみたいのう。

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エル アローニャ(El Aloña)/中目黒

中目黒駅から目黒駅方面へ、目黒警察署近くにあるスペイン料理店「エル アローニャ(El Aloña)」。もともとは「バル エグザイルス」という名で営業していたようですが、2017年にリブランドしたようです。
カウンター4席にテーブルが3卓のみという小さなお店。すぐに満席になってしまうでしょうから、予約して訪れたほうが賢明です。何ならお友達を集めて貸切にできそうな勢いです。
酒は高くなく、グラスワインであれば千円前後といったところ。ボトルも手頃な価格帯のものが多く、気持ちよく飲み進めることができます。良く飲むグループであれば飲み放題プランで予約しても良いでしょう。
チャージとしてひとりあたり450円を要しますが、お代わりOKのオリーブが付くので納得感があります。ちょっとした口直しに最適な味覚です。
さっそくカニがやって来ました。チャングーロというバスク風のカニ料理であり、カニ味噌のコクと旨味が凝縮された風味豊かな味わい。北陸スタイルも魅力的ですが、こういった旨味を全面に押し出すスタイルも良いですな。
前菜盛り合わせ。イワシの酢づけにレバーのパテ、生ハムにチョリソ、サルチチョン。中でもイワシの酢づけが良いですね。新鮮なイワシならではのプリッとした食感が楽しめる逸品。酢で〆てあるので生臭さはなく、イワシ本来の旨味が引き立っています。
彩り豊かなサラダは野菜そのものの味が濃く、まさに自然の恵みそのもの。パプリカとアーモンド(?)のソースも洒落ています。
ジャガイモを揚げたもの。揚げたてのホクホクのポテトに、トマトの旨味とスパイスの香りが食欲をそそります。ブラバソースの辛さも後を引く美味しさで、ついつい手が伸びてしまいます。
マッシュルーム。カサの部分に詰まっているのはニンニクとベーコンかな。シンプルながらも、マッシュルームの旨味と香りが凝縮されていて、奥深い味わいです。
小エビのアヒージョ。プリプリの小エビを楽しみつつ、そのエキスとニンニクの風味を熱々のオリーブオイルで楽しみます。
イベリコ豚のグリル。生ハム以外の調理法で食べることを私は好まないのですが、やはりパっとしませんでした。筋が目立ち脂もクドく、ガチしょんぼり沈殿丸です。
魚介のパエーリャ。普通に美味しいのですが、食べログでの案内文で「魚介は朝獲れを函館漁港から産直で夕方中目黒へ。豊洲市場を通さず船上活け〆の魚が鮮度抜群の状態で入荷します」と煽る割には別に普通じゃんというお気持ちです。期待値コントロールの重要性が身に沁みた瞬間です。
デザートはバスクチーズケーキ。オーソドックスな味わいであり、チーズの甘みと酸味のバランスが心地よい。本日一番のお皿でした。
以上を食べ、そこそこ飲んでお会計はひとりあたり1万円弱。序盤は良かったのですが、終わってみれば6千円のコースの割に質も量もパっとしなかったなというお気持ちです。サービスの方の独特の空気感に私の歩調が合わなかった面も否めない。やはり冒頭記した通り、団体での貸切飲み放題プランで臨むのが一番かもしれません。お疲れ様でした。

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目黒は焼鳥やトンカツ、カレーにラーメンと生活に密着した飲食店が多く、そのいずれのレベルも高い。地味ですが豊かな食生活が約束されている街です。
市や区など狭い範囲で深い情報を紹介する街ラブ本シリーズ。2015年の『目黒本』発売から約4年の年月を経て、最新版が登場!本誌は目黒に住んでいる人や働いている人に向けて、DEEPな目線で街を紹介するガイドブックです。

Babu's Kitchen(バブズキッチン)/ダウンタウン(バンダル・スリ・ブガワン)

バンダル・スリ・ブガワンのダウンタウンど真ん中、街いちばんのショッピングモール「Yayasan Sultan Haji Hassanal Bolkiah」から東へ徒歩数分の路地に位置します。
店内は社員食堂のように広く、100席以上はゆうにあるでしょう。清掃も行き届いておりピッカピカ。トイレの他に手洗い場もあり、日本の一般的な飲食店よりも衛生意識は高い。英語のメニューはあるのですが、我々が何かを注文しようとすると外人だ外人だと店員が何人も集まって来、楽しいひと時を過ごせました。
敬虔なイスラム教国なのでアルコールはNG。その代わりにローカルの皆さんはミロなど滅多矢鱈に甘いジュースを飲みます。我々はおとなしくミネラルウォーターを注文。というよりも、冷蔵庫から勝手に持ってきて「僕はコレを飲むからね」と身振り手振りで宣言しました。
水とは別に謎のコップが出されたので、周りのテーブルを見渡すと、なるほどカトラリーを仕上げにセルフで洗う用の水でした。ベトナムではウェットティッシュで拭くことが多く、お国柄の違いを楽しみます。
適当に注文すると、本当に適当な料理が出てきました。天津飯のあんかけ抜きのような料理であり、エビがたっぷりで悪くはないのですが、オカズとゴハンのバランスが良くありません。
味を足すために急遽単品で追加注文。いわゆる野菜炒めであり、中国料理風の味付けで、日本人好みする味覚です。
当店イチオシのバターココナッツなんちゃら。なるほど東南アジアを感じさせる甘いカレーといった仕上がりで、コンデンスミルクのようなニュアンスを感じます。これはこれであり。たっぷりのエビも嬉しい。
以上を2人でシェアし、総額で17.5ブルネイドル。この日のレートだと2千円程であり、レストランで3皿も取ってこの支払金額は悪くありません。何より店内が清潔で、スタッフがみんな親切なのが良いですね。ブルネイ旅行初心者であっても気軽に楽しむことができる食事処でした。

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Phongmun Restaurant(豐滿樓大酒家)/ダウンタウン(バンダル・スリ・ブガワン)

バンダル・スリ・ブガワンのダウンタウンど真ん中にある「Phongmun Restaurant(豐滿樓大酒家)」。ブルネイきっての老舗中国料理店であり、点心を中心とした香港料理が自慢です。
店内はめちゃんこ広く、ゆうに100席を超えるでしょう。雑な中国風のインテリアである意味レトロ。窓からは東南アジア最大の水上集落「カンポン・アイール」を眺めることができます。
ノンハラルの店であるものの、やはりアルコールは置いておらず、フレッシュジュースでお茶を濁します。ちなみに自慢の点心は午前中~ランチまでの提供のようで、ディナータイムはグランドメニューからの注文です。
当店のシグネチャーである鶏肉料理。なのですが、なぜかランチョンミートがその存在を主張しています。もちろんいずれも美味しいのですが、コレジャナイ感は否めない。
魚の練り物とナスの炒め物。おお、これは思いのほか美味しい。日式中華で言うところの麻婆茄子に似た料理であり、辛さ控えめ味濃いめ甘めです。別皿に盛られた白米と実に良く合う。もちろん、これのどこが香港料理やねんという気持ちはしないでもない。
こちらは「福建炒麺(Hokkien Fried Noodles)」ですね。シンガポールやマレーシアで人気の麺料理であり、醤油、オイスターソース、チリなどをベースにした濃厚な味付けが印象的。こちらもやはり、これのどこが香港料理やねん状態ですが、そもそも福建と言いつつ福建省ではあまり見られない料理なので、もう何だっていいのかもしれません。
以上を2人でシェアし、支払金額の総額は33.5ブルネイドル(約3,700円)。何料理かはさておき、これだけしっかり食べてこのお会計は実にお値打ち。味が濃いので、それこそ酒と一緒に楽しみたかった。であれば次回は午前中にお邪魔して、飲茶を楽しみたいと思います。

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【2025年版】わたしのライフスタイルを変えた品々

年イチ企画のお買い物特集。昨年に引き続き、買い物を通じて私の日常生活に変化が生じたアイテムをご紹介。いずれも自腹を切って私自身が利用しており、親族や友人にもオススメしているものばかりです。


■超音波洗浄機
メガネ屋さんの軒先におかれているアレ。眼鏡類はもちろんアクセサリーやメイク道具、就寝時のマウスピースなど用途は無限大で、使用後は明らかにピッカピカなるのが気持ちよい。何ならコレでお風呂を作りたいくらいです。
色んなメーカーから販売されていますが、私は無難にシチズン製が好みです。

■ヘルシオ ホットクック

これは世紀の大発明ですねえ。冷蔵庫の残り物を全部ぶち込んでスイッチを押せば、20分後には具沢山のスープが完成します。トマト缶やカット野菜・ミンチ肉でも何でもOK。まな板と包丁を使わなくていいのが超ラクチン。味付けは固形のスープの素を用いれば洋風に、出汁の素なら和風になります。めんつゆなら煮込みっぽくなる。
もちろん長時間火を通す系の凝った料理もお手の物で、実質的に火元がもうひとつ増えるのでホームパーティーにも大活躍。
なぜか大阪府八尾市のふるさと納税の対象になっているので、上手く活用しましょう。

■カレーパウダー

神戸の「アールティー」というインド料理屋が楽天で販売しているカレーパウダーなのですが、先のホットクックで作ったスープにぶち込めばあっという間にスープカレーに。
我が家では最大サイズのホットクックで最大量を生産しその日食べきれない分は冷凍するのですが、そろそろこのスープにも飽きてきたな、という頃に、この魔法の粉で味変しています。大容量で千円かそこらで大変お値打ち。

■リアファイバー

プロテイン屋の商品で「腸内環境を改善して、たんぱく質の消化・吸収効率をアップする」ことを目的としたもの。食物繊維や乳酸菌・ビフィズス菌などが配合されているようですが、私は二日酔い防止のために活用しています。どのようなメカニズムかはよくわかりませんが、二日酔いになりにくい、または軽度で済む実感があり、お通じの状態も良くなります。
ピーチ味とグレープフルーツ味があり、私はピーチ派。フルーチェみたいで普通に美味しい。
袋がデカくシェーカーも必要なので旅先に持っていき辛いのが難点。


昨年版はコチラ→ https://www.takemachelin.com/2024/01/2024life.html

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