馬原、今季限りで退団へ…減額制限超の条件提示受け決断

[ 2015年9月23日 05:30 ]

オリックス・馬原

 オリックスの馬原孝浩投手(33)が、今季限りで退団することが22日、分かった。すでに親しい関係者には退団の意向を伝えており、決断は変わらない模様だ。

 事態が急変したのは先週。馬原は内々に、球団から減額制限(1億円を超える場合は40%)を超える来季年俸を提示されたという。提示内容に同意しない場合、選手は自由契約を選択できるが、馬原は迷わず選択。元々、1年契約で勝負するスタイルを貫いており、オリックスの契約内容を“戦力外通告”と同様に受け取ったようだ。

 今季は5月2日に出場選手登録を抹消され、その後2軍戦で左膝を痛めて、現在はリハビリ中だった。球団では今季9試合で1勝1敗2セーブ、防御率7・56という成績に対して大幅なダウン提示をしたとみられ、馬原も自由契約を選択せざるをえなかった。今後については未定だが、関係者の話によると国内他球団でのプレー希望は小さく、海外挑戦などの道がなければ引退の可能性も出てきた。

 馬原は12年オフに、FA移籍した寺原の人的補償として入団。昨年は55試合に登板し、32ホールドを挙げるなど、中継ぎ投手陣の屋台骨として支えた。通算182セーブは日本歴代7位という実績の持ち主で、後輩からも信頼が厚い。森脇前監督はかつて「馬原は自分の体はチームのためにあるという考えの持ち主で、肩が壊れても投げると言う男」と評した。練習姿勢も真面目で、若手の模範生だった馬原の電撃退団にチーム内でも大きな動揺が広がっている。

 開幕前は優勝候補といわれたオリックスだが、前日の西武戦に敗れて、CS進出の可能性も消滅した。すでに野手では谷、平野恵が引退を発表。さらに馬原まで去ることになり、急速な若返りが進んでいる。

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