【東京】河野太郎防衛相は21日の記者会見で、短文投稿サイトツイッターの自身のアカウントで、本紙記者のアカウントをブロック(遮断)していることに、「誹謗(ひぼう)中傷うんぬんはブロックしている」と述べた。河野氏はツイッターで約129万人のフォロワーを抱えるが批判的なアカウントはブロックされているとの指摘がある。
閣僚の考えに合わない人に情報アクセスを制限することにつながることには「全く問題ない。個人が暇つぶしでやっているものにとやかく言われることはない」とも述べた。
河野氏はツイッターで新型コロナウイルスの情報なども発信しているが、ブロックされるとそうしたツイートは読めなくなる。
また、河野氏は「誰をブロックしているかいちいち見ていない」とし、どの部分が誹謗中傷に当たるかは言及を避けた。
問われる公人ツイッターの在り方
インターネットを含むメディアと政治の関係に詳しい西田亮介・東工大准教授は、閣僚のブロック行為について「公人がツイッターを使う場合はより広く国民に情報を発信できる環境を保持したほうが望ましい」と指摘。
その上で、米国では米トランプ大統領のツイッターに批判的な意見を書き込んだ人物へのブロック行為に違憲判断が出ているとし、「日本では公人のブロック行為に関し特に定めはなく行政的な指導もないのが現状だが、今後は日本におけるSNS利用の在り方に関する幅広い議論が必要だ」とした。