中居正広氏問題、『週刊文春』(2月6日号)が編集長名で訂正謝罪。
<昨年十二月二十六日発売号では、事件当日の会食について「(被害者の)X子さんはフジ編成幹部A氏に誘われた」としていました。しかし、その後の取材により「X子さんは中居氏に誘われた」「A氏がセッティングしている会の〝延長〟と認識していた」ということが判明したため>の訂正謝罪だという。
しかし、これは『文春』報道の根幹部分。他のメディア、ワイドショーなども「編成幹部A氏が誘った」という点を中心に、フジテレビを糾弾してきた。10時間を超えた1月27日のフルオープンの記者会見でも、もっぱらその点が糾弾されていた。
その大前提が崩れたのだから『文春』にとっては痛手だし、責任も大きい。今週号、15ページの大特集「フジテレビの断末魔」も読む意欲をそぐ。
特集の一本「私はこう考える」のなかで『文春』謝罪のキッカケをつくった橋下徹弁護士はこう指摘。
<最大のポイントと言えるのが、フジが女性から報告を受けながら、中居さんの出演を継続させた判断は適切だったのか>。これに尽きる。
で、各誌がそろって矛先を向けるのが、フジテレビの日枝久取締役相談役(フジサンケイグループ代表)。
『文春』「日枝久の大罪を暴く!」
『週刊新潮』(2月6日号)「独裁者『日枝久』取締役相談役の大罪」
『週刊ポスト』(2・7)「港社長の後継づくりも画策し始めた 責任逃れ『日枝独裁体制』のカラクリ」
3誌とも厳しいタイトルだが、読んでみると、フジテレビをここまでの会社にした有能な経営者だったこともよく分かり、「実力者に毀誉褒貶はつきもの」の域は出ていない。
3誌とも日枝氏を直撃しているがコメント取れず。
『週刊現代』(2/1・8)の特別インタビューは村上誠一郎総務相。
「石破総理とともに安倍政治を終わらせます」
今、村上総務相を登場させるなら、ぜひフジテレビの件も聞いてほしかった。それにどこを読んでも「安倍政治を終わらせます」なんてひと言もしゃべっていない。羊頭狗肉の典型。
(月刊『Hanada』編集長)