ドジャース大谷の父・徹さん「おめでとう」メッセージ 「真美子さんがいなければ、今の翔平はない」

[ 2024年9月28日 01:30 ]

ナ・リーグ   ドジャース7-2パドレス ( 2024年9月26日    ロサンゼルス )

8月のフィリーズ戦を観戦する大谷の父・徹さん、母・加代子さん
Photo By スポニチ

 ドジャース・大谷の両親は愛息の地区優勝を岩手県奥州市の自宅でテレビ観戦した。社会人の三菱重工横浜で野手としてプレーし、息子が所属した少年野球チームで監督を務めた父・徹さん(62)が、祝福のメッセージを本紙に寄せた。 (取材・構成=柳原 直之)

 翔平、地区優勝おめでとう!今季はメジャーでプレーするようになってから初めての優勝争い。テレビ画面越しにも、例年より集中力が高く、気持ちが入ったプレーをしているように見えていたよ。

 今年の翔平は真美子さんと結婚という大きな節目を迎え、より落ち着いて野球ができている印象もある。昨年12月頃に初めて結婚すると聞いて、私たち家族が一番驚いた。正直、独身だった昨季までは現地観戦に行っても、球場内で少し会って話して帰るという感じだった。結婚後の今季は自宅に招かれ、お茶を一緒に飲んだり、少しそういう時間ができたことが今までと変わったところで、父としてうれしかったよ。

 結婚前よりプレーに集中できている印象もある。少し丸くなったなとか、とがってるところが少し取れたなというふうにも見えるかな。開幕前には詐欺事件もあって、いろいろと心配したけれど、結婚して、いつでも話せる人がそばで支えてくれていたので、安心していた。真美子さんがいなければ、今の翔平はないだろう。もちろん、愛犬のデコピンも大きな存在だった。

 通用するのか、通用しないのか分からないけど、高校時代にメジャーリーグでプレーしたい思いが芽生えたところから始まった。日本のプロ野球の世界に入る時も伝えたように“好きなことを職業としてできることは素晴らしいこと”。全力で野球に打ち込めている姿は、父としてもうらやましく思っている。

 8月初旬にドジャースタジアムで3試合、家族で見させてもらった。用意してもらった5階の部屋は立派で眺めが素晴らしかった。我々が着いた直後は打ってくれたけど、その後は調子を崩して打てなくて…。“疫病神が来た”って言われちゃうかなと心配したよ。

 ドジャースタジアムの超満員の観客にも驚いた。歓声の大きさは今までにないものだった。ロサンゼルスの街はどこに行ってもドジャースファンの方々がいる。多くのファンの方々に翔平が受け入れられている様子を見て、本当に感謝の気持ちでいっぱいになった。

 今回の観戦は、長男の小学3年生の息子、長女の3歳の娘という2人の孫を連れて行けたことも家族全体にとって良かった。小3の孫はリトルリーグで野球を始めたが、最近はかなり成長している。以前は野球なんてそっちのけで遊んでいたけど、最近は野球にしっかり興味を持ち、叔父である翔平を見る目が変わってきたのかなと感じている。大谷という名字は岩手にそんなに多くない。今後は少し目立つかもしれず、心配だけど楽しみだ。

 9月19日のマーリンズ戦で史上初の「50―50」を達成したが、開幕前はここまでは予想していなかった。「40―40」で十分凄いと思っていたら、あれよあれよと積み上げていった。ただ、翔平が会見で何度も語ってきたように、記録よりもチームが勝つためにプレーすることが大事。自分が活躍してもチームが勝てなければ面白くないという思いは、子供の頃から変わっていないように感じるよ。

 10月からは今まで経験したことがないプレーオフでのプレーを見ることが、今から楽しみだ。そして、最後にはワールドシリーズに進出して世界一に輝くことを願っている。心の底から応援している。頑張れ、翔平!

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

野球の2024年9月28日のニュース